トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

もうすぐサヨナラ。愛車のスバルBRZをご紹介します。

今回はファッションから少し離れて車のお話。

 

昨年9月に上げた記事で、待ちに待ったスバル・レガシィアウトバックの見積りを行い正式に契約する予定だとお伝えしていました。そこで納期は12月頃とも書いていましたが、世界的半導体不足の影響を受けて納期が延びています。

 

日本での発売までもかなり待たされましたが、さらに待たされることに。まぁ、これは仕方ないことですね。

 

とりあえず、正式な日取りも決まり数日後には晴れて納車される予定です。

 

同時にそれは現在乗っている車を手放すことを意味します。残念ながら2台持ちする経済力は持たないので(笑)。

 

ということで、今回は数日後に手放すことになる現在の愛車スバル・BRZをご紹介します。

 

意外かも知れませんが、スポーツカーなんかに乗ってるんです。新車で購入して7年半乗ったこの車の姿と思い出をこの場を借りて記録に留めておきます。

 

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今の時代に敢えてスポーツカーを

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私の幼少期にはまだ多くのスポーツカーが街中を走っていました。日産・スカイラインGTR、トヨタスープラマツダRX-7…等々。当時5歳くらいの私はそれらのスポーツカーに夢中で関連する本やらミニカーが実家にたくさんあったことを覚えています。

 

それから時代は流れ、2000年代になると国産メーカーのほとんどはスポーツカーから撤退。

 

現在新車で購入できて庶民でも手が届く国産スポーツカーといえば、スバル・BRZと兄弟車のトヨタ・86、それにマツダ・ロードスターくらい。少しコンセプトが異なる軽スポーツカーも含めればダイハツコペンやホンダ・S660もありますが、それでも文字通り片手で数えられる程度。日産のフェアレディZは新型が600万オーバーなので、一般人がそう簡単に手を出せない域に達してしまいました。

 

一時期と比べると幾分か息を吹き返しつつありますが、それでも世間から見ればスポーツカーはとんでもなくマイノリティーな存在であることには変わりないでしょう。

 

では、なぜ今の時代に敢えてスポーツカーを選んだのか?

 

その前にまずは私の愛車遍歴に触れておきましょう。(まぁ、たったの2台ですが…)

 

まずは1台目。新卒で入社した今の会社で最初に配属されたのは、車がないととても生活できないような場所でした。大人になってからも車には関心があったので、お金に余裕ができたら好きな車を買おうと学生時代からあれこれ妄想を膨らませていましたが、所謂配属ガチャという不可抗力で早急に車を買う必要性に迫られました。

 

そこで入社直後に急遽中古車を探すことになります。本当は色々こだわりたかったところですが、如何せんお金がなかったので予算100万円で初めての車選びに挑み、程度の良いヴィッツ(現ヤリス)を購入しました。

 

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参照:https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/21779909.html

 

多分これと同じのだと思います。ボディーカラーは淡いパープルですが、本当はブルーかブラックが良かったし、なんならホンダのフィットの方が欲しかった。でもそんな悠長なこと言ってられない程に緊急性が高かったんですよね。なんせ生活がままらないので。

 

妥協しながら急いで買った中古のヴィッツでしたが、移動の自由を手に入れたことで、色々なところに私を連れていってくれたし、初めてのマイカーということでそれなりに思い出深いものはあります。

 

それから3年が経過。今のように服にお金を注ぎ込むようなこともなく、ろくにお金を使って遊び回れる場所もない田舎だったので、無駄に貯金だけは増えていきました。ついに好きな車を買えるチャンス到来です。

 

最初はレクサスかアウディでも買ってやろうかと意気込んでいましたが、さすがに身分不相応であることを悟り、当時隆盛を極めていた国産SUVに狙いを定めます。

 

人気のハリアーCX-5にも惹かれましたが、天の邪鬼な私はどうも王道ど真ん中を歩けない。そこで着目したのが、スバルのレガシィアウトバックフォレスターでした。

 

まずは現物を間近で見てみねばと、今では考えられませんがアポなしでディーラーに直撃。いきなり現れた若造にさぞ迷惑したかと思いますが、丁寧に対応していただき、当然ながら少し待つことに。

 

そこで店内を見渡すとお目当てのアウトバックフォレスターが展示されていましたが、それよりも目を引いたのが屋外に駐車してあった、おそらく試乗車として用意されていたBRZでした。

 

いや、その存在は知っていましたが、当時はデビューからまだ日が浅く、兄弟車の86を含め地方ではほとんど走ってなかったので、実物をちゃんと見たのは初めてだったのです。

 

その頃私の周りでは、スポーツカーといえば90年代の生き残りくらいしか走っていなかったので、ピッカピカでスタイリッシュな流線型の2ドアクーペは新鮮に映ると同時に、幼少期抱いていたスポーツカーへの憧れを思い出させました。

