「冬だからといって本当にコートは必要か?」
そんなの必要に決まっています。
そういうことではなくて、私が言いたかったのは、暦の上で冬だからといって思考停止にコートばかり着るのはどうだろうかということ。昨年ぐらいから漠然とそんな思い抱くようになりました。
当然生活環境によって大きく変わることなので、私の居住地が九州で、仕事は車通勤の事務職、プライベートでは外出しても屋内中心ということを踏まえて戯言を聞いていただけたら幸いです。
コートのメリット・デメリット
冬の必須アイテムであるコートのメリット・デメリットについて改めて考えてみましょう。当たり前の事なので「温かい・暑い」は除外します。また、ここでの「コート」とはダウンジャケットなどを含む重衣料の総称とさせていただきます。
メリット
①冬らしくを簡単に
このブログでも何度が書いてきましたがコーディネートにおいて季節感というのは最優先事項とも言えるほどに重要なことです。その観点からすれば、コートを着ているというだけで「冬らしさ」を簡単に手にすることが出来ます。逆に3月中旬になってもウールコートを着ているようでは季節感を損なってしまうので注意が必要ですね。もちろん地域差はあるのでしょうが。
②コーディネートの絶対的な主役
単純に表面積が大きいコートは存在感が抜群です。そしてよっぽど奇をてらったデザインでない限りコートはカッコいいのです。正直コートを羽織れはそれだけで様になりますね。冬になると街中からダサい格好の人が比較的少なくなるのは間違いなくコートの魔法のおかげでしょう。
③長く愛用出来る
やはりこれですね。メルトンウールを始めとする重厚でタフな生地と、流行に左右されにくい普遍性が相まって、コートはあらゆる衣料の中でも最も長く着用出来る部類ではないでしょうか。私も9~10年着用しているピーコートがありますが、世間的にもそんなのはざらで、20年30年愛用しているコートをお持ちの方も多くいらっしゃることでしょう。その分値も張りますが、投資する価値は十分にあるのがコートです。
デメリット
①屋内だと邪魔になる
屋内でコートを脱ぐのはマナーです。まぁ、マナー云々以前に屋内は空調が効いて寒くない上に、座る時に丈が長いと邪魔になり、腕周りもごわついて動かしにくいですからね。屋内といってもデパートなどの商業施設でわざわざコートを脱ぐ必要はありませんが、レストランやカフェに入ればコートは脱ぐことになるはずです。ジャケットやブルゾンと違い、屋内で着席する際にはコートは脱ぐものなのです。脱いだコートは邪魔になり、そしてコーデの要であったコートを失った途端にみすぼらしくなる。そんな経験ありませんか?
②コーディネートの面白みに欠ける
これは完全に個人的な意見です。メリット②の裏返しになりますが、羽織るだけでコーディネートの大半を完成させてしまうコートは、服を組み合わせる楽しさを低減させてしまうように感じるのです。コートは存在感があるので、どういうセーターを着ても、どんなパンツを履いても結局印象に残るのはコートだけってことになりがちです。
③保管スペースの問題
服好きの方なら常に頭を悩ませる洋服の保管スペースの問題ですが、最も場所を取るのはコートを始めとした重衣料です。特にダッフルコートやダウンジャケットは、一般的なテーラードジャケット3着分くらいの厚みがあるのが悩みどころですね。
こう書くと私がコート嫌いに思われるかもしれませんが、コート類は全部で5着所有しており、間違いなく私の冬のコーディネートにおいて主役となって活躍する外せない存在です。その一方で上記のようなデメリットも感じているので、コートへの依存度を減らしていこうと模索しているのです。
コートを着るべき気温とは?
コートに依存しないようにとは言ったものの、冬本番になればコートに頼らざる得ない日があるのは間違いありません。ではコートを着るべき気温とは?
もちろん最終的には自分の体感で判断すべきですが、気象庁が毎日発表している服装指数が結構参考になったりします。
指数が30以下ならコートの出番と考えても良いでしょう。そして意外と冬でも30以下にならない日も多いんですよね。もちろん地域差もあるでしょうが、温暖化の影響で暦の上では冬であっても必ずしもコートが必要な程寒い日は思っている以上に少ないのかもしれません。
また、昼間と夜間では気温も全然違うので、外出する時間帯を考慮する必要がありますね。服装指数は朝昼晩に分かれて表記があるので、メインに活動する時間帯を基準にしていきましょう。
コートに頼らない防寒対策
上記の服装指数が20以下となれば有無を言わさずにコートの出番なのですが、指数が30なら工夫次第でコートなしでも過ごせると考えています。ここではコートを着るかどうか微妙なラインで、コートを着ない選択をするための工夫をご提案します。
①首周りは暖かく
首周りは皮膚が薄く血管が集中していることもあり、部分的に暖を取ることで効果的な体感温度の上昇が期待できます。タートルネックのセーターやマフラーを取り入れることで直接的な保温効果が得られるだけでなく、最も視線を集める顔の真下にボリュームを待たせることで、見た目の上での温もりや季節感をもたらします。
②冬らしい素材感のライトアウターを活用
ライトアウターと書くと分かりにくいですが、コートなど重衣料以外のアウター、つまりテーラードジャケットやブルゾンといった類です。これらは春や秋に着るものというイメージが強いかもしれませんが、ツイードやスエードなど季節をより強く感じさせる素材であれば、秋だけでなく冬を通しても着用可能です。中には秋口から着用しやすいように薄手のモデルもありますが、冬を意識するならしっかりとした生地感で裏地ありのものを選びましょう。
③伝家の宝刀・ヒートテックインナー
皆さんも一度は経験したことのあるであろう、ユニクロのヒートテックインナーです。凄いですよね、これ。正直これを着ておけば、大抵の場合はコートは不要かもしれません。まぁ、私の場合は効果がありすぎて、室内で汗ばむことすらあるので着ませんが、それくらい効果があるということです。ただ気をつけて欲しいのは、いかにヒートテックを着て体感上で暖かいからといって季節感を損なう服装をすることはNGということ。コートは着ないにしろ、①②で挙げたような工夫は必要です。
まとめ
繰り返しになりますが、コートが嫌いなわけではありません。あくまで冬だからといってむやみにコートに頼るのではなく、コーディネートの幅を広げてファッションを楽しみましょうという提案でした。
もちろん冬にしか着れないコートを積極的に活用するという考えも大いにありだと思います。
この記事を書きながら改めて思いましたが、やっぱりツイードのジャケットを一着は持っておきたいですね。ライトウエイトのものではなく、バキバキの厚手のツイードです。でも手持ちのジャケットの割合からすると次は春夏モノを揃えたいのですが・・・悩ましい。
今回は以上です。