
ドレス好きとして夏の足元はローファーが鉄板だと考えていましたが、近年の猛暑の中「真夏の足元は潔くサンダルでいいじゃん」という心境に変化しています。
ただ、そうなると現在所有している2足のサンダルのアッパーがどちらともブラックなのが気になる。革靴同様に装いの完成度を高めるにはブラウン系のサンダルが必要だと昨夏に痛感させられました。
そこでイタリア発のサンダルブランド L/UCCA(ルッカ)のレザーサンダルを購入しましたのでご紹介します。
カジュアル一辺倒ではなく、ドレスライクにサンダルを取り入れたい方にはおすすめですので、興味のある方はどうぞご覧ください。
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L/UCCA(ルッカ)について

古くから革製品の産地として知られるイタリア・トスカーナ州で誕生したレザーサンダルを専門に扱うブランド。トスカーナの伝統的な技術と女性デザイナーならではの感性による華やかでユニセックスなデザインが融合したアイテムが揃います。
ブランド名はトスカーナ州の都市「Lucca」に由来しており、スラッシュが途中で入る意味深な表記ではありますが、読み方はそのまま「ルッカ」となります。
レディースの取り扱いもありますが、国内では主にメンズを中心に展開がなされているようです。やはりメンズのサンダルにおていは、グルカサンダルを除けばカジュアルに振り切った物が多数を占めるので、L/UCCA(ルッカ)のような優美なサンダルを得意とするブランドは希少で重宝されているのでしょう。
まだ知名度はありませんが、最近はセレクトショップで見かける機会も増え、身近なところだとビームスやユナイテッドアローズでもラインナップされるようになっています。
L/UCCA(ルッカ)のレザーサンダルをレビュー
概要

H型のレザーストラップが特徴的で、おそらくブランドを代表するアイテム「LU04」。察しのついている方も多いでしょうが、エルメスの名作「イズミール」のパクリもといインスパイアであるこには違いないでしょう。まぁ、このH型のアッパーデザインを模したサンダルは既に数多く出回っており、グッチが発明したビットローファー然り、ある程度一般化した意匠だと私は認識しています。
元ネタ(?)のイズミール同様にミニマルで洗練されたデザインなので、リゾートチックなちょぴりエレガントな装いはもちろん、ラフになりがりな夏コーデのカジュアルアップにも期待できそうですね。
そもそもH型ストラップは一文字型と比べる肌が露出する面積も少なくなるので、サンダルの中でも特に上品な印象を与えてくれます。(グルカサンダルがドレッシーとされる理屈と同じです。)
カラーバリエーションはブラックやダークブラウンなどが揃う中、私が選んだのはキャメルになります。シックなトーンも悪くはないのですが、このサンダルには華やかな明るい色味がよく映えます。

ご覧の通りソールは0.6cmと非常に薄く、曲線を多用したシルエットも相まって華奢な印象を受けるサンダルですが、その見た目に反して意外にも履き心地は良好。柔らかいアッパーのレザーは素足にも優しく、ソールはクッション性が高く、返りも良いので購入直後から一切のストレスなく履き下ろせました。まだ外で履いたのは一度だけですが、長時間の着用にも耐えられそうです。
正直デザインだけで選んでいて、機能性には全く期待していなかったので、初めて試着した際にはその履き心地に驚かされました。お洒落は我慢的なマインドで履くつもりだったので・・・。何でも見た目だけで判断しちゃいけませんね。
ディテール

トスカーナ地方伝統のバケッタレザーを使用したアッパー。時間をかけて丁寧に鞣された革は柔らかく、経年変化も楽しめそうです。

インソールも同じく本革が使われており、ブランド名が刻印されています。中にはクッション素材が入っているため、想像以上に優れた履き心地に繋がっています。

ヒール部分は1.5cm程度高くなっており、レディースのサンダルのように自然な形で美しい立ち姿になります。

底面はレザーソールでヒールのみゴム樹脂となります。

しかしこのレザーソール、実は最近よく聞くリサイクルレザーが使われていて、サステイナブルな一面もアピールされていますが、個人的にはちょっと微妙。
そもそもリサイクルレザーとは革の端材を粉砕して樹脂で固めた素材なので、天然皮革のような銀面はなく、のっぺりと無機質で革本来の魅力は感じられません。アウトソールなのでそこまで気にしませんが、もしアッパーがリサイクルレザーならまず買ってませんね。
ただ、天然皮革とリサイクルレザーは最初から柔らかいので、ソールの返りの良さに繋がっているというメリットはあるかと思われます。
サイズ感

参考までにこちらが私の足のサイズ。平均的な身長に対して足はやや小さめ。スニーカーだと25.5~26.0cm、革靴だとUK6.0やEU39前後を選ぶことが多いですね。

そして今回選んだのはサイズ40。手持ちのビルケンシュトック「アリゾナ」とパラブーツ「パシフィック」はいずれもサイズ39なので、なとなくサンダルは39で良いかなと思い最初に試着しましたが、横幅がかなりタイトで多少の無理をしないと履けそうではありませんでした。
サンダルのフィッテイングは革靴やスニーカーともまた違い独特なので一概に言えませんが、このモデルに関してはやや小さめ(特に横幅)のサイズ感という認識で良いかと思います。
コーディネート

シャツ:Maria Santangelo(マリアサンタンジェロ)
パンツ:FIVE ONE(ファイブワン)
シューズ:L/UCCA(ルッカ)
前回の記事の使い回しになりますが、こういう装いをするために買ったアイテムなので、期待通りの好相性。リネンのプルオーバーにリネンのスラックスという組み合わせにはビルケンだとラフすぎるし、かといってローファーは少し重い。この軽快さと華やかさのバランスが秀逸なんです。そしてやっぱり茶系の服には茶系のサンダルですね。

ポロシャツ:JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)
パンツ:INCOTEX(インコテックス)
シューズ:L/UCCA(ルッカ)
ファティーグパンツを軸にした、どちらかといえばカジュアルなコーデにはなりますが、足元にボリュームを抑えたフェミニンなサンダルを合わせることで、全体的にどこかエレガンスな雰囲気が感じられます。
まとめ
L/UCCA(ルッカ)のレザーサンダルをご紹介しました。これで手持ちのサンダルが計3足になったので、それぞれを使い分けて夏の装いを楽しんでいきたいと思います。
本文中でも何度か述べましたが、最大の魅力はメンズでだとあまり見かけないような上品なデザインになりますが、穿き心地も捨てたものではありません。
大手セレクトショップでの取り扱いがあり、イタリア製ながら価格は3万円を切るなど、比較的に挑戦しやすいアイテムかと思いますので、機会があれば是非一度手に取ってみてください。
今回は以上です。