先日より販売開始となったユニクロUは、いつも通りの盛り上がりを見せているようですね。
ユニクロUの他にJWアンダーソンやセオリーとのコラボはここ数年の定番で、ホワイトマウンテニアリングのような気鋭の国内ブランドとも手を組みコアな服好きにも支持を得ています。
「ユニクロはダサい」という一昔前のイメージを払拭する過程で、これらのコラボレーションラインの存在は不可欠であったことは間違いないでしょう。
しかし、ユニクロの真髄はコラボにあらず。いつでも手に入るベーシックアイテムにこそユニクロの魅力が詰まっているのです!!
ベーシックアイテム10選
今回は10選という形式でユニクロのアイテムをご紹介していこうと思いますが、条件は以下の通り。
- 特別コレクションではなく、インラインのアイテム。
- 数年に渡り展開されており、かつ来年以降も販売が続きそうな定番品。
- 実際に私が愛用している(していた)もの。
スーパーノンアイロンスリムフィットシャツ
参照:UNIQLO
少し前の記事でも書いた通り、私の仕事用シャツの主力は鎌倉シャツです。上質な天然素材にこだわった鎌倉シャツはシワがつきやすいので、洗濯後のアイロンは必須です。アイロン掛け自体はそこまで嫌いではありませんが、仕事が立て込むと急にアイロン掛けから逃げ出したくなります。そんな時に頼りになるのが、こちらのノンアイロンシャツ。綿100%とは思えない素晴らしい防皺性能です。ワードローブの主力ではありませんが、困った時に助かるので、2~3枚は揃えるようにしています。
生地は所謂ピンオックスフォードで、ドレスシャツとしても申し分ない素材感ですが、ディテールはカジュアル。画像はポケット付きのボタンダウンで、他にもポケットなしのセミワイドカラーもありますが、いずれも表前立てです。スーツに合わせるなら裏前立てが望ましいのですが、ユニクロはドレスシャツでも基本的に表前立てなんですよね。個人的にはよりドレスシャツ然りとしたシャツにも期待しています。
プレミアムリネンシャツ
参照:UNIQLO
カジュアルシャツに関しては、ユニクロより無印良品派です。なので、普段はユニクロのカジュアルシャツはあまり手に取らないのですが、このリネンシャツは良い。
素材は高級素材と言われるフレンチリネンで、そこは無印と同じなのですが、ユニクロはカラーバリエーションが良いですね。年によって少し違いますが、春夏らしい爽やかな中間色が揃っています。色味が淡いだけにリネンの特有の風合いも感じ取りやすいですね。
そもそもユニクロのカジュアルシャツをあまり選ばない理由は、タックアウトするには長すぎる中途半端な着丈が苦手だからなのですが、最近はカジュアルシャツでもタックインすることが多いので、逆にこの着丈も良いのかなと思ってきました。暑さが残る今くらいの時期だと、リネン混のジャケットのインナーとして使ったりしています。
エクストラファインメリノセーター
参照:UNIQLO
個人的にはこのエクストラファインメリノセーターこそユニクロ史上最高の名品だと思っています。今まで何枚買ったことやら…。
一括りにしてしまいましたが、クルーネック・Vネック・タートルネック・カーディガンとバリエーションも豊富で、ついに今年は待望のモックネックも登場しました。またオンラインショップ限定ですが、ニットポロもジャケットのインナーとして使い勝手が良いのでおすすめです。
エクストラファインメリノセーターの名品たる所以は、何と言ってもその素材感。美しい光沢を持つニット生地は、大袈裟ではなく2万円以上するようなインポートのハイゲージニットとも孫色のないレベルです。もちろん高価なニットにはそれなりの理由がありますが、見た目や肌触りといった点において、私はこのニットで十分な満足感を得ています。それに私にとってニットはコーデの主役ではないので、色数を充実させることが重要です。その点では複数枚購入しやすい、ユニクロならではの価格は本当にありがたいのです。
カシミヤセーター
参照:UNIQLO
カシミヤという素材を多くの日本人が経験することが出来たのは、このセーターのおかげといっても過言ではないかもしれません。高嶺の花であるカシミヤのニットを1万円以下で購入出来る凄さを知って欲しい。
トラッド好きにお馴染みのブルックスブラザーズのこちらのタートルネックセーターは49,500円。ユニクロの5倍です。もちろんシルエットや縫製で違いは出てくると思いますが、同じカシミヤのセーターでこの価格差です。ユニクロの異常性がお分かりいただけるのではないでしょうか。
ユニクロのカシミヤセーターに対して、毛玉がすぐできるので低品質だという口コミをたまに見かけますが、これは完全に誤解。どんなに上質なカシミヤでも毛玉は必ずできます。我々日本人は「高いものは丈夫だ」という思い込みが根強いですが、洋服においては高価な素材は総じて細い繊維が使用されているため、光沢感と極上の肌触りを得る代償として、耐久性に乏しく、取り扱いは難しいものです。カシミヤも例外ではなく、一般的なウールより圧倒的に細く、そして毛足も長い。だからこそ毛玉が出来るのは必然なのです。でも適切なケアをすればある程度は毛玉の発生も抑えられます。文句を垂れる人たちは、まともにブラッシングもしていないのでしょう。
ただ、私も不満点が一つだけあります。タートルネックの首元がちょっと緩いかなぁ…。まぁ、これは好みの問題ですが。
ソフトタッチ タートルネックT
参照:UNIQLO
