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FIVE ONE(ファイブワン)のオーダースーツをレビュー!国内屈指のファクトリーブランド の実力と評判は?【オーダー編】

予定していた春夏用のスーツをオーダーしてきました。

 

お伺いしたのは初利用となるテーラー「FIVE ONE(ファイブワン)」

 

ここ最近お世話になっていた麻布テーラーに不満があったというわけでは全くないのですが、限られた予算でより良いモノを作りたいとの思いからの挑戦です。

 

有力ブランドのOEM先としても知られるテーラードファクトリーが手掛けるオーダースーツは以前から気になる存在でした。

 

今回は【オーダー編】ということで、ファイブワンの特徴やオーダーの様子をお伝えできればと思います。

 

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ファイブワンについて

国内屈指のファクトリーブランド

1964年の創業以来、高級ブランドや大手セレクトショップのスーツやジャケットを手掛けるOEM事業で名を馳せてきた「ファイブワン・ファクトリー」。よく見かける「国内屈指のファクトリーに依頼した〜」のような文言がある場合は結構な割合でファイブワン製だったりするので、皆さんも知らずのうちにどこかでお世話になってるかもしれませんね。(ちなみに現在だとシップスの上位モデルはファイブワンが手掛けているそうです。)

 

そんな縫製工場が母体である「ファイブワン・ファクトリー」が自らの名を冠して立ち上げたテーラーこそが「FIVE ONE(ファイブワン)」なのです。所謂ファクトリーブランドということになります。

 

店舗展開は直営店を東京・大阪・福岡・香港に構える他、協力店(取り扱い代理店)が神戸と富山(富山・射水)にもあるみたいです。

 

ファイブワンの特徴

ファイブワンのオーダースタイルはイージーオーダー(メイド・トゥ・メジャー)となっています。よく混同されがちなパターンオーダーとは違いベースとなる型紙から補正しているので、より注文者の体型や身体の癖に合った一着を作ることができるといわれています。

 

また、工場でのマシンメイドが基本でありながら、随所に手縫い工程を組み込むことで繊細なニュアンスの縫製を実現しています。アイロンワークに対する評価も高く、まるでフルオーダー(ビスポーク)のようなハンドメイド感と立体的な着心地がファイブワンが仕立てるスーツの特徴です。

 

ファイブワンのハウスモデル

イージーオーダー・パターンオーダーを扱うテーラーではベースとなるハウスモデルを複数(3~5種類程度)揃えることがここ最近の主流で、ファイブワンでも例に漏れず数種類のハウスモデルが用意されています。

 

ハウスモデルの選択は生地選びと同じくらい重要なポイントなので、ある程度は事前に知識を持っておきたいところですね。

 

ここではファイブワンの代表的なハウスモデルを3つ取り上げてご紹介します。なお、画像と解説文は公式サイトからの引用です。

 

引用元:スーツ | FIVEONE(ファイブワン)|オーダースーツ 東京銀座 大阪梅田 福岡天神 香港

 

■YMJ

ファイブワン51周年を記念に作成したモデル。
ジャケットは肩幅や前身頃、袖幅をコンパクトにしたモダンで都会的な型紙です。
ラペル幅はクラシックな表情をキープしつつ、上襟にえぐりのカーブを入れてモダンに見せているのも特徴です。

細身なシルエットながらアームホールの付け位置を高く、また背幅を広くとる事で腕の可動域もある、美しさと快適な着用を兼備した型紙になります。
パンツは股上を浅くする事で、腰回りのフィット感がありスッキリとしたシルエットがジャケットとの相性を更に高めます。

 

おそらく現在のファイブワンでは最もオーソドックスなハウスモデル。所謂モダンクラシックを体現しており、ビジネススーツとしても最適ですね。

 

■RJ

北イタリアのビスポーク用の型紙をベースに開発したモデル。
一枚生地で作る前身頃は胸のホールド感をつよめ、バストの立体感とボリュームを出します。背中はコンパクトに設計されている為、後ろから見た立ち姿が抜群に綺麗に見えるシルエット。
ラペル幅が広く、ボタン位置を低く設計したVゾーンはクラシックな雰囲気を演出。
肩廻りのイセ込み量が多い為、コンケーブした雰囲気のショルダーがビスポークを彷彿とさせる、正真正銘のクラシックを追求したファイブワン渾身の型紙。

 

バストからウエストにかけてのラインを強調したビスポーク風のハウスモデル。広いラペル幅や低く設計されたボタン位置からも分かるようにYMJよりもクラシックテイストを強めに打ち出しています。

 

■SH

ファイブワンのSH ジャケットは芯地や裏地、パットなどの副資材を極限に省いたエアリーな着心地を実現したスフォデラートのジャケット。(スフォデラート=イタリア語で裏地無しの意。)
柔らかい作りになるため内側の作りは型崩れを防ぐ大身返し仕様を採用し、袖付けはナポリ仕立ての雰囲気を取り入れ、リラックス感を出したマニカ・カミーチャ(シャツ袖)になっています。
オン・オフ問わずに着用いただきやすいジャケットモデルになります。

 

パットや芯地を極力排したカジュアルジャケット専用モデル。基本的には裏地も使わないとのことなので、ラルディーニやタリアトーレあたりの既成ジャケットがイメージとしては近いかもしれません。

 

