続けざまの洗濯ネタです。
前回のリーバイス501は「洗いにかけるとどれぐらい縮んでしまうのか?」という受け身の観点でしたが、今回は「通常の洗濯で縮みきったシャツを部分的にさらに縮ませる」という攻め(?)の内容となります。
使用するのは皆さんもお持ちのヘアドライヤー。果たして期待していた効果を得られたのでしょうか。どうぞご覧ください。
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なぜ部分的に縮ませたいのか?
そもそもなぜシャツを部分的に縮める必要があるのかということについてお話します。
ブログでも何度か触れたことがありますが、私は左右で腕の長さが違います。具体的に言うと左手が1cm程短いのです。シャツ1枚で着る分にはそこまで影響はないのですが、上に羽織るジャケットは既成にしろオーダーにしろ袖丈に必ず調整を入れるため、結果として袖口からのぞくカフスの見え方がアンバランスになってしますのです。
その問題を解決するためにはシャツもオーダーしてしまえば手っ取り早く、実際に最近はオーダーするケースが多いのですが、生地の雰囲気やデザインで気に入った物に出会えたら既成品も買います。
今年の初めにレビューしたドレイクスのBDシャツなんてまさにそうでした。本当はオーダーするつもりでいたものの、イメージする生地がなかったんですよね。
ただ、袖丈のバランスが物凄く悪い。見てください。明らかに左だけ袖口からカフスが出すぎていますよね。
他の既成シャツ(主に鎌倉シャツ)だともう少し袖丈が短いサイズを選んでいるので、左右差があるにしても短い方の腕でシャツ袖が見える面積は小さく、そこまで目立つことはありません。好みにもよるところでしょうが、片側だけ出すぎているよりも片側だけ出ていない方がまだマシです。そもそも左利きの私にとって右腕は腕時計を巻く方の腕なので、ジャケットの袖口かカフスがあまり見えていなくてもそこまで違和感がなかったりします。まぁ、それでも両腕とも均等に1.0~1.5cmぐらいカフスが覗くのが理想です。
そのためには既成シャツをお直しに出すのがベターなのですが、これが意外と費用がかかる。カフスと剣ポロを外して袖布をカットしてからまた縫い付けるので、パンツの裾上げよりも手間がかかることもあって大体3,000円ぐらいが相場じゃないでしょうか。それとやっぱりちょっとだけお店に持っていくのが面倒。
いっそのこと乾燥機にかけて縮ませてしまうのもありですが、当該のシャツは通常の洗い縮みによりネックサイズが完全にジャストになっているので、これ以上の縮みは見え方云々ではなく物理的に着られなくなってしまう恐れがあります。
そこで思いつきました。
ご存じの通り、乾燥機によって衣類が縮む原因は熱と摩擦にあります。であれば縮ませたい箇所だけにドライヤーで熱風を浴びせ、手で擦りながら乾かせば乾燥機と同じ効果を部分的に得られるのではないのかと・・・。
これでダメならお直しに出せば良いやと軽い気持ちで試してみることにします。
ドライヤーを使って縮ませてみよう
手順
まずは元の状態をご覧いただきましょう。袖丈は約63cmですね。何度も洗濯を繰り替えしているので、一般的な洗い縮みは既に終えているものとお考えください。
新品ではないのでここから目に見えて縮むとは考えにくいところですが、腕の左右差に合わせて1cm程縮ませることができれば理想的ですね。
手順は簡単。まずは洗面台にお湯を張りますが、この際のお湯はぬるま湯ではなく高温のお湯です。綿は繊維に水分を含むことで膨張して、その後乾燥する過程で収縮する特徴を持っており、その水分が高温であればより繊維の膨張が大きく、伸縮率も高くなるとされています。洗濯表示で30℃以下や40℃以下で液温が指定されるタグを目にすることがあるかと思いますが、その表記には「これ以上の温度で洗うと縮みやすいよ」という意味も含まれているので、それを逆手に取った手法ですね。
ただし高温のお湯は生地へのダメージに繋がる可能性もありますので、あくまでも自己責任でお願いします。ちなみに私は家庭用給湯器の上限である60℃のお湯を使いました。ケトルで沸かした熱湯を張ったらより効果が出そうではありますが、なにかと不安もあったのでまずはこれぐらいの温度が無難でしょう。
お湯を張った洗面台に縮ませたい箇所(左袖)だけを浸したして約15分放置。汚れているわけじゃないので洗剤は不要です。
あとは手絞りで脱水を行い、至近距離からドライヤーを当て短時間で乾燥させます。その際には生地同士を擦り合わせながら適度な摩擦を与えていきましょう。これにより疑似的に乾燥機と同じような効果を期待します。
結果
63cm ⇒ 62cm
疑心暗鬼ではありましたが、ちゃんと縮んでくれましたよ。しかも希望通りの1cm。また耐久性の強いオックスフォード素材ということもあってか、生地へのダメージもなさそうです。
もう片方の袖と重ねるとその違いが分かりやすいですかね。見事に1cm の差が付きました。
実際にジャケットと合わせてみるとこんな感じ。ジャケットの裾から見えるカフスのバランスが両腕とも良いですね。ほぼ理想的。
まとめ
正直ダメ元で期待していなかったのでこれは嬉しい結果です。
所要時間は30分程度。私のように手持ちの服がピンポイントで大きい、長いといった不満をお持ちの方はとりあえず試してみる価値はあるかと思いますよ。
今回は以上です。