 

その日は偶然空いていたフォレスターの試乗をさせてもらい店舗を後にしましたが、やはりBRZのことが頭から離れません。

 

それから検討に検討を重ねてある答えが出ました。

 

SUVならいつでも乗れるが、スポーツカーは独身の今だけだ。」

 

屁理屈のような気もしますが、今の時代に敢えてスポーツカーを選択するという決心がついた最大の理由です。 

 

同時にもう1つ計画的かつ合理的な言い訳も見つけました。

 

当時25歳。漠然と30歳頃で結婚するだろうと勝手に思い込んでおり、その頃には周期的に見てもアウトバックがフルモデルチェンジしているはず。ならばリセールバリューが残っているうちにBRZを売却して、結婚と同時に来たるべき新型のアウトバックに乗り換えれば良いじゃないかと。そう考えたのです。

 

結果的に31歳で結婚して、新型アウトバックが登場するという点に関しては見事に的中しましたが、日本での発売がアメリカから2年も遅れるといのは完全に想定外で、今この状況に至ります。

 

2台続けてスバル車を買っているので、巷で呼ばれている所謂スバリストみたいに思われるかもしれませんが、私の場合この2台は最初からセットなんですよ。だから別にスバルに執着しているわけではありません。多分。

 

ともかく、利便性最悪の2ドアクーペを幼少期からの憧れを叶えるために購入することを決めたのです。

 

ただ、BRZを買うと決心したものの、もう1つ頭を悩ませる問題に直面します。

 

それはミッションをどうするか問題です。現在売れている車の99%はAT車と言われていますが、この手のスポーツカーでは操作性を楽しむ目的でMTが好まれ、実際に86では5割、BRZでは7割の購入者がMTを選ぶというデータを見たことがあります。

 

90年代にスポーツカーを乗っていた方であれば、抵抗なくMTを選択されるのでしょうが、私は一応MT免許を持っていながらもMT車に乗る機会はほとんどないような世代。MT車の試乗もさせていただきましたが、それこそ教習所以来で久々の感覚に面白さを感じる反面、日常使いでこれはしんどいなという気持ちが上回り、コアな車好きからは邪道だと揶揄されそうなATを選びました。

 

かなり葛藤はありましたが、やっぱり正解だったと思いますよ。休日専用の完全な趣味車なら間違いなくMTですが、私の場合日々の通勤で使うわけですよ。ラッシュアワーに信号待ちや渋滞だらけのあの国道を毎日MTで通っていたらと思うとゾッとします。そうなれば早めに手放していたかもしれませんね。

 

こうしてマイノリティーかつ邪道なATのBRZに7年半乗り続けたのです。

 

スバルBRZをご紹介

ここからは愛車のBRZをご紹介します。オプションの付け方とかを見ると今の趣味とかけ離れていますが、それも若気の至りということで(笑)。

 

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基本スペック

  • 車名:BRZ
  • グレード:S
  • 年式:2014年
  • カラー:ダークグレー・メタリック
  • ミッション:AT
  • 駆動方式:FR
  • 排気量:1998㏄
  • 主要オプション:LEDライナー、フォグランプ、17インチアルミホイールSTIマフラー、リアスポイラー

外観

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よくブラックと間違えられますが、カラーはダークグレーです。ブラックより上品な感じを気に入っており、今の私がチャコールの服を好んでいることにも通じているかもしれませんね。車幅は1775㎜と意外と大きく、ミドルサイズのSUVと同等です。また見た目がそっくりな兄弟車の86とはグリルの形状が違ったりします。

 

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ロングノーズからの流れるような美しいシルエット。やっぱりカッコいいですね。ホイールもディーラーオプションで車高もいじっていません。あくまでも純正で楽しむことを心掛けていました。

 

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この車で一番好きな角度は後ろから。正直今となっては、顔はそこまで好みじゃないんですけど、お尻はいつ見みても美しい。なんかこの文章だけ切り取ったら変な感じになってしまいますね(笑)。

内装

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黒を基調にしてポイントで赤が使われた内装。当時はブラック×レッドの配色が世の中で一番カッコいい組み合わせと思っていました。

 

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当時のトップグレードであったSグレードには所々に本革が使用されています。ハンドルにも本革が巻かれていて、いい具合に馴染んでくれました。ハンドルの奥手に見える「-/+」と記されたレバーは、マニュアルモードで使えるパドルシフトです。最近は色々な車に採用されていますが、使うのは精々最初のうちだけでしょう。

 

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インパネの中央にはスポーツカーらしくタコメーターが鎮座します。スピードメーターは260㎞/hまで刻まれていますが、当然国内仕様では180㎞/h前後でリミッターがかかってしまいます。(私はちゃんと法定速度守ってますよ!)ただ、ドイツのアウトバーンで純正のまま走らせたら230㎞以上を記録したとの報告もあるので、このメーターも飾りではないということみたいですね。

