前回の記事でもチラッと登場していましたが、リネンパンツをもう1着買い足しました。BERWICH（ベルウィッチ）の「SAKE 1P GYM」というモデルになります。
ベルウィッチといえば私も所有している「SCOTCH」が有名ですが、「SAKE」はそれに先駆けて同ブランドを世に知らしめた存在です。本品はその「SAKE」のイージーパンツ仕様。
リネンパンツはファイブワンのオーダーに続き今年2着目になりますが、このパンツにはシャーリング（ウエストゴム）とドローコードが備えられており、クラシカルなスラックスとは全く違った魅力があります。どうぞご覧ください。
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ベルウィッチについて
パンツ専業ファクトリーとして1975年にイタリアにて創業。長らくは有名メゾンのOEMを手掛けていましたが、2007年に満を持して自社ブランド「BERWICH（ベルウィッチ）」を立ち上げ現在に至ります。
インコテックス、PT TORINO、GTAなどイタリア発のパンツ専業ブランドは正統派のドレスパンツを主力としていますが、一方でベルウィッチはクラシックでありながら、シルエットや素材使いでカジュアルな趣を感じるパンツを得意としている印象です。
また、先程挙げたイタリアの同業ブランドが相次いで生産拠点を海外に移す中、ベルウィッチは本国生産にこだわり続けており、かつその上で比較的リーズナブルな価格を維持している貴重な存在です。数年前からほぼ変わらず定価で3万円代を維持しているのはここぐらいかもしれませんね。
ベルウィッチのSAKE 1P GYMをレビュー
概要
ベルウィッチの代名詞である「SCOTCH」は大胆なワイドテーパードとクラシカルなディテールを持つ個性的なパンツですが、「SAKE」はそれと比べると中庸な印象を受けます。
太すぎず細すぎないシルエットに1プリーツとベルトループ付きのデザインは今となっては至って普通ですが、「SAKE」が登場した当時はスリムパンツ全盛で、適度にゆったりとした同モデルは新鮮な存在として受け入れられたそうです。
今回購入した「SAKE 1P GYM」は、その「SAKE」をベースにウエストシャーリングとドローコードを採用したモデルとなります。
生地には柔らかいリネン100％を使用。私にしては珍しくストライプ柄を選びましたが、落ち着いた色味とナチュラルな風合いが相まって、そこまで主張は強くなっていないかと思います。シンプルになりがちな夏の装いにちょっとしたアクセントになるかもしれませんね。
「SCOTCH」のように分かりやすく洒落ているパンツではありませんが、適度にゆとりのある太腿周りから裾にかけてなだらかにテーパードのかかったエレガンスなシルエットを描きます。リネンの生地とイージーパンツ仕様のディテールを組み合わせることで、リラックス感がありながらも大人っぽさを残したパンツに仕上がりました。
ディテール
パンツに使われる素材としてはやや薄手のリネン生地。目付は280ｇ/ｍぐらいでしょうか。さすがに透け感はありません。さらっとしたドライなタッチはリネンならではで涼し気です。グレージュをベースにわずかに茶色がかったグレーとホワイトで構成されたストライプが入ります。押し出しの強いマルチストライプもリネンならどことなく優しい雰囲気となりますね。
1アウトプリーツ。ウエストにはナチュラル色味のコットン製ドローコードを採用。
ちなみにドローコードはこのように内側に収納することも可能で、ベルトループを活かして普通のドレスパンツっぽく使うこともできるようです。まぁ、私はすることはないでしょうが。
シャーリングはサイドポケットの位置からぐるりと半周以上に渡って配されており、その効果もあってかしっかりとウエストが伸縮します。
ボタンは本水牛製。「W」の文字を表現したフロントボタンの縫い付けはベルウィッチの象徴です。
右側のサイドポケットには大型のコインポケットが確認されます。
ヒップポケットはボタンなしの両玉縁仕様。
一般的なドレスパンツで見られる膝下辺りまで伸びているポリエステルやキュプラの裏地は省かれているようです。汗に対する耐久性は気になるところですが、その分ベタっと張り付くような感覚はなく穿き心地は快適です。
裾処理はいつものダブル・・・ではなく、2.5cm幅のたたきで直しています。イージーパンツならこっちの方が無難でしょう。
サイズ感とシルエット
身長173cm 体重65kg 標準体型の私が選んだのはサイズ46。ドローコード＆シャーリングなのでウエストはある程度アバウトでも大丈夫。
わずかに膨らみのある腰周りは1プリーツということもあって、それなりのゆとりがあり動きやすくなっています。膝下から裾にかけては自然なテーパードです。裾幅は約19.5cm。最近の気分で言えばもう少し太いパンツも好んで穿きますが、結局これぐらいが一番しっくりきますね。
後ろ姿もまずまず。ちなみに股上は約28cmとやや深めなのでハイウエスト気味で穿いてます。
コーディネート
シャツ：Maria Santangelo（マリアサンタンジェロ）
パンツ：BERWICH（ベルウィッチ）
シューズ：Paraboot（パラブーツ）
同じ日に購入したプルオーバーシャツと一緒に。ベージュ・ブラウン・グリーン系統のナチュラルカラーでの組み合わせなので、相性が良いことは想像に難くありませんでした。
ポロシャツ：LACOSTE（ラコステ）
パンツ：BERWICH（ベルウィッチ）
シューズ：L/UCCA（ルッカ）
シンプルなポロシャツコーデもストライプパンツを取り入れることで、どことなく洒落感が出ているかと思います。
まとめ
ベルウィッチのSAKE 1P GYMをご紹介しました。少し前まではこの手のイージーパンツは避けていましたが、やっぱりラクっていいですね。
また、パンツの基本は無地だと考えていますが、ある程度ワードローブが充実しているのであれば、こんな感じのストライプ柄を1本は持っておくのも良いでしょう。
そして夏に穿くべきパンツはやはりリネンです。快適さがダンチなのでどうしてもこれからの時期はリネンパンツに頼る頻度が高くなってしまいます。さすがに今年の買い足しはないと思いますが、来年以降も何かを迎え入れることになりそうです。
今回は以上です。
