トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

春夏に着たい極上ニット!JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)の半袖モックネックをレビュー!

昨年から狙っていたJOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)の半袖コットンモックネックを少し前に購入しました。

 

このブログでも度々触れていますが、モックネックって本当に便利なアイテムなんです。だからこそ秋冬にだけ着るものと決めつけてしまうのは実にもったいない。

 

ジャケットのインナー使いはもちろんのこと、1枚で着るトップスとしてもカジュアルになりがちな軽装を上品に仕上げるポテンシャルを持っています。

 

名門ジョンスメドレー謹製のニットウェアなので生地や縫製のクオリティも間違いなし。まさに春夏に着たい極上のニットです。

 

 

【関連記事】

tradman-dc.com

 

 

ジョンスメドレーとシーアイランドコットンについて

過去記事でも触れているので簡単に。

 

JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)は1784年に創業した英国の老舗ニットウェア専業ブランド。ハイゲージニットのパイオニアとして広く知られており、特に24ゲージや30ゲージといった編み目が消えてしまう程に緻密な「超ハイゲージ」は高い評価を得ています。

 

また、厳選された素材使いもジョンスメドレーを語る上で欠かせません。特に有名なのはエクストラファインメリノウールシーアイランドコットンです。

 

エクストラファインメリノウールとは通常のウールより細かくしなやかな繊維で、ユニクロでもお馴染みの素材ですが、当然より選び抜かれた上質なものがジョンスメドレーのニットウェアでは使用されています。

 

そして今回ご紹介するモックネックにも使われているシーアイランドコットンについて。大西洋に浮かぶ西インド諸島のみで収穫される希少種で、全綿花の生産量に対して数十万分の一しか採取されないということから「幻のコットン」と呼ばれています。その繊維はカシミヤに匹敵する程に繊細であることから、シーアイランドコットンで編み上げられたニットは「シルクのような上品な光沢とカシミヤのようなしっとりと滑らかな手触り」とよく比喩されています。

 

正直に言うと、ジョンスメドレーの2大看板素材の内エクストラファインメリノウールの方は他ブランドの物と極端な違いは感じませんが、シーアイランドコットンに関しては取り扱い自体が少ないことも含め、他所では代替えが利かない特別な存在だと思っています。一度手に取ってみたら分かりますが本当に病みつきになりますよ。

 

ジョンスメドレーの半袖モックをレビュー

概要

ありそうであまりない半袖のモックネックニット。「S4627」というモデルで日本限定の製品となります。

 

このモデル自体は少し前から存在していましたが、従来よりトロップショルダー気味で身幅にゆとりを持たせ、リラックス感のある「今っぽい」シルエットへとアップデートさせているそうです。

 

カラバリの豊富さにも定評のあるジョンスメドレー。流石ですね、こんなニッチなアイテムでも10色用意されています。その中から私が選んだのはPALMと表記された美しい緑色のニット。系統としてはダークグリーンになるかと思うのですが、色味がそこまで暗くはないので、そこはかとなく春っぽさも感じられますね。

 

どうやらこの「PALM」は今シーズンの推しカラーのようで、ジョンスメドレーの様々なモデルでも採用されています。そして割と人気も高いみたいで、続々とこのカラーから品切れが発生しています。ちなみに「PALM」以外だと「GRANITE(ブルーグレー)」もおすすめ。私は最後までどちらを買うか迷いました。

 

最高な手触りのシーアイランドコットンニット、超絶技巧の縫製技術、絶妙なサイズ感へと改良されたシルエットとどこを取っても非常に満足度が高い一着なのですが、唯一欠点を挙げれば価格でしょうか。

 

ジョンスメドレー製品は内外価格差が大きいことで有名で、並行輸入品であれば国内正規品の約6割程度の価格で購入することができます。そのためジョンスメドレーはネットで安く買うなんて方も多いんじゃないでしょうか。

 

ところがこのモックネック「S4627」は日本限定のモデルです。つまり海外流通はないため、必然的に国内正規ルートでしか手に入らないということ。満足度は高いアイテムですが、それでもコットンニットで34,000円はちょっと高いよなぁというのが正直な感想ですね。

 

