ローカルな話題ですみません。
私が暮らす福岡県ではGW直前に「ららぽーと福岡」と「ジ・アウトレット北九州」という2つの大型商業施設が立て続けにオープンしました。
感染症対策が緩和しつつあるタイミングであったこともあり、連日大賑わいの様相を呈していましたが、オープンから1ヶ月半を過ぎ落ち着きを見せ、梅雨の合間の晴れ時だった先日、ようやくジ・アウトレット北九州へ行ってきました。(ららぽーとはGW明けに行きました。)
既に多くのメディアやブロガーさんが取り上げているので、いまさら感はありますが、せっかくなのでメンズファッションブロガー目線で注目すべきお店やアウトレットモール全般に関して思うことを語ります。
ジ・アウトレット北九州の概要
2017年末で閉鎖したテーマパーク「スペースワールド」跡地に開業。
何を隠そう私は北九州市出身。スペースワールドに対する思い入れはかなりのものです。学校の行事、少年野球の親睦会、友達数人と一緒に、初めて出来た彼女とのデートで・・・年間パスを持っていた時期もあり閉鎖までに何十回と通いました。そういえば当時は成人式もスペースワールドでしたね。
少し話が逸れましたが、それぐらい思い入れ深い場所なので、とりあえず一度は行かねばと考えていました。まぁ、残念ながらスペースワールドの面影は全くありませんでしたがね。
元々スペースワールドがあった土地をそのまま全部使っているので、敷地面積は27万㎡と広大で九州最大規模の約140店舗が出店しています。その内大半はファッション関連で九州初出店のテナントもいくつかありますが、正直に言うと近隣の「マリノアシティ福岡」や「鳥栖プレミアムアウトレット」と面子はあまり変わらないかなといった印象です。「まぁ、こんなもんだよね」って感じの。もちろん興味深い店舗もあったのでそれは次項にて。
各店舗の感想。チェックすべきはどこ?
参照:THE OUTLETS KITAKYUSHU | NEWS | フロアマップ (aeonmall.com)
当日は妻と一緒だったので、完全に自分のペースで見ることは出来ませんでしたが、半日かけて一通り回った中で、本ブログのコンセプトに引っ掛かりそうな店舗をいくつかピックアップしてご紹介していきます。
ビームス
「BEAMS outlet」というのは名ばかりで、事実上アウトレット専売ライン「BEAMS HEART」の専門店。同じビームスアウトレットでも店舗によってはセレクト品コーナーがあるものですが、私が見た限りここは重衣料から小物に至るまで徹底してアウトレット専売品で揃えられていました。
アウトレット専売品とはアウトレット店で販売するために企画製造されている商品で、型落ちやB級品といった本来のアウトレット品を補足する形で展開されていたものですが、近年のアウトレットモールブームでアウトレットに流れてくる商品が足りずに専売品の割合がどこも多くなってきています。とはいえ「オールアウトレット専売品」というのは考えものです。
ただ、BEAMS HEARTの商品自体はシンプルで使いやすく、一般的なセレオリと比べてもクオリティが特に劣っているわけではないので、価格にも納得されるならそれはそれで良いのですが、問題はタグに「special price」と表記してあたかも「アウトレットだから安くなってますよ」と錯覚させている点。もちろん中には割引されている商品もありますが、基本的には最初からその値段で売って利益が確保される価格設定がなされています。要するに定価、得をしているわけではないということ。
うーん、これってどうなんですかねー。
ビームスに関してはアウトレット店はどこも大体こんな感じなので、分かっていたことですが、普段お世話になっているだけに残念です。よほど時間に余裕がない限りスルーで良いでしょう。
アーバンリサーチ
ビームス同様にアウトレット専売ライン「ITEMS」の商品が並べられていますが、割合としては2~3割程。残りはメインラインのセレオリが中心で、アウトレット価格のセレクト品もそこそこの品揃え。なぜかブランドストーンのブーツが大量に置いてました。
興味深かったのは一番目立つ位置に古着コーナーが設けられていたこと。古着を取り扱うセレクトショップは小規模店では見かけますが、アーバンリサーチのような大手系列ではあまりないですよね。サスティナブルの観点からの取り組みのようですが、古着に馴染みがない層への訴求にも繋がるので、業界としても素晴らしい活動ですね。
ちなみに店舗で使用しなくなったハンガーも110円で売っていました。確かに傷や汚れはありますが、物自体はそれなりなので私も自宅に置くスペースがあれば買いたかったです。
B.C STOCK
