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新・スバルのフラッグシップ!レガシィ アウトバックを実車レビュー!!【前編】

最近脱線が多いような気がしますが、先日からお伝えしていた新車が無事納車されましたので、ようやく私の元にやってきたスバル・レガシィ アウトバックをご紹介していこうと思います。

 

さすがにボリュームが多くなりそうなので、外観や内装を中心にご覧いただく「前編」と走行性能や安全面についてレビューする「後編」の2部構成でお届けします。

 

このブログの本筋とはだいぶ離れてしまいますが、興味のある方はぜひ最後までお付合いください。

 

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レガシィ アウトバックの概要

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インプレッサと並び長年に渡り基幹車種としてスバルを支えてきたレガシィ。車好きでなくともその名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

初代レガシィが誕生したのは1989年。日本がまだバブル景気に沸いていた時期でしたが、スバル(富士重工)は国内での売上不振に苦しみ倒産の危機に瀕していました。そんな中で登場した「大いなる遺産(=LEGACY)」という意味を持つ名を冠したレガシィは、同社の伝統であり強みでもある水平対向エンジン4WDを前面に打ち出したスポーツセダン(当時風に言えばスペシャリティーカー)とツーリングワゴンを展開して、国内外で人気を博し、スバルの救世主的存在となったのです。

 

特にツーリングワゴンの方は90年代前半に起こった空前のスキーブームの後押しもあり、当時の若者やファミリー世代に大ヒットしました。そのため、レガシィといえばツーリングワゴンという方も多いみたいです。

 

1994年には北米市場を意識してツーリングワゴンをベースに車高を上げてSUV風に仕上げた「アウトバック」が登場。翌年に「レガシィ グランドワゴン」の名で日本でも発売されています。まぁ、当時の売れ行きはいまいちだったようですが。

 

その後、レガシィシリーズはモデルチェンジを繰り返し、セダンはレガシィ B4」にグランドワゴンはレガシィ アウトバックに改称、エース格であったツーリングワゴンは廃止され後継車としてレヴォーグ」が登場します。

 

ツーリングワゴンの廃止とレヴォーグの誕生には、北米市場を意識して大型化を続けるレガシィが日本の道路環境と相性が悪くなりつつあり、国内で人気が高いツーリングワゴンをレガシィから分離させて、一回り小さいインプレッサをベースに日本仕様に仕上げたという背景がありました。

 

これは間違いなく成功でしたね。私も代車でレヴォーグに1ヶ月ほど乗っていましたが、本当に使い勝手の良い車でしたよ。私の趣味とは少し違いましたが、あれは売れるのも納得ですね。

 

話が逸れてしまいましたが、現行モデル(7代目)のレガシィではツーリングワゴンに続き、需要が低減していたセダンのB4まで国内では廃止されることになり、レガシィを名乗る車種はアウトバックのみになってしまいました。

 

そして国内のレガシィブランドが一本化された影響かは定かではありませんが、新型アウトバックのプロモーションで、事あるごとに「フラッグシップ」という言葉が使われているような気がします。

 

まぁ、今までもスバルのフラッグシップ車といえばレガシィがそれにあたっていたのでしょうが、先代まではキャラクターが似ているレヴォーグやフォレスターと価格帯がほぼ同じで、さらに高額なスポーツセダンのWRXシリーズの存在もあり、スバル内でレガシィ(B4、アウトバック)が特別な位置にいるという感覚は正直ありませんでした。

 

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ところが今回のアウトバックは違いました。現在放映中のCMでのキャッチコピーは「New Luxury」。質実剛健を貫くスバルがラグジュアリーを謳うとはなかなかの衝撃でしたが、驚くほどに値上げされた価格に見合うだけのクラス感と性能はフラッグシップとして相応しいと言えるでしょう。

 

そもそもフラッグシップという言葉自体がかなり曖昧なんですが、単純に「最も高い車」というわけではなく、「メーカーの顔」とか「最も注力している車」という解釈がなされます。そのような点で見ても新型アウトバックは、他の車種ではオプション扱いの機能も問答無用で標準装備されているので、まさに現在のスバルの技術を集約した1台で、「スバルの顔」としては申し分ない存在だと思います。

 

なんだか前置きの段階で随分とハードルを上げすぎた感もありますが、それだけに高い満足度を感じている車だというとことですね。

 

では、実車レビューといきましょう。

 

フラッグシップに相応しい存在感と品格のあるエクステリア

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新型のアウトバック「Limited EX」「X-BREAK EX」の2グレード展開となっています。

 

両グレードの違いについては、見積もりを行った際に書いた記事をご覧いただきたいと思いますが、簡単に説明するとLimitedは煌びやかな装飾やレザーシートなどの上級オプションが選択可能なラグジュアリー志向で、X-BREAKはブラック塗装が多用された精鍛なルックスで、専用の走行モードが用意されるなど、よりギア感のあるアクティブ志向のグレードとなっています。

 