ディテール

シーアイランドコットン製の30ゲージニット。毛羽立ちも少なく美しい仕上がりは流石としか言いようがありませんね。先述の通り、シーアイランドコットンで編み上げたニットには到底コットンとは思えぬ程に光沢があり、質感はしっとり滑らか。とろけるような肌触りは最高です。

 

一方で速乾性はあまり高くないため、真夏に外で長時間過ごし大量に汗をかくことが想定されるようなケースでの着用は避けた方が無難でしょう。

 

春夏向けのモックネックといえばクルーネックよりちょっとだけ首元が詰まった「なんちゃってモックネック」も散見されますが、こちらしっかりと襟の高さがあります。リブのテンションもきつすぎず、ゆるすぎず。ちょうどいい塩梅かと思います。

 

ジョンスメドレーの代名詞でもある身頃と袖をハンドメイドで縫い付けるフルファッション製法

 

遠くからじゃよく分からないので、寄りで見てみましょう。どうでしょう、この細かく丁寧な仕上がり。その凄さはお手元にあるニットと見比べてもらえればよく分かるかと思います。まぁ、これ自体が着心地や耐久性に大きく寄与するものではないのですが、一種の工芸品として所有欲が満たされます。

 

最後に1つ気になったディテールをご紹介。一般的には襟裏に縫い付けられるブランドタグがこのニットでは右側面の裏側に付いています。私が知る限りジョンスメドレーの他のモデルもブランドタグは襟裏だったはずなので、このモデルだけの特別仕様なのかもしれません。

 

確かにタグが首に触れてチクチクすることは稀にありますからね。そういった配慮でしょうか。その変わりにモックネックというデザインの特性上、着用する際にパッと見て前後が分かりにくかったりします(笑)。

 

サイズ感とシルエット

身長173cm体重65kg肩幅44cmの私が購入したのはSサイズ。最後までMサイズにしようかな結構迷いましたよ。

 

このニットのコンセプトとして肩幅と身幅にゆとりを持たせてリラックス感のあるシルエットを演出することなので、全体的に大きめな作りとなっています。ジョンスメドレーの他のモデルでいえばクラシックフィットのニットポロ「ISIS」に近いサイズ感です。

 

コンセプト通りに一枚でキマるのはややオーバー気味なMサイズ。インナーとしてジャケットを羽織った時にきれいに収まるのはSサイズ。私の場合本当に両方とも正解だったと思います。後はトップスとしてなのかインナーとしてなのか、どちらに比重を置くかの問題。悩みに悩みましたが、私はやっぱり後者です。

 

まぁ、Sサイズでも多少のゆとりはあるので、夏場に一枚で着ても様になるとは思うんですけどね。流石にこの首元だと猛暑の真夏は厳しそうですが、梅雨明けとか気温が落ち着き始める8月終盤辺りなら大丈夫かなと思います。

 

コーディネート

ジャケット:RING JACJET(リングヂャケット)
ニット:JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)

パンツ:INCOTEX(インコテックス)

シューズ:CROKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)

 

昨秋より引き続き嵌っているブラウンジャケットとグリーンニットの組み合わせ。これは鉄板ですね。襟裏を汚さないという観点からもモックネックは春のジャケットスタイルのインナーとしても最適です。

 

ブルゾン:GRENFELL(グレンフェル)

ニット:JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)

パンツ:A.P.C(アーペーセー)

シューズ:CROKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)

 

こちらではブルゾンと合わせてみました。同じくアースカラーのベージュのアウターなので、グリーンのニットがよく馴染みます。

 

まとめ

これからの季節にぴったりな半袖モックネックのコットンニットをご紹介しました。

 

春夏向けのニットもだいぶ浸透してきましたが、ことモックネックとなるとまだまだな印象。(レディースだと割と見かけるような気がします。)

 

やっぱり暑そうに感じちゃうんでしょうか。ウールと違って保温性能は低く、そもそも半袖なので意外と快適なんでけどね。タートルネック程見た目も重くないですし。

 

いずれにせよ選択肢の限られたジャンルですが、その中でもジョンスメドレーは流石の完成度で、少しお高めの価格を除けば間違いなくおすすめできる一着だと思います。

 

今回は以上です。