
いつも当ブログをご覧いただいている方なら「花柄なんて随分と挑戦したな」と思われるかもしれませんが、それには事情がありました。
購入の経緯は多少ワケありで「致し方なく」という側面もありましたが、物自体は完全に期待していた以上に良かった。久しぶりにユニクロの凄さを見せつけられた次第です。
また、一見すると難しそうな総柄のフラワープリントシャツの着こなしについても解説していますので、よろしければどうぞご覧ください。
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購入の経緯

少し前に妻からあるイベントに参加したいと言われたので、ろくに内容も確認せず「いいんじゃない」と生返事をしていました。それから数日経って詳細を確認するとドレスコードが指定されていてたことに気付いたのです。しかも花柄・・・。
ワンポイントでも構わないとのことだったので、念のためワードローブを確認するもやはり花柄のは見つからず。記憶を辿ってみても花柄の服なんて小学生の頃に母が近所のジャスコで買ってきたPIKO(ピコ)のTシャツぐらいしか着たことないかもしれません。
おそらく妻は数十着と花柄を持っているのでしょうが、なかなか男性からしたら花柄のアイテムは馴染みがないものです。
しかしこういう機会でもないと花柄には縁がないだろうと前向きに捉えて物色を始めます。こういうことを楽しめるマインドは服好きならではですね。
まず候補に挙がるのは時季的にもアロハシャツでしょう。これまで未経験でしたが、サマートラッドの代表格とも言えるアイテムには以前から興味がありました。しかし、私の中では「アロハシャツ=花柄」だったのですが、実際のところ花柄に限らずデザインバリエーションは豊富で、ハイビスカスをはじめとした花柄を見つけたとしても抵抗を覚えるレベルで結構派手。アロハならそんなものかとは思いつつ、もう少し落ち着いた色柄が良いなと迷走していきます。せっかくお金を出して買うなら適当な物を選べませんからね。
そうこうしているうちにイベントの数日前となってしまい、ネットで購入しているようだと間に合わない状況に。ならば仕方ないと近所のユニクロを覗いてみるとありました。厳密に言うとアロハシャツではありませんが、半袖のオープンカラーシャツはそれに近い雰囲気があります。
ということで、購入経緯としては「間に合わせ」感も否めませんでしたが、物としてはなかなか素晴らしい。次項でレビューしていきます。
ユニクロのプリントオープンカラーシャツをレビュー
概要

定番として毎年展開されているオープンカラーシャツ。コットンとレーヨンを概ね半々に混紡した生地を使用しており、レーヨン特有のとろりと柔らかい質感が癖になります。
今季は無地4色とボタニカル柄2色、そして花柄が2色展開されています。購入動機となる花柄ですが、1つ1つの柄がやや小ぶりで、余白も多めに設けられていることから極端に派手過ぎるということもありませんね。どことなくマリメッコぽいかも。

シルエットはストンと落ちるボックス型でややゆったりめ。若い方ならサイズアップしてさらにオーバー気味に着てみても様になるかもしれませんが、大人ならこれぐらいのフィッテイングが適度にリラックス感がっていいんじゃないでしょうか。
レーヨン混の生地のおかけでユニクロの中でも特に高見えするシャツですが、定価はたったの2,990円。いやー、流石ですね。しかも現在は期間限定で1,990円に値引きされているみたいですよ。
ディテール

混紡比率はレーヨン53% コットン47%となっています。そもそもレーヨンとはシルクの質感を再現するために木材パルプなどから作られた再生繊維で、世界最古の化学繊維とされています。原料が天然由来ゆえに土にも還ることからも化学繊維にやや拒否反応のある私も一目置いている素材です。
レーヨンは落ち感のある柔らかさ、つるりと滑るような手触り、そして眩い光沢が特徴的ですが、メンズの日常着に落とし込むにはちょっと華やかすぎる側面もあります。なんせシルクを模してますからね。そこで素朴なコットンをブレンドすることで、レーヨンの特徴を活かしつつ、普段使いしやすい生地に仕上がっています。滑らかな質感にも関わらずべたつきにくい素材となっているので夏にもぴったり。

