以前はそこまで関心のなかった巻き物(マフラー・ストール)ですが、昨年より熱が高まり今季も何か買い足そうと物色をしておりました。
結局のところ今年もジョンストンズです。まぁ、カシミヤマフラーといえばここが鉄板でしょう。
タイトルやサムネイルの通り、カラーはグレー系を選んでいます。ただ、ひとえにグレー系といってもジョンストンズでは豊富なバリエーションを取り扱っているので、その辺にも触れながら購入品をご紹介いたします。
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ジョンストンズ オブ エルガンについて
ここ日本では単に「ジョンストンズ」と呼ばれることの多いJohnstons of Elgin(ジョンストンズ オブ エルガン)は1797年に英国・スコットランドの北東に位置するエルガンにて創業しました。その歴史は優に200年を超える老舗中の老舗です。
元々は編物や織物を他ブランドへ供給するテキスタイルメーカーでしたが、1960年代頃から自社製品に着手。特にカシミヤのマフラーやストールが有名ですが、セーターや手袋、ニットキャップなど様々なアイテムを手掛けています。
現在の英国では、仕入れた原毛から製品化までを一貫して自社で行うブランドはジョンストンズが唯一であるとされており、特に原毛の選定と品質管理には尋常ではないレベルで厳しいことで知られ、ゆえにそうして作られる生地は最上級のクオリティで世界中の服好き、モノ好きから絶対的な支持を得ているわけなのです。
ジョンストンズ オブ エルガンのカシミヤマフラーをレビュー
概要
ジャケットやシャツと違いマフラー(ストール)の良し悪しは生地のクオリティにほぼ100%依存することになります。いわば素材勝負の料理のようなもの。であれば、ことカシミヤに関しては世界最高峰のミルと名高いジョンストンズが手掛けるマフラーなら間違いのない選択肢の1つと言えるでしょう。
巷に溢れるただふわふわと柔らかいだけのカシミヤとは違う、ハリコシがあって、滑らかな肌触りの生地は一度身につけるとやみつきになります。
参照:BRITISH MADE|ブリティッシュメイド 公式通販サイト
目的や好みに応じてサイズ感を選ぶことができるのもジョンストンズの魅力です。一般的なマフラーサイズの小判(WA16 25cm*180cm)、肩掛けに適したストールサイズの大判(WA57 70cm*190cm)、その中間となる中判(WA56 35cm*190cm)という3つのサイズが展開されており、私が購入したのは前回同様に中判となります。エレガントな大判には相変わらず惹かれますが、日常生活の中で取り扱いやすいのは結局中判なんですよね。
また、色柄に関してもバリエーションが豊富で、特にクラシカルなチェック柄はアイコン的な存在となっていますが、使い勝手を考えるとやはり無地がベター。そして今年は最近仕立てたジャケットと合わせることを念頭に置いてグレー系に狙いを定めていました。
ただ、ジョンストンズはグレーという色に一家言を持っているようで、普通のブランドであれば多くても濃・淡・普通の3パターン程度のところ、さらに幅広い色味を揃えています。私が確認した限りでは以下の通り。
HA0100:シルバー
HA0200:ライトグレー
HA0300:グラナイト
HA0501:ミッドグレー
HA0700:チャコール
珍しく全色を揃えているショップがあったので、そちらから参考画像を拝借させていただきました。本国の公式サイトを見ると他にもグリーン混じりのグレーなんかも確認されましたが、現在日本で流通しているのは上記5色になるかと思われます。
今回私が購入したのは、ちょうど真ん中のトーンに位置するGRANITE(グラナイト)となります。グラナイトとは花崗岩を意味する言葉で、一般的にはダークグレーと表記される色に近いような気がしますが、ジョンストンズの場合ミッドグレーよりわずかにトーンが明るくなるのでお気を付けください。というかミッドグレーが思っている以上に暗かったんですよね。私が欲しかったグレーはグラナイトで正解。
ちなみにお店によってはこのグラナイト(HA0300)を「グレー」とか「ミドルグレー」という表記で扱われているケースもあるようなので、購入の際はタグに記載されているカラーコードも参考にしてみてください。
ご時世的に価格上昇は免れず、今季のプロパー価格は中判サイズで52,800円(税込)となっています。正直マフラー1本に出せる価格ではありません。なので私は並行輸入品取り扱い店にお世話になりました。並行輸入価格であれば半値の2万円台で手に入る場合もあるので、まだまだ現実的ですかね。
ディテール
打ち込みのしっかりとした極上のカシミヤ生地。柔らかく滑らかな肌触りを感じられる一方、適度に肉厚な生地となっているのでハリコシもあって、首に巻いた際にボリュームを出しやすく、まさに「巻き映え」するマフラーに最適な素材です。
近くで見ればよく分かりますが、わすがに白っぽい糸が混じってメランジっぽくなっています。ネイビーやキャメル辺りと違ってグレーはどうしてものっぺりとした印象になりがちですが、この生地は上質な素材も相まって奥行きがあって気品を感じられる表情に仕上がっています。
存在感のあるエレガンスなフリンジ。この束感が良いんですよね。
ブランドタグは昨年よりリニューアルされていますが、私の手元に届いた個体には旧タグが付いていました。購入元のオンラインページにも記載されていましたが、今でもタグの混雑はあるようですね。
このタグは基本的に取り外しが前提かと思いますが、サイズも小さくそこまで目立ちすることもないので、多くの方々と同じようにそのまま外さずに使います。
ただ、反対側に付いてるケアタグは邪魔なので外しました。
サイズ感
身長173cmの私が首から垂らすとこんな感じ。フリンジ込みで2m以上あるのでそれなりに長さはあります。
マフラーの巻き方は専らオーソドックスなワンループ巻きです。余計な小細工をしなくても軽く捻りながら巻くだけで、しっかりとボリュームが出せます。大判ストールのような圧倒的な存在感はありませんが、一般的なマフラーと比べると随分と「巻き映え」しているんじゃないでしょうか。
こちらは縦に3回折り畳んだ状態。比較としてA4クリアファイルを重ねてみました。これぐらいのサイズ感ならビジネスバッグにもさっと収納できますね。
着用例
先にも触れた通り、こちらのジャケット合わせることを念頭に置いて選んだマフラーです。ジャケットの完成より先に購入していたので、若干の不安もありましたが、上手い具合にトーンの差がついて馴染んでいるかと思います。やっぱりグラナイトで正解だな。
ついでにタートルネックの上からマフラーを巻いていることにも触れておくと、私としては大いにありです。防寒性の点では意味がないという意見も聞きますが、普通に全然違いますからね。空気を含む層が増えるわけなので、当然の話ではありますが。
少し前に購入したダークネイビーのキルティングジャケットとも好相性。この格好である程度の寒さも戦えます。
一方でグレージュのポロコートには悪くはないものの、上の2つと比べるとイマイチぱっとしません。このコートだと昨年購入したダークキャメルがやっぱり合いますかね。
まとめ
ジョンストンズの中判マフラーは今後も定期的に指名買いをし続けるアイテムの1つとなっていきそうです。
とはいえ、洒落感のあるチェック柄も気になるし、いつかは憧れの大判も欲しいんですけどね。
また、グレーのバリエーションの豊富さには逆に頭を悩まされましたが、その絶妙な差が理想とするコーデを完成させるための最後のピースになってくれました。
その辺も含めて、世界中で「マフラーといえばジョンストンズ」と称賛される所以なのでしょう。
今回は以上です。