この他にもいくつかのハウスモデルが存在し、また店舗によっても取り扱えるハウスモデルが異なるとのことなので、希望のモデルがある場合は事前に問い合わせておいた方が無難です。

 

ファイブワンの料金体系

参照:スーツ | FIVEONE(ファイブワン)|オーダースーツ 東京銀座 大阪梅田 福岡天神 香港

 

料金体系は4段階に分けられており、これらは生地のグレードの違いで仕立ての仕様などには差はありません。エントリーモデルの「STOCK LINE」は化繊混の生地が中心となるので、実質「GOLD LINE」からのスタートと見て良いでしょう。(ちなみに私が伺った際の「STOCK LINE」の価格は88,000円でした。)

 

高級店程ではないにしろ、イージーオーダー・パターンオーダーのお店としてはやや高めの価格帯です。

 

今回オーダーしたスーツの概要

参照:FIVEONE(ファイブワン)|オーダースーツ 東京銀座 大阪梅田 福岡天神 香港

 

今回お伺いしたのはファイブワン福岡店。九州随一のお洒落エリアで多くのテーラーが居並ぶ大名地区に店舗を構えています。地元の方なら古着屋「西海岸」のすぐ隣と言えば分かりやすいでしょうか。

 

こぢんまりとした外観のこのお店は、物腰が柔らかくカッコいい店長さんがおひとりで運営されているため、系列店でありながら街の個人テーラーで過ごすように周りを気にせずマンツーマンでじっくりと話合うことができます。

 

ビスポークという言葉は「be spoken」がその由来であるように、それが例えイージーオーダーであっても「対話」することはオーダーという行為の中で重要な意味を持ちます。だからこそ、このように落ち着いて向き合える環境ってのは本当に大事なんですよね。

 

一組ずつの案内となるので、事前予約は必須です。予約の際にはどのような物を仕立てたいのかイメージをできるだけ詳細に伝えておけば当日はスムーズに事が進みます。

 

さて、今回私がオーダーしたスーツについて。詳細は【完成編】をご覧いただくとして、実際のオーダーの流れに沿って簡単にご紹介していきましょう。

 

生地

まずは生地選びです。いつもと違い今回はどんな生地にするのかのイメージをほとんど決めずに当日を迎えました。あくまでも実際の生地を見て決めたいなと。

 

手持ちからすると深めのネイビー若しくはライトグレー、久々に柄物も面白いなと考えていましたが、パラパラとバンチブックをめくる中で目に留まったのはこちらの生地。

 

カラーとしてはブラウン系でグレーの成分も多めに入っています。確か「チャコールブラウン」なんて名称の色もあったかと思いますが、それよりはトーンが明るめ。「グレージュ」とも少し違う。なんと称したらいいか分かりませんが、なかなか素敵な中間色です。

 

手触りはざっくりとしていて目付は240g/mと春夏らしい生地ですね。そしてテキスタイルブランドはまたまたカノニコ。これで4着連続です。別に意識しているわけではないんですけどね(笑)。

 

ちなみに「ラスティック」というシリーズの生地で、2年前に麻布テーラーでオーダーした時の色違いになるみたいです。あんなに多くの選択肢がある中で無意識で同じような生地を選んだということはよっぽど私の感性にあっていたということでしょうか。

 

ハウスモデル

今回提案されたのはモダンクラシックの「YMJ」と公式サイトには記載がない昔から存在するという「MBLS」というハウスモデル。

 

ゆったりとした着心地の「MBLS」にも惹かれましたが、ファイブワンでの一着目ということなので、ここはまずベーシックな「YMJ」を選んでみました。

 

ディテール

生地とハウスモデルが決まれば、次にディテールを選んでいきます。とはいえリーズナブルなオーダー店なら有料オプション扱いの本水牛ボタン・本切羽・裏地キュプラなどは標準仕様となっているので、あれこれ悩む必要はありません。

 

特に目立つようなことはしていませんが、強いて挙げればパンツでサイドアジャスターと持ち出しロングを選んでいます。

 

採寸

最後に採寸です。私はこれまで他に4つのお店でオーダーを経験してきましたが、そのどれよりも時間を掛けて丁寧に採寸を行っていました。おそらく採寸箇所自体も多かったと思います。

 

身体の癖の見抜き方も的確で、私の意向を反映させつつ、テーラーとしての考え方もしっかりと示してくれるフィッティングは満足度の高いものでした。

 

色々と試行錯誤を重ねましたが、従来よりもややゆったりと生地のドレープ感を活かす方向で進めています。

 

支払い金額

■ベース料金   121,000円

  • GOLD LINE(Vitale Barberis Canonico)

有料オプション 5,170円

  • サイドアジャスター
  • 持ち出しロング

総額      126,170円 

 

ベース料金だけ見たら総額はもう少しいくのかなと思っていましたが、標準仕様の時点でそれなりに豪華なので「気が付いたらこんな額に・・・」というオーダーあるあるに陥らずに済みそう。

 

まとめ

完成まで約50日。受け渡しは4月上旬になるとのこと。

 

初めて利用したテーラーでしたが手応え的には期待感しかないですね。店長さんも素敵な方で、充実した時間を過ごすことができました。

 

そしてここから先がファクトリーブランドの本領。出来上がりが楽しみです。完成次第またご報告します。

 

今回は以上です。

 

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