エディフィスやジャーナルスタンダードなどベイクルーズ系列の商品をまとめて扱う店舗。アウトレット専売ライン「INHERIT」とアウトレット品の割合は半々ですが、セレクト品の品揃えはごく僅か。それでも私はエディフィスのセレオリは結構好みの物が多いのでチェックはしています。
ベイブルック
熊本発で九州に数多くの系列店を持つ地元に根強いた優良セレクトショップ。インポートブランドを中心にカジュアルからドレスまで幅広いアイテムがセンス良くセレクトされています。
ただ、純粋なアウトレット店という位置付けではないので、セール価格と定価の商品が混在している模様。バラクータのG9やパラブーツのシャンボート、パシフィックといったド定番が置いてあって「おっ!!」と思いましたが当然そこら辺は通常価格です。
それでも私が訪れたタイミングでは、ORIANのシャツがなかなか素敵なお値段で大量に並んでいたりと見所はたくさんあります。服好きであれば必ず立ち寄って欲しいお店です。
トレーディングポスト
今回一番楽しみにしてたのはここ。言わずと知れた高級革靴を専門に取り扱うセレクトショップ。トレーディングポストは九州でも福岡市内に1店舗あるだけだっので、いきなりのアウトレット店の登場には驚かされました。
クロケット&ジョーンズやトリッカーズ、サンダース、カルミーナといった有名ブランドと各所で評価の高いトレーディングポストオリジナル製品を取り扱い、概ね20~40%OFFのアウトレット価格となっていましたが、品揃えはちょっと物足りないかなといったところ。広めの売り場に対して空白地帯が多く、閑散とした印象を受けました。
純然たるアウトレット店なのでオープン当初の勢いでめぼしい商品は売り切ったのかもしれませんね。それでも置いてある物は良いので、サイズが合えばという前提ですが素敵な出会いがあるかもしれませんよ。
ただ、後になって知りましたがここは期間限定の出店のようで、予定では8月末までとのことです。そうなると質素なレイアウトの店舗にも納得。本当に8月末で終了となれば惜しいですが、この機会を逃さず一度覗いてみる価値はありそうですね。
ラコステ
過去のシーズン限定モデルを中心とした品揃え。いつもとは違う奇抜なロゴマークが付いていたり、少し癖があるアイテムが多く並ぶ中、ポロシャツの大定番「L1212」も実は取扱っています。
「L1212」は毎年カラーバリエーションが少しずつ入れ替わっていて、ここに置かれているのは現行では展開していないカラー。なので人気のホワイトやネイビーは手に入りませんが、現行ラインナップと若干色味が異なる程度で、どれもベーシックなカラーが揃っています。もちろん生地感やシルエット、ディテールは何ら変わりないので、それが30%OFFで購入できるとなるとお得ですね。普通ならセールに掛からないのでなおさらです。
フレッドペリー
同じくポロシャツが特に有名なブランド。日本企画の「M102」や復刻モデルの「M2」が多く置いてあるように見えましたが、人気の「M3」や「M12」も一部確認されました。こちらも過去シーズンに展開していたカラーかと思われますが、物自体は変わらないので狙い目です。
オールドイングランド
あまり聞き慣れないブランドかもしれません。名前からは想像し難いですが、実は1867年に創業したフランスの老舗アパレルメーカーです。英国の正統派スタイルをベースにしながら、フランス的な小綺麗さ軽やかさを取り入れたフレンチトラッドの名門。
ファッション雑誌では稀に見かけるので、その存在は知っていましたが、如何せん福岡県内には店舗がない(レディースのみ)ので、今までは縁がありませんでした。
所謂アウトレット専売品はなく、どれも40%~50%近い大幅値引きがされていましたが、ここのブランドはシャツで3万円、ジャケットだと8~10万円ぐらいが相場となるので、安くなったといえどもそれなりのお値段。
トーマスメイソン製の生地を使った上品なシャツやこの時期にピッタリなシアサッカージャケットなど興味を惹かれるアイテムがいくつかありましたが、価格が価格なので無計画な衝動買いはできませんね(笑)。
トラッド好きなら刺さるアイテムも多いので、個人的には推しの店舗です。
ビルケンシュトック
アリゾナやボストン、チューリッヒといった定番のサンダルも置いていますが、いずれも過去のスペシャルエディション的なモデル。「なんだこりゃ!?」と思うような攻めたデザインの物もありますが、アッパーの素材をエンボスレザーやグレインレザーに変更しただけのアリゾナとかもあって、そういうのなら普通に欲しいですね。
これからの季節、ビルケンのサンダルは街に溢れかえるので、他の人とは少し違った特別なモデルを安く手に入れることが出来るので、チェックしてみる価値はありそうです。