 

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セレクトレバーはMTのシフトレバーのような見た目。「M」というのはマニュアルモードのことを指して、「+/-」のそれぞれの向きにレバーを上下させると、ギアが切り替わります。マニュアルモードで遊ぶならパドルシフトより雰囲気出て結構楽しめます。まぁ、これもすぐに飽きますが。

 

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ホールド感の高いこれぞスポーツカーといった感じのシート。位置もかなり低いめですが、高さは微調整が可能です。しれっとヒートシーターが搭載されていたり、実用面も抜かりなし。

 

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カタログ上では4人乗りとなっていますが、後部座席はこんな感じ。えぇ、ただの荷物置きで実質2シーターです。運転席と助手席を思いっきり前にスライドして、身長185㎝の友人を後部座席に乗せたのも良い思い出。

走行性能

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参照:https://www.webcartop.jp/2016/09/49775/

 

専門ブログではないので深くは書きませんが、走行性能についても軽く触れておきます。

 

1998㏄の水平対向4気筒エンジンは効率よく200PSのパワーを出力します。かつての国産スポーツカーのようなハイパワーではありませんが、1.2tという車重を考えれば街を軽快に走る分には必要十分かと。某公道爆走漫画と違って国道で60㎞/h、高速で100㎞/hをスムーズに加速出来たらそれで満足ですよ。

 

必要以上なハイパワーを持たない代わりに、この車で重要視されているのはフィーリングです。すごい曖昧な表現ですが、他の言葉に言い換えると乗り味とかになるのでしょうか。

 

そのBRZ(=トヨタ86)ならではのフィーリングを支えているのは、FR(後輪駆動)という駆動方式にあります。現在主流のFF(前輪駆動)と違い後輪だけが回転して車を走らせているので、背後からパワーが伝わり押し出されるよう体感は病みつきになります。さらに前輪が方向転換の役割に専念できることで、ハンドルを切ればそのまま素直に反応してくれるので、操作している感覚がダイレクトに伝わってきます。

 

また、見た目通りに重心とシートポジションがかなり低いことから、タイヤが地面を捉える感触がしっかりと伝わり、まさに地を這うような気分が味わえます。今となってはそれに慣れてしまいましたが、最初の頃は乗る度に高揚感を覚えましたね。

 

おまけにこの車にはサウンドクリエイターという機能が搭載されています。加速時のエンジン音を意図的に運転席に響かせるというギミックです。わざとらしいと否定的な意見も聞こえますが、前述したような出力以上の迫力を感じさせてくれる要素と合わせて、普段の街乗りに臨場感を与えてくれます。

 

この車はスポーツカーといえども、峠を攻めたりサーキットでぶっ飛ばすのではなく、街中や郊外を軽快に流して走る方が向いている車ではないかというのが個人的な見解です。

 

なんで86じゃないの?

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TOYOTA 86

参照:https://toyota.jp/ucar/catalog/brand-TOYOTA/car-86/201910/10124118/

 

「なんで86じゃなくてBRZなの?」

 

いままで何十回と言われてきたこの言葉。その一番の答えは記事前半でも触れている通りに偶然スバルの店舗で出会ったからなのですが、私が86ではなくBRZを選んだ理由は他にも2つあります。

 

1.BRZの方が他人と被りにくい

私が購入を決めた時点で、周りには86/BRZがほとんど走っていませんでしたが、他の地域では圧倒的に86の方が販売台数が多いとの情報が既にあったので、他人との車種被りのリスクを減らそうと考えました。これは天邪鬼とかではなく、誰だって信号待ちやショッピングモールのすぐ隣で全く同じ車が停まっていたらあまり気分はよくないですよね。まぁ、結局のところ実質同じ車なんですけど。

 

2.エンジンはスバル製

86/BRZ共に車の心臓であるエンジンにはスバルが誇る水平対向エンジンが搭載されています。そしてエンジンだけではなく、車体の組み立ては全て群馬にあるスバルの工場で行われています。86/BRZトヨタとスバルの共同開発車で、資金の面や企画開発の段階ではトヨタの力なしでは実現しなかったプロジェクトですが、エンジン及び本体の組み立ての全てをスバルが担っているのであれば、BRZこそが本流ではないかと個人的には思うのです。

 

初登場からもうすぐ10周年を迎える86/BRZですが、見かける機会も随分と増えましたね。それでも相変わらず86の比率が高いので、BRZでまぁ良かったかなと感じています。

 

まとめ

本筋から外れた内容なのに長々と書いてしまいました。

 

おそらく人生最初で最後のスポーツカー。色々と不便な思いもしましたが、子どもの頃からの憧れだった車を一度は所有できたので後悔はありません。

 

ちょうど一週間後には手放すことになりますが、これまで十分に楽しませてもらいましたよ。ありがとう。

 

今回は以上です。