私が選んだのはLimitedの方で、ボディーカラーは新色のブリリアントブロンズ・メタリック」です。CMやカタログで見かけるのも基本的にはこの組み合わせだと思います。今後販売台数が増えた時に被りの懸念が高いわけではありますが、この主張しすぎない上品な色味はこの車(特にLimited)のキャラクターによく合っていますね。逆にX-BREAKの方だとオータムグリーンやマグネタイトグレーあたりがカッコいい気がします。

 

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六角形グリルコの字形LEDヘッドライトなど、近年のスバルに共通するフロントデザインが踏襲されています。近年はどの国内メーカーでも海外のように顔の意匠を統一するブランディグ手法が広がりつつありますが、スバルもこの路線を推し進めていくみたいですね。

 

先代のアウトバックと比較してもフェイスのデザインはそんなに大きくは変わっていないのですが、サイズアップした大型のエンブレムとメルセデスSUVを彷彿させるメッキ塗装されたグリルは押し出が強く迫力が増したように感じます。

 

ここは好みが別れるところかもしれませんし、私自身もう少し控えめでも良かったかなと思ったりもしてますが、でもやっぱりカッコいいんだよなぁ。フラッグシップを名乗るならこれぐらいの存在感も必要かもしれません。ちなみにX-BREAKを選んだ場合はグリルはブラック塗装となるので、見た目の上では一番判別しやすいポイントになります。

 

また、前モデルの時点で大き過ぎると国内ユーザーから指摘されていた車幅はさらに肥大化して1,875mmとなっています。この数値は競合のハリアーCX-5CX-8)よりも大きく、大型乗用車の代名詞・ランドクルーザー プラドとほぼ同じ。私が先日まで乗っていてBRZよりちょうど100mm大きいこともあり、小路に入ると少しプレッシャーを感じちゃいます(笑)。それもじきに慣れるとは思いますが、やはり日本の道路にはちょっと大きすぎるかもしれませんね。もちろんそれは最初から覚悟の上ですが。

 

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車のルックスの良し悪しを判別するポイントは色々とありますが、私が最も重視するのは横から見たスタイリングです。先述した通り、アウトバックレガシィ ツーリングワゴンから派生したという歴史があるため、そのルックスはいかにもSUVらしい無骨さとは程遠く、セダンやクーペのような流麗な美しいフォルムとなっています。

 

SUVらしくないという点でいえば、全高も本格的なクロスカントリー車と比べるとやや低めに設定されており、同じくスバルを代表するSUVフォレスターより6cm低くなっています。人間でも身長が6cm違えばだいぶ印象が違いますよね。

 

一方で全長の方は4,870mmフォレスターより20cm以上も長く設定されていて、低めの全高しかりルーツであるツーリングワゴンの面影をしっかりと感じさせられますね。実はゴリゴリのSUVはちょっと苦手だったりするので、私がこの車に惹かれたのもこういうSUVらしくなところにあるかもしれません。

 

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たぶん使うことはありませんが、ルーフレールは標準装備(X-BREAKは別タイプを採用)で、用途に合わせてレールの向き簡単に変えることも可能です。

 

また、絶対に譲れないポイントですが、なぜかほとんどの国産車が取り付けられるドアバイザーは外しています。

 

まぁ、本来は付いていない物なので外すという表現は少し違いますが、何も考えずにディーラーオプション(ベースキッド)を選ぶと勝手に組み込まれるので、気が付いた時にはドアバイザーが取り付けられているなんてことも。なので今回も室内カーペットなど本当に必要な物だけを単品で購入しました。そもそもドアバイザーって今となっては機能性皆無で、何よりもデザイナーの意図を邪魔しているだけの存在なので、単純にカッコ悪いような気がします。(私見なのであしからず。)

 

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ホイールサイズは18インチ。ボディサイズを考えればもう1~2インチ上でも良さそうですが、あまり大きくすると乗り心地にも影響しますからね。ちなみにX-BREAKの場合は、同じサイズでブラック塗装されたホイールが取り付けられています。

 

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後ろから見るとこんな感じ。この角度からだとラバーで覆われたリヤバンパーが目立つので、タフなSUVらしさも感じさせられますね。またテール下部にある小型の赤いランプは何かと思いきやバックフォグみたいです。まぁ、これもよほど霧深い場面に遭遇しない限り使わないでしょう。

 

先代の頃からですが、ネーム表記にはレガシィの文字はなく「OUTBACK」だけなんですよね。というのも「レガシィ アウトバック」というモデル名が国内だけで、海外では単に「アウトバック」と名乗っているのでそこら辺の影響でしょうか。もうすでに統一されてしまいましたが、ヴィッツ(ヤリス)とかアクセラマツダ3)みたに国内限定の名称を持つ国産車って結構あるんですよね。

 

今までのスバルにはなかった上質なインテリア

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多くのスバルユーザーが認めるところだと思いますが、スバル車の内装といえば、機能性重視で質素なイメージがあり、ちょっと嫌みな表現をすれば安っぽいとも言えます。安い車なら別にそれでもいいんですけど、最近のスバル車はどれもそれなりのお値段で、同価格帯の車と比べると内装は数段落ちてしまうといのが実情でした。

 

