トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

人生で初めてドクターマーチンを買う。これは意外と侮れないぞ・・・!?

大定番のファッションアイテム・ドクターマーチンの靴を初めて購入しました。といっても私のではなく、妻へのプレゼントとしてですが。

 

漠然とドクターマーチンが欲しかったらしく、具体的な希望モデルもないようだったので、代わりに私が色々と調べていましたが、次第にこのブランドが持つ本質に気づかさていきました。

 

「大学生御用達」と揶揄されることもあり、正直私は一度も興味を持ったことはありませんでしたが、ファショナブルなパブリックイメージの一方で、実は硬派な一面を持つドクターマーチンの魅力について私なりに感じたことを書いてみようと思います。

 

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ロッカーに愛された医療用靴

1945年に誕生したドクターマーチン。ある程度歴史があるシューズメーカーは、総じて特定の分野に特化した出自を持つもので、それはスポーツシューズであったり、軍靴や労働者用の作業靴であったりするものですが、ドクターマーチンの場合は医療用靴として始まったという歴史を持っています。

 

今でこそイギリスを代表するシューズブランドとして認知されているドクターマーチンですが、その始まりはドイツからでした。ドイツ出身の軍医・クラウス・マルテスが、スキー中に自身の足首を痛め、従来の靴ではソールから伝わる衝撃が負傷箇所に響きまともに歩けなかった経験から、衝撃を吸収して足への負担を和らげるソールの開発に取り組みました。こうして生まれたエアクッションソールを持つ靴は負傷した軍人にとどまらず、その歩きやすさと疲れにくさかドイツ国内の一般市民へも評判を呼び量産化に成功します。エアクッションソールといえばナイキのエアマックスを始め、所謂ハイテクスニーカーを象徴するギミックですが、意外にもドクターマーチンが世界初なんだとか。

 

その後、1959年にイギリスで靴製造業を営むグリッグス家が特許を買い取り、ドイツ国外への販路を拡大します。トレードマークのイエローステッチもこの頃から施されるようになったそうです。ちなみにドクターマーチンという現在定着している呼称は、マルテス医師の名前を英語化したもの。

 

本国ドイツ同様にイギリスでもその履きやすさと高い耐久性から、労働階級を中心に様々な職業の人達からワークシューズとして支持を集めていたドクターマーチン。ところが1960年代後半になるとThe Whoピート・タウンゼットが労働階級の誇りとしてドクターマーチンのブーツを愛用していたことから、ロックを始めとしたユースカルチャーとの結びつきを強めていきます。

 

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The Whoの名ギタリスト ピート・タウンゼット

参照:ブランドヒストリー|ドクターマーチン公式オンラインショップ|DR. MARTENS (drmartens.com)

ここら辺の流れは、テニスウェアから音楽を通してUKサブカルチャーと親和性を高めたフレッドペリーのM12とそっくりですね。

 

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ドイツで生まれた医療用靴はワークシューズとして世間に広まり、イギリスでユースカルチャーとして昇華され、現在においてはロッカーやパンクスだけのものではなく、世界中の文系男子やおしゃれな女性にも愛されています。

 

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参照:ドクターマーチン公式オンラインショップ|Dr.Martens (drmartens.com)

 

ドクターマーチンの3ホールシューズ(1461)をレビュー

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伺った直営店には多くのモデルか並んでいましたが、結局妻が選んだのはベーシックな3ホールシューズ「1461」。ブーツは何足か所有しているようですが、この手のレザーの短靴は持っていないので、初めてのマーチンとしては正解だったと思います。

 

レビューと表題したものの、当然私が足を入れることが出来ないので、サイズ感に関しては妻の感想なのであしからず。

 

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特徴的な丸いフォルムのトゥとイエローステッチ。サラリーマンが履くビジネスシューズとは明らかに違うこれらの特徴が、革靴に馴染みがない若者が抵抗なく手に取れる要因かもしれませんね。価格もそこまで高くないので、学生さんに人気が出るのも当然でしょう。

 

使用される素材はスムースレザーと表記されていますが、薄っすらとコーティングが施されています。ガラスレザー程がっつり加工されているわけではありませんが、経年変化を積極的に楽しむといった類の革ではなさそうです。その分取り扱いしやすそうではあるので、ブランドの性格を考えると適した素材と言えそうですね。

 

トゥの芯はかなりしっかりとしているようで、つま先はかなり固く、蹴られたら痛そう。まるで工場の安全靴みたですね。ちなみにこれは違いますが、実際に鉄板が入っているモデルもあるそうです。

 

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シューレースは太い丸紐。ウレタンでも入っているのか、かなり伸縮性があります。正直安っぽく見えますが、靴の雰囲気にはあってるような気はします。まぁ、でも自分が履くなら靴紐だけ代えるかなー。

 

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ドクターマーチンをドクターマーチンたらしめる要素は、親しみやすい丸いフォルムでも、アイコニックなイエローステッチでもなく、このエアクッションソールにあります。この分厚いラバーソールは単なるファッション的なデザインではなく、先述の通りルーツである医療用靴としての足への軽減負担という役割を担っています。その仕組みとしては、ラバーソールの中に複数の小さな仕切りで空間を作り、クッション性を高めてるのです。

 

ちなみにこの靴はスタンダードな3ホールシューズ「1461」をベースにソールの厚みを増した「1461BEX」というモデル。とはいえオリジナルより極端に厚底というわけではありません。

 

また、張り出したコパとステッチを見れば分かることですが、アッパーとソールの縫合にはグッドイヤーウェルト製法が用いられています。グッドイヤーウェルト製法といえば本格靴の代名詞でもありますが、いままでの私にとって、ドクターマーチンはファッション靴としてのイメージが強かったので、ちょっと意外でした。

 

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アウトソールの裏側はこんな感じ。先述したように蜂の巣形に区切られた空間がクッション性を高めています。ワークブーツでよく見かけるトレッドパターンも武骨な雰囲気があってカッコいいですね。

 

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ドクターマーチンサイズ表(サイズ表記は男女共通)

参照:サイズガイド|ドクターマーチン公式オンラインショップ|DR. MARTENS

 

普段スニーカーだと24cmを履くことが多い妻が選んだのはUKサイズ5。最初から少し余裕があったので、グッドイヤーウェルト製法の特性であるインソールの沈み込みを考慮するとハーフサイズ下げたかったのですが、ドクターマーチンでは0.5刻みのサイズ展開がないため、次は1.0サイズ下げた4。さすがにキツかったみたいで、お店が無料で用意してくれたインソールを入れてサイズ5を履くことに。1.0単位のサイズ展開は少し残念でしたが、簡易的なものではありましたが、インソールを用意してもらえたのは好感が持てました。

 

まとめ

ドクターマーチンの根強いファンがいることは知っていましたが、どうしても「若い人向けのファッション靴」というイメージが強く、私の中でもどこかで侮っていたところがありましたが、妻へのプレゼントという思わぬ形で、その本質を思いしらされました。

 

私もスニーカー感覚で履けるカジュアルで便利な革靴が一足欲しいと思っていたところなので、この3ホールシューズもありですね。その場合は黒ステッチのモデルになりそうですが。

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参照:ドクターマーチン公式オンラインショップ|Dr.Martens (drmartens.com)

 

こんな感じで大人の男性が履いたってなかなかカッコいいじゃないですか。ただ、少し上の価格帯でレッドウィングのポストマンが視野に入るので、どうしてもそちらに目が行ってしまいますね。

 

今回は以上です。