トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

革靴の素足履きの是非について。

革靴の素足履きはあり?なし?

 

服好き、革靴好きの間でも意見が分かれるこのテーマについて。

 

結論から言うと、私は「あり派」なのですが、それに至る理由や思うことを書いてみます。よろしければご覧ください。

 

 

大前提として

大前提としてですが、ここでいう「素足履き」とはあくまでもフットカバー(インビジブルソックス)を履いた上での「素足履き風」のことを指しています。

 

石田純一よろしくガチの素足履きはこの時点で否定しておきます。インソールへのダメージ、足の匂い、よそ様の自宅へ上がる際・・・等々、どこをとってもメリットはありませんから。

 

メリットとデメリット それぞれの面から考える

ここでは革靴の素足履きについて、あり派・なし派の双方から挙がる意見(メリット・デメリット)を一般論として抽出して、私の考えを述べていきます。

 

メリット

■足元が涼しい

生地が一枚省かれるので分からなくもないですが、春夏の場合は薄手のソックスが基本になるので、そんなに変わらないような気がします。厚手のリブソックスとかと比較するなら別ですが。

 

■涼し気に見える

これは大きい。実際の体感温度が変わらないにしても足首の地肌が露出するだけに、見た目の涼しさや軽やかさを演出するという点においては十分に意味があると思いますね。

 

■こなれ感が生まれる

こなれ感。文字にするのもなんとなく照れくさい言葉。抜け感という言葉でも代替できる力の入りすぎない着こなしのことですね。それに関しては三首(首・手首・足首)の見え方が重要であることはよく知られている通りなので、革靴の素足履きも理に適っているかと思います。

 

■ビジネス感が薄れる

からしたら私服に革靴を合わせることなんて当たり前の話ですが、世間的には「革靴=ビジネス用」と捉える方も多いみたいです。だからこそフォーマルな場ではあり得ない素足履きは、ビジネス感を薄めるという意味では実に都合が良いのです。

 

逆をいえばビジネスシーン(ビジカジ含む)において革靴の素足履きは絶対にNGというのが個人的な見解。割りと見かけますけどね。

 

デメリット

■すね毛が見えてみっともない

確かにそうかもしれません。でもそれならくるぶし丈のソックスと合わせたスニーカーや裸足で履くサンダルも否定するのかということです。少なくともそれらが認められるような場面であれば革靴の素足履きがダメってことはないのかなと思います。要はTPOに応じてってこと。

 

ただ、あまりにも毛深いようだと不快に感じる方もいるかもしれないので、つるつるに脱毛とまではいわずとも減毛処理ぐらいはしておいた方が良いでしょう。

 

■靴擦れしやすい

これはまぁその通りでしょうね。フットカバーだと素肌と革が接触する箇所があるので、レギュラー丈のソックスと比べると靴擦れはします。こればかりはどうしようもない。

 

でも大丈夫。靴擦れと自然治癒を繰り返すうちに皮は強くなるので、そのうち出血するようなこともなくなります。少なくとも私はそうでした。

 

■ガチの素足だと思われる可能性も

私達の世代であれば素足履きのように見えてもフットカバーを使用していることは当然の常識ですが、上の世代の方の場合は必ずそうとも限りません。実際に60代の父に「なんで素足で革靴なんか履いてるんだ」と真面目に指摘されたことありますからね。とりあえず目上の方と会う場合は避けた方が無難でしょう。これもTPOのうち。

 

■歴史的に見て邪道だ

うーん、これは少し難しい話。そもそも何をもって歴史とするのかというところが問題ですよね。確かにメンズファッションの基礎が確立された20世紀初頭には素足履きなんてものは存在しませんでしたが、1950年代にアメリカで生まれたアイビールックでは素足にローファー(この場合は本当に素足だったみたいですが)というスタイルが好まれたいたというのも有名な話です。

 

実際のところはさておき、仮にアイビールックが素足履きの祖とするならば、既に60年以上の月日が経過していることになります。それがいまなお受け継がれているのなら、もはや立派な歴史(文化)の1つといっていいんじゃないでしょうか。

 

■革靴の素足履きは日本だけ?

デメリットとは少し違いますが、否定的な意見の1つということで。「革靴の素足履きなんて日本だけ、海外ではありえない。」という意見は「なし派」の方の常套句ですが、実際どうですかね?

 

現地で確認しているわけじゃないので偉そうなことは言えませんが、海外のインスタなんか眺めていても素足履き自体は見かけるので、少なくとも「日本だけ」ということはないかと思います。まぁ、割合としては日本より少ない気がしますが。

 

でも、仮に「日本だけ」だとして何か問題でもあるんですかね。

 

TPOさえ弁えれば問題なし。でも頼りきりになるのはどうだろうか・・・

革靴の素足履きについて、見た目の軽やかさやカジュアルさを演出するという上で明確なメリットがある一方、それを否定するような論理的な根拠はないので「あり派」だというのが私の意見。もちろんTPOを弁えたの上での話です。

 

ただ、それに頼るりすぎるのは考えもの。いや、これは私にも当てはまることなんですけど、春夏になると便利が故に思考停止のように素足履きに頼りすぎる傾向にあります。

 

本来コーディネートはソックス込みで組み立てるところ、それを放棄しているわけなので、ある意味逃げ、安易。

 

ちゃんとレギュラー丈ソックス(ロングホーズ)を履いた上で、重く苦しくない見事な着こなしをされている方には感服します。素足履きはあくまでも手段の1つにすぎないので、それの一辺倒ではなく上手いこと使いわけていきたいなとここ最近特に思います。

 

まとめ

革靴の素足履きについて私見を述べさせていただきました。

 

まぁ、最後のところが全てですね。

 

TPOさえ弁えれば何ら問題ないけど、あくまでも手段の1つでしかないので、そればかりだと能がないよなと。今後の課題です。

 

最後にふと思ったのですが、私が革靴の素足履きに抵抗がないのって世代的なとこもあるかもしれません。

 

地域差はあるのかもしれませんが、私が小学校の高学年になる頃にはくるぶし丈のスニーカーソックスが完全に市民権を得ていて、丈の長いソックスを履くことは逆にほとんどなかったんですよね。なんなら長い靴下はダサいぐらいの風潮すらありました。

 

流石に社会人になりそういう価値観はなくなりましたが、少年時代からの刷り込みが革靴の素足履きをすんなりと受け入れる下地になったのかなと。

 

だからこそ、革靴の素足履きの是非については意見が分かれるのも仕方ないのかなとも思った次第です。

 

今回は以上です。