トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

オンオフ使える一着。SHIPS(シップス)の定番シングルピーコートをご紹介。

他の洋服や靴と比べるとオンオフ境目なく着用されがちなコートですが、私の場合、5着所有しているコートの内1着は仕事用、3着はプライベート用と役割がはっきりしています。そして残り1着、今回ご紹介するコートのみオンオフ兼用となっています。先日発表となった流行語大賞の大谷君ではありませんが、まさに二刀流の活躍を見せています。

 

この「シングルピーコート」は大手セレクトショップSHIPS(シップス)のオリジナルで、毎年展開されている定番アイテムです。シングルピーコートという名称の如何は置いといて、癖がなくとても使いやすい良品です。

 

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シップスのシングルピーコートをレビュー

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一応ピーコートを名乗っていますが、見ての通りデザインとしてはステンカラーコートに近いかと。4年前に購入してそれなりの頻度で着ていますが状態は良好。

 

キャメルの生地はウールコートの定番メルトン素材ですが、ナイロンやポリエステルは混合されておらず、手触りは柔らかく、毛羽立ちも控えめです。

 

スイングトップ型の襟は立ち上がりがよく、サイズ感も大きすぎずに上品な雰囲気があります。

 

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第一ボタンを留めることはありませんが、首元をフックで留められるようになっています。ここら辺はピーコートぽいディテールかも。

 

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襟裏にはコーデュロイの生地で補強されています。襟を立ち上げたりはしないので、まず見えないところですが、コーデュロイの色味がキャメルとよく合っていますね。同じく見えないところですが、内ポケットなど至るところに、このコーデュロイの生地が使われています。

 

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ジャケットほど語られることはありませんが、ジャケット以上に種類が豊富なコートのポケット。わりとよく見かけるこのような形のポケットはウェルトポケットと呼ばれます。

 

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袖に取り付けられたベルトはカフストラップという名称で、袖口を絞り雨や埃の侵入を防ぐディテールです。現在は使うことのないただの飾りですが、このコートはボタンが2つ付いているので、一応軽く絞ることが可能です。使わないけど。

 

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脇下には厚手のコートによく見られる、ベンチレーションホール(空気穴)を装備。熱がこもりコート内が蒸れることを防ぐディテールです。

 

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裏地は上部のみ切り替えでキルティングとなっています。中綿入りで、これが結構暖かいんですよねー。そのおかげかインナーはユニクロのメリノウールセーター1枚でもわりと寒さを凌げます。

 

そもそもピーコートの定義とは?

「シングルピーコート」という名のこのコート。正直シップス以外であまり聞いたことがありません。

 

服の名称なんて言った者勝ちみたいなところがあるので、深く考える必要はないでしょうが、このコートがピーコートを名乗るのに相応しか、ピーコートの定義を考えてみました。

 

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こちらは私が所有しているCOMME CA MEN(コムサメン)のピーコート。10年近く着用しているので、ワードローブでも最古参の部類に入ります。やや細めのシルエットには幾分か時代を感じるとこがありますが、多くの方が思うピーコート像は基本的にこんな感じのデザインではないでしょうか。

 

では、このコートを例にピーコートの主だった特徴を挙げてみましょう。

 

  1. 生地は厚手のメルトンウール
  2. 風の向きに合わせて両方向に閉じらられるダブルブレスト
  3. 第一ボタンを留めない時にラペルのように折り返る大きな衿
  4. 手袋を着けながらも取扱いやすい大型のボタン
  5. フロントボタンの数は10個
  6. 手を温めるために縦に切り込みが入ったマフポケット
  7. 風の侵入を防ぐ袖口のカフストラップ
  8. 着丈は長すぎないミドル丈が王道

 

他にもありそうですが、パッと思いついた感じではこんなとこでしょうか。いずれもピーコートの出自である海軍の艦上用軍服として実用的なディテールです。特に1~3はピーコートらしさを形成する重要な要素と言えるでしょう。

 

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そして、こちらが今回取り上げているシップスのシングルピーコート。

 

先程挙げたピーコートたらしめる特徴に当てはまるのは、1. 7. 8. ぐらいでしょうか。やはり両閉じのダブルブレストではないということは、ピーコートとしての大きなアイデンティティを失っているように感じますね。

 

まぁ、襟の形や素材感は典型的なピーコートと共通するので、シングルピーコートという表現も分からなくもないんですけどね。

 

ちなみに、ピーコートの「ピー」の由来は諸説ありますが、オランダ語「粗い生地」という意味だそうです。ってことは、ざっくりとした厚手のウールコートならピーコートなのか!?・・・よく分からんくなってきたけど、まぁいいや。(笑)

 

SUPER〇〇’sに騙されるな

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ここ数年よく見かけるようになった「SUPER○○'s」というタグ。特にセレクトショップのオリジナルアイテムやオーダースーツ店の中価格帯の生地でこのタグをよき見かけるイメージです。今回ご紹介しているシップスのコートにも一番目立つ位置にブランドネームより遥かに大きなタグが取り付けられています。

この〇〇に入る数字が大きくなるにつれ、生地に使用する糸が細く、光沢感の強くなります。そのためスーパー120ぐらいから、数字の大きさを理由に良い生地だと説明されることもありますが、それは間違い。

 

確かに光沢が強くなることで、高級感は増しますが、糸が細い分に耐久性が損なわれるトレードオフの関係。着用機会が限られるフォーマルウェアはともかく、日常使いするなら耐久性は見逃せません。

 

また、同じ細さでも糸の種類が違えば、質感が異なり、同じ糸を使われても生地に打ち込まれる密度が違えば、その風合いは別物です。

 

それに、スーパー○○という表記はウールに対してのものであり、ポリエステルなどが混合されていれば、もうほとんどその数字に意味はないような気がします。

 

ちなみに、今回ご紹介しているシップスのシングルピーコートはウール100%のスーパー140ですが、現行モデルではスーパー160を謳っているものの、ウールは60%しか入っていません。商品名も「スーパー160'S メリノウール メルトン シングル ピーコート」となっているほど大々的にアピールされていますが、なんだかなぁ…といった感じです。

 

コーディネート

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コート:SHIPS(シップス)

スーツ:GLOBAL STYLE(グローバルスタイル)

シャツ:メーカーズシャツ鎌倉

ネクタイ:FRANCO SPADA(フランコスパダ)

靴:UNION IMPERIAL(ユニオンインペリアル)

鞄:FELISI(フェリージ)

 

仕事で着るならこんな感じ。ブラウン系のスーツや靴と合わせています。

 

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コート:SHIPS(シップス)

ニット:EDIFICE(エディフィス)

パンツ:URBAN RESEARCH(アーバンリサーチ)

靴:IL MOCASSINO(イルモカシーノ)

鞄:SLOW(スロウ)


こちらは休日のカジュアルスタイルをイメージして。先程と似たような感じになりますが、キャメルはブラウンやオレンジ系統との相性が素晴らしいですね。

まとめ

シングルピーコートという名称が正しいのかはよく分かりませんが、ダブルブレストののピーコートと比べるとシンプルで癖がないので、本当に使い勝手が良いですね。

 

普通のピーコートやダッフルコートはどこか子どもっぽくて、チェスターコートだとキメすぎると感じている方にはおすすめですよ。

 

今回は以上です。