クラークス
ピンクのワラビーやコマンドソールを装着したデザートブーツといった変わり種、おそらく売れ残ったのであろう不人気のスニーカーが売り場を占拠する中、どこからどう見ても「普通」なワラビーとデザートブーツが数足。しかもサンドベージュやブラックといった定番カラー。価格も40%OFFぐらいになっていました。
B級品なのか、それとも気が付かなかっただけで現行とは少し違う過去モデルなのか・・・。店員さんに聞けば良かったなぁー。
LLビーン
トートバッグのコーナーしか見てませんが、先日私が購入したボート・アンド・トートが「汚れあり」「折れ跡あり」という理由で半値で売られていました。アイテムの性格を考えれば私なら全く気にならない程度でしたね。
シチズン
メンズとレディース、安価なクォーツから高性能なGPS搭載モデル、それに本格的な機械式まで幅広く揃っています。
注目すべきはシチズン傘下となったフレデリックコンスタントの時計を取り扱っているということ。もともと高コスパで評価を得てきたブランドだけに、アウトレット価格ともなればインパクトがありますね。品揃えもそこそこ。
ちなみに、数年前に妻へプレゼントした「XC」のイヤーモデルも大幅値引きで少しだけ悲しい気持ちになりました(笑)。
同じく国産時計ブランドのセイコーも出店していましたが、順路の都合で見ていません。セイコーのアウトレットは稀にグランドセイコーやプレサージュが並んでいるので気にはなりますね。
アウトレットモールは宝探し、何かの目的を持つと失敗する
さて、上記したお店以外にも散々見て回ったわけですが、結局のところ今回は何も買っていません。というか最初から何も買う予定はありませんでした。
別に安くもない専売品と正規品の売れ残りとワケありのB級品で構成されるアウトレットモールはまさに玉石混淆。本当に自分に合った価値のある物を見つけるのは簡単ではないはずです。
これはあくまでも持論ですが、アウトレットモールでは何かを買おうという目的意識を持つことは禁物です。安いからといって(若しくは安いと錯覚して)、深く考えずに購入して失敗してしまう可能性は通常のセールとは比にならない程高くなることでしょう。特にアウトレットモールは郊外にあることが多いので、「せっかく遠出したなら何か買わないといけない」と脅迫概念に駆られてしまいがちです。
でも時には運命的な出会いがあるのもアウトレットの魅力。実際に私もアウトレットで購入して長らくワードローブに居座るアイテムがあったりします。だからそ買い物をするというよりは宝探しを楽しむぐらいの感覚でいた方が良い気がしますね。
アウトレットモールはショッピングじゃなくてテーマパークですよ。最近のは飲食店やレジャー施設も充実してますしね。
ついでに「ららぽーと福岡」について
もう1つの注目スポット「ららぽーと福岡」についても軽く触れておきましょうか。
関東の方からすれば「ららぽーとぐらいで何を騒いでいるんだ」と鼻で笑われそうですが、我々九州人にとっては未知の存在。
とりあえずはイオンモールみたいなものだろうとイメージしていて、実際にファミリー層に訴求するようなお馴染みのお店が多い中、ファッションビルに入っているような大手セレクトショップの系列や、ラルフローレンやセオリーなど百貨店を中心に出店しているテナントもあり、より幅広い層が楽しめる店作りがされているという印象を受けました。
まぁ、個人的には博多・天神界隈で買い物は完結するので、わざわざ郊外のららぽーとまで足を伸ばす必要性は感じませんが、小さな子供さんを連れている服好きの方とかにはちょうど良いのかもしれませんね。
また、特に目立ったのがアウトドア関係のショップの多さです。キャンプ用品ブランドの「LOGOS」やアウトドアブランドのセレクトショップ「Green Summit」、「JOURNAL STANDARD YOO-HOO STORE」等々、他にもいくつか目にしましたが、違和感を覚えるぐらいアウトドア関連に力を入れているように見えましたね。私には縁遠いですが、世間のアウトドアブームの勢いをひしひしと感じた次第です。
そういえば、少し話題にもなった等身大ガンダムもありました。
近くで見ると無茶苦茶デカい(笑)。30分に一回動くそうです。
まとめ
今回は新しくオープンした「ジ・アウトレット北九州」についの内容でした。
本文中の情報はいずれも2022年6月中旬時点のもので、今後更新をしていく予定もありませんが、少しでもこのブログをご覧になった方の参考になれば幸いです。地域的にかなり限定されそうですが(笑)。
なんだかんだでアウトレットモールは結構好きですよ。少し斜に構えていますが、見方を変えれば面白いものです。
今回は以上です。