ところが今回のアウトバック、良い意味で裏切ってくれました。本物の高級車オーナーからすれば鼻で笑われるレベルだとは思いますが、私が知っているいままでのスバル車からすれば、随分と進歩を遂げています。

 

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オプションのナッパレザーパッケージを選択しているので、シートとダッシュボード回りには柔らかい質感が特徴的な本牛革が使われています。カラーはタン(ライトブラウン)とブラックが用意されていますが、ブロンズのボディーカラーとの相性を考えるとタン一択でした。

 

デフォルトの状態でも包み込まれるうに座り心地が良いシートですが、シートポジションの上下前後だけでなく、背面クッションの膨らみ具合まで細かく調整が可能となっています。

 

さらにこの座席の設定をAIが記憶し、運転席に乗り込んだドライバーの顔を識別して、自動的にシートポジションを再現してくれます。うちの場合、この車を運転するのは私だけなので、あまり関係のない機能ですが、家族で共用する場合なんか便利そうですね。

 

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前の車(BRZ)はクラクション以外何もない硬派なハンドルでしたが、打って変わってこちらはボタン盛りだくさんな現代的(?)なハンドルです。使いこなすのには時間がかかりそう。この時期にありがたいハンドルヒーターも標準装備です。

 

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ちなみにハンドルの左側にオーディオのコントローラーやハンズフリー用のボタンが配置されています。右側はアイサイト関連なので次回の記事で。

 

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液晶型のインパネにはスタンダードなスピードメータータコメーターが表示されていますが・・・

 

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このようにナビ映像に切り替えることも可能。慣れない土地の運転も安心ですね。

 

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室内で特に目立つのは、やはりこのiPadさながらの11.6インチディスプレイでしょうか。エアコンやオーディオなどの操作も全てタッチパネルで行うので、物理ボタンはほとんどありません。ボタンの数が減るだけでも随分とスマートな印象を受けますね。

 

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ナビもこのディスプレイに内蔵されているので、高いお金払ってカーナビを後付けする必要がありません。またWi-Fi環境下であれば月一度の地図更新が可能なようです。

 

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憧れだったまともな後部座席。大人がゆったりと過ごせる空間が確保されています。

 

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後部座席にもUSBポートが備え付けられています。特にUSBポートはありがたいですよねー。

 

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ラゲッジスペースもさすがのサイズ感で、実はワゴン車のレヴォーグを上回る容量が確保されています。日常生活で苦労することはまずなさそうですね。

 

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Limitedの方ではパワーリアゲートが標準装備なので、両手に荷物を抱えていてもエンブレムを肘で触れるだけでハッチを開くことができます。閉める時もボタン1つでOK。

オーディオはどうだろうか?

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このブログでも何度か書いていますが、私が愛するものはファッションと車、それに音楽(あと野球)です。なのでそれなりにオーディオ関係にもこだわりがあります。

 

今回のアウトバックにはナッパレザーシートハーマンカードンサウンドシステムサンルーフの3種類のメーカーオプションが用意されています。

 

この中でレザーシートは外せないし、サンルーフは最初から興味がありませんでしたが、オーディオの方はかなり迷いましたよ。

 

ただ、レザーシートを付けた段階で500万円に迫ろうとする支払い総額から、もう13万円プラスする勇気は私にはありませんでした。そもそもハーマンカードンサウンドシステムなるオーディオが如何なものか分からなかったというのも大きかったですね。

 

ところが、契約して1ヶ月程経った後、あるイベントで偶然ハーマンカードンサウンドシステムを搭載したアウトバックのデモカーに試乗する機会があり、その実力を思い知らせました。全方位から均等にかかる音圧とダイナミックな重低音。カーオーディオとしては未体験の圧倒的臨場感でした。その時点でオプションから外したことを少し後悔しましたが、アウトバックなら純正オーディオもそれなりだろうとの希望的観測により、その気持ちを抑え込みました。

 

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それから月日が流れ、ついに納車されたアウトバックで意気揚々と自前のウォークマンBluetoothで繋ぎ愕然としました。完全な音圧不足です。

 

オーディオの設定を変更して多少はマシになりましたが、まだまだ残念な感じ。

 

よく考えたら前の車は、オーディオを弄っていないものの、カーナビ(=再生機)を音質に特化したダイヤトーンサウンドナビに替えていたので、スバルの純正オーディオの実力を見誤っていたのかもしれません。

 

アウトバックは静粛性もそれなりに高いので、オーディオ環境の優劣をモロに感じてしまいます。残念ながらオーディオは現時点でこの車の唯一の不満点となってしまいました。純正にもう少し頑張って欲しかった・・・。

 

ともかく、予算に余裕があって音質にこだわりがある方ならハーマンカードンサウンドシステムは必須ですよ。あれは本当に凄い。

 

まとめ

納車からまだ5日しか経過していないので、ファーストインプレッションで感じ取った勢いだけで書き上げましたが、いかがでしたでしょうか?

 

専門外ではありますが、これからアウトバックの購入を検討される方の参考になれば良いのですが・・・。

 

ファッションとは関係ない内容が次回まで続くので、ご容赦くださいね。

 

今回は以上です。