トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

GTAの人気モデル HERRICK(エリック)をレビュー!クラシックなスラックスも気負わずに。

前回のデニムシャツ同様に、以前から物色していた春夏向けのグレースラックスを少し前に購入しました。

 

選んだのはイタリアのパンツ専業ブランドGTAジーティーアー)HERRICK(エリック)というモデルです。

 

2プリーツサイドアジャスター付きという少し癖の強いデザインはどこかで敬遠しているところがありましたが、実際に履いてみると意外にも嫌味がなくすっきりとした印象。これは人気が出るのも頷けますね。

 

f:id:dacchi37:20220414122348j:plain

 

【関連記事】

tradman-dc.com

tradman-dc.com

 

 

GTAについて

1955年にイタリアのセルバッツァーノにて設立して以来パンツ専業を貫くファクトリーブランド。読み方はジーティー・アー」セリエAと一緒で「A」は「アー」です。

 

同じくイタリアのパンツ専業ブランドで有名なインコテックスやPT TORINOと比べると伝統的なテーラリングにとらわれない独創性の強いブランドという印象があり、価格もいくらか控えめに設定されています。(最近はだいぶ高くなりましたが・・・。)

 

また、近年では人気を集めているプリーツパンツをいち早く積極的に取り入れたブランドとして知られています。私の中でもGTA=プリーツパンツ」のイメージが強くあり、実際に現在日本で流通しているGTAのスラックスのほとんどはプリーツ入りです。

 

そのためGTAにはエレガントかつリラックスした雰囲気を纏ったパンツが多く、今回ご紹介する HERRICK(エリック)はまさにその極めつけのようなモデルかもしれません。

 

 HERRICK(エリック)をレビュー

f:id:dacchi37:20220410174932j:plain

先述の通り、このモデルの最大の特徴は2プリーツサイドアジャスターによるクラシック趣味全開のデザインです。この2つの要素が組み合わさる場合、どうしてもやりすぎな感じになりがちですが、グレーの無地であることと、意外にも細身のシルエットが相まって、気負わずに普段の装いにも取り入れやすい一本です。

 

ディテール

f:id:dacchi37:20220410171105j:plain

生地はこの季節らしくざっくりと織られたトロピカルウール。化繊は入っていませんが、さらりとした肌触りで真夏でも問題はなさそうですね。ただ、この生地はかなり薄手なので耐久性に関しては若干の懸念を抱きます。春夏の衣料は快適性と耐久性はトレードオフの関係が強いので仕方のないところですが。まぁ、それだけに快適さは間違いないと思います。

 

f:id:dacchi37:20220410165525j:plain

クリースからきれいに繋がるプリーツはイタリアブランドらしくアウトプリーツを採用。ちなみに英国モノだとインプリーツが主流になるそうですよ。

 

f:id:dacchi37:20220410165822j:plain

ベルトの代わりにウエストのサイズ調整役を担うサイドアジャスター。最大で7㎝ぐらい絞ることが可能ですが、あまり絞りすぎると特徴的なウエスト周りのシルエットが崩れるので、ジャストに近いサイズを選ぶことをおすすめします。

 

f:id:dacchi37:20220410165542j:plain

斑に模様が入ったボタンは見た目から天然貝かと思いましたが、それとはどうも違う謎の素材。パッと見て高級感はありますが無難に水牛ボタンを付けてもらった方が良かったように思います。

 

f:id:dacchi37:20220410165506j:plain

GTA」と表記されたテープの上部はゴム製となっており、シャツの滑り止めの役割を果たしています。イタリアのパンツブランドではよく見られるマーベルトというディテールですね。

 

サイズ感とシルエット

f:id:dacchi37:20220410144543j:plain

身長173㎝体重65㎏の私が着用しているのはサイズ46。ウエスト周りはいつも攻めたサイズを選ぶので、せっかくのサイドアジャスター付きですが、その恩恵を受けることはあまりなさそうです。ちなみに同じイタリアのパンツ専業ブランドのインコテックスやジェルマーノでもサイズ46を履いているので、ウエストのサイズ感としては概ね同じくらいと考えて良さそうです。(モデルによって差はあるので参考程度に)

 

股上はやや深めで、ハイウエストとまではいきませんが、普段より少しだけウエストラインを上げて履いています。

 

腰周りには適度なゆとりがありますが、太腿から裾にかけてテーパードがかかり実際に履いてみると想像してた以上にスタイリッシュな印象を受けました。決してクラシック一辺倒ではないところがこのモデルの特徴なのです。

 

f:id:dacchi37:20220410144551j:plain

こちらは横から。お尻の形が出すぎることもなく、かといってルーズなわけでもない本当にいい塩梅のシルエットです。昔はもっと細いパンツを好んでいましたが、今はこれぐらいがしっくりきます。

 

それと気のせいか、ベルトがないとウエストが少しだけすっきりして見えます。存在感のある2プリーツやサイドアジャスターのおかげで間延びした感じはありませんね。

 

裾の仕上げはもちろんダブル(4.5㎝)ですが、股下の長さは少し悩みました。基本的にはクラシックなパンツなので無難にノークッションが正解かもしれませんが、季節感を意識してアンクル丈に。こっちの方がシルエットもきれいに出ているように私は感じましたがいかがでしょうか。写真のようにローファーと合わせるスタイルが基本ですかね。

 

コーディネート

f:id:dacchi37:20220410145850j:plain

ジャケット:RING JACKET(リングヂャケット)

シャツ:HITOYOSHI(人吉シャツ)

パンツ:GTAジーティーアー)

靴:JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)

 

このジャケットと合わせることを想定して購入したパンツなので、コーディネートとしては間違いないかと思います。グレースラックスなので、基本的にはどのジャケットを持ってきてもある程度は様になりますが、このように近いトーンで合わせるとよりこなれた感じに仕上がりますね。

 

f:id:dacchi37:20220414124143j:plain

ジャケット:URBAN RESEARCH(アーバンリサーチ)

シャツ:メーカーズシャツ鎌倉

パンツ:GTAジーティーアー)

靴:IL MOCASSINO(イルモカシーノ)

 

こちらはブラウンで固めたコーデ。秋冬のイメージが強くなりがちなブラウンも明るめのパンツを入れ込むことで季節感を損なわずに済んでいます。

 

まとめ

最初は1プリーツでベルトルーフ付きのスタンダードなスラックスを探していましたが、その方針を覆すには十分な程にこのパンツに魅せられました。

 

やっぱり試着してみないとその真価は分かりませんね。特にパンツは。

 

このモデルは通年使えるコットンツイルや秋冬用のフランネルなどバリエーションも豊富です。また、同じくGTAのスラックスで1プリーツの「SERGIO(セルジオ)」というモデルも似たような雰囲気がありおすすめですよ。

 

GTAのパンツは有名どころだとビームスが特に力を入れているので、クラシックなスラックスをお探しの方は是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

今回は以上です。