オーソドックスなオープンカラー。胸ポケットが付いていないのは何気に嬉しい。色々見て回りましたが、オープンカラーのデザインで胸ポケットまで付いているとバランスが悪い気がするんですよね。

この価格帯なのでもちろんプラボタンになりますが、生地の色味や風合いと合っていて全然安っぽくありません。ユニクロのシャツはどうしてもボタンがネックになる場合が多いのですが、このオープンカラーシャツは見事ですね。

タックアウト前提なので裾はスクエアカットになります。
サイズ感とシルエット

身長173cm 体重65kg 標準体型の私が選んでいるのはMサイズ。ややゆったりとしたボックスシルエットで肩もドロップ気味ではありますが、決してオーバーサイズというわけではなく、この手のオープンカラーシャツなら適切なサイズ感ではないでしょうか。
インナーにはクルーネックのカットソーを合わせていますが、ネックの開きが気にならないのであれば、いつものVネックインナーでも問題はありません。

羽織り物としてボタンを開けた着こなしも提案されていますが、花柄の場合だとヤカラ感が漂うので個人的にはなし。無地ならまた違うかもしれませんが。
コーディネート

カットソー:UNIQLO U(ユニクロU)
パンツ:FIVE ONE(ファイブワン)
カジュアルな服を大人っぽく着こなすのであれば他をドレス要素の高いアイテムで固めるのが定石です。とはいえレーヨン混のオープンカラーシャツのようにリラックス感のあるアイテムにウールのスラックスや革靴などのカッチリした物を合わせても全体で見た時にアンバランスになってしまいます。
そこでおすすめなのがリネンのスラックス。度々申し上げてきたことにはなりますが、リネンのナチュラルな風合いとテーラード仕様のクラシカルなデザインが合わさると実に良い塩梅で決まります。
足元に合わせるのはレザーサンダル。ローファーでも良いとは思いますが、トップスがリゾートチックなので抜け感のあるサンダルにしています。ちなみにこちらは購入の理由となったイベントに参加した当日の装い。動きやすいようにビルケンシュトックのアリゾナを選びました。

カットソー:UNIQLO U(ユニクロU)
パンツ:INCOTEX(インコテックス)
シューズ:Paraboot(パラブーツ)
花柄のシャツは女性的というか、どこか可愛らしい印象があるので、大人男子(おじさん)が着るには多少の抵抗を感じるかもしれません。その場合は反対の属性となる無骨で男性的なミリタリー・ワーク系のアイテムに頼るのも1つの手。ただ、あまりにもガチな物だと暑苦しすぎてこれまたアンバランスになってしまうので注意が必要です。
ここではファティーグパンツとグルカサンダルというミリタリー由来でも比較的にマイルドなアイテムを持ってきたので、あまり違和感なくまとまったかと思います。
ついでに買ったこれも良かった


同じ日に部屋着として購入したステテコ。こちらもレーヨンとコットンの混紡生地で、ややレーヨン比率が多めではあるものの、オープンカラーシャツとほぼ同じ質感でした。
エアリズムともまた違ったさらりとした肌触りは心地よく、シワにも強いので夏の部屋着として最適です。レーヨンならではの上質感もあるので、近所のコンビニやスーパーぐらいなら全然着て行けます。
まとめ
ある意味挑戦的な花柄のオープンカラーシャツをご紹介しました。普段自分では手に取らないようなアイテムだからこそ着こなしを試行錯誤して、そしてそれも楽しいものです。
ただ、このシャツの最大の弱点は街中での被りにあります。国民服のユニクロである以上被りが発生することは致し方ありませんが、このシャツの場合は100m先からでも判別できる程に印象的な花柄のため、街で全く同じ服を着た人に遭遇しようものならひとたまりもありません。
そう考えるとやはり基本的には無地がおすすめでしょうか。物自体はかなり出来が良いと思うので。
今回は以上です。