上記の「エクストラファインメリノセーター」も「カシミヤセーター」も多く買ってきたのは圧倒的にタートルネックです。個人的にはジャケットのインナーはタートルネックに敵うものはないと思っています。でも、やっぱりウールやカシミヤの保温能力は凄いですね。私が住む福岡では秋口や2月終盤は薄手のウールでも、タートルネックはちょっと暑苦しく感じてしまいます。それでもタートルネックがいい。そんな時に丁度いいのが、こちらのタートルネックT。表面が起毛していて季節感があり、ほんのり温かいですが、ウール程ではない。正直着用する時期は一瞬しかありませんが、わずか1,000円という価格が後押しして、気づけば複数枚所有しています。
カットソーも良いですが、コットンニットのタートルネックやモックネックなんか出してくれませんかね…(願望)
セルビッジジーンズ
参照:UNIQLO
最近放映されている桑田圭祐さん出演のCMはつい見入ってしまいます。「JEANS,AGAIN!」いいじゃないですか。そのCMの中で桑田さんが着用しているのが、画像の「セルビッジレギュラーフィットストレートジーンズ」です。
セルビッジとは旧式のシャトル織機で織られた生地のことを指します。折り返した時に見える「耳」がセルビッジデニムの証で、現在主流となっている高速織機と比べると、圧倒的に生産性が劣る一方で、独特の風合いと経年変化が魅力です。本格派デニムならほぼシャトル織機による生地だと思われます。
しかも、ユニクロのこのデニムはただのセルビッジデニムではなく、国産デニムの雄・カイハラデニムを使用しているのです。カイハラデニムはルイ・ヴィトンやグッチといったハイブランドからリーバイスやLeeなど王道のデニムブランドにも採用され、世界的にも高い評価を得ています。
そのカイハラデニムを3,990円(9月末まで2,990円)という価格で提供してくれるのは流石ユニクロ。圧倒的なコスパです。ただ、本格デニムやレプリカデニムと比べると生地が薄いかなという印象ですが、そこまで言及するのは贅沢かもしれません。逆に最初から履きやすくて万人が顧客のユニクロにとっては良いじゃないんですかね。
定番はスリムフィットですが、私が今買うなら断然レギュラーフィットです。ストンと落ちるストレートシルエットが良いですねー。
ヴィンテージ レギュラーフィットチノ
参照:UNIQLO
個人的にユニクロのクリーンなスリム系のチノパンはあまりピンときませんが、このヴィンテージレギュラーフィットチノはお気に入り。名前の通りヴィンテージさながらの風合いがある綿100%の生地は、とても3,000円以下で売っているとは思えない格を感じます。コインポケットなど本格的なディテールも好感が持てますね。おすすめは画像のオリーブグリーン。
カジュアルなコーディネートより、ジャケットやブレザーと合せて、足元には革靴かローテクスニーカーを持ってきたいですね。
レザーベルト
参照:UNIQLO
革靴に鞄や財布とレザー製品全般を愛する私ですが、ベルトにはそこまでお金をかけるつもりはありません。体の中央に位置するベルトなので、こだわりを持つ方の気持ちも十分に理解出来ますが、どうしても着用時にテンションがかかりダメージも受けるので、消耗品と捉えています。それにシンプルな構造なのでデザイン上で差を感じにくいというのも大きいですね。
消耗品なら出来るだけ安く、デザインで差が少ないなら素材感が重要です。そこでおすすめなのがユニクロのレザーベルト。革製品の本場・イタリアで加工された牛革ベルトが全て2,990円となっています。ベルト本体や金具にはユニクロと分かる文字やロゴが刻印されていないことからも、購入後はユニクロ製であることを一切感じさせません。
ベルトは革靴と色味を合せるという暗黙のルールがあり、意外と使い回しが効かないのでこの価格は助かりますね。用意されているカラーはブラック・ブラウン・ダークブラウンの3色であることが多いですが、色味には個体差が結構あるので店頭で探すと欲しい色味のベルトが見つかるかもしれませんよ。
50色ソックス
参照:UNIQLO
正直に言うとソックス自体は凡庸で、4足990円という価格も特別凄いというワケではありませんが、語るべきはその圧倒的なカラーバリエーション。
ソックスは黒かチャコールは履いておけば無難に纏まりますが、ワンランク上のコーデを目指すなら、ジャケットやシャツなど他のアイテムから拾った色で合わせるのがベストです。そうなればピンポイントでこの色のソックスが欲しいなんてことが起こりますが、望むカラーは50色の中で大体見つかります。中には買ったものの1コーデでしか出番がないような色のソックスもありますが、安価なので罪悪感は少なめです。
エアリズムマイクロメッシュVネックT
参照:UNIQLO
「エアリズムマイクロメッシュVネックT」に関しては既に過去記事で取り上げているので、詳細はそちらをご覧いただきたいのですが、要約すると服を邪魔しない(透けない・はみ出さない)という点に特化した服好きこそ身に付けるべきインナーウェアだということです。実際に私は季節・服装・場所を問わず365日毎日このインナーを着ています。
まとめ
個人的な趣味を反映しているので、やや偏りがある選出でしたが、一度は手に取ったことあるアイテムが多かったのではないでしょうか。
近年のユニクロが提唱する「Life Wear」というコンセプトの通り、お洒落着ではなく日常生活に溶け込んだ普段着だからこそ、見落とされがちですが、そこには語るに値する名品が揃っています。
ご覧の通りコーディネートの主役になるアイテムはありませんが、ワードローブを支えるバイプレイヤーとしてこれからもユニクロにはお世話になりそうです。
今回は以上です。