会社にもよるのでしょうが、私の会社では9月末までがクールビス期間で、その間はスーツのジャケット着用は免除されます。カンカン照りの真夏にジャケットを着ていると、本人だけではなく周りの人達まで暑苦しく感じますよね。
とは言えども、ジャケットなしだとイマイチ決まらないのも事実なので、毎年キリよく9月に入ると自主的にクールビズを止め、ジャケットを着るようにしています。例年9月は残暑が厳しいところですが、今年は割と涼しい日が続くので助かります。
自主的に着ておいてなんですが、スーツのジャケットを着ていて不満な点が一つ。そうです、左胸元に付けるアレです。皆さんは社章についてどう思いますか?
参照:https://www.ichikawa-sk.co.jp/topics/column/companybadge-size/amp/
社章はなぜ日本に広まったのか
皆さんの会社では社章はありますか?周りのスーツを着ているサラリーマン風の方を見ると、多数ではないにしろ結構な割合でラペルに社章を付けていることからも、日本では一般な文化と言えるでしょう。
実はこの社章文化はスーツの本場・西洋から入ってきたものではなく、日本独自の文化だそうです。
なぜ日本で社章を身に付ける文化が広がったのか。これには諸説あるみたいですが、有力なのは古より続く家紋文化をルーツに持つという説です。確かに時代劇を見ていると、身分の高い武士は勿論のこと、商人の旦那衆も家紋付きの羽織物を着ています。明治以降は庶民の間でもハレの日には紋付の着物(袴)を着る文化が定着しました。
なるほど。正装には自身の所属(家)を表す紋章を身に付けるという文化が、和装から洋装に、所属が家から会社に変化しても引き継がれたと考えれば納得出来ますね。
ちなみに、我々が社章のピンを刺している左のラペルに空いている穴は「フラワーホール」という名称で、その名前の通り、本来は花を差すためにあります。現代で本物の花を差して街を歩く人はほとんどいませんが、胸元の華やかさを演出する役割はブートニエールやラペルピンが担っています。
どうして社章を嫌うのか
中途入社してきた同僚は、前職と違い社章があることを妙に喜んでいました。国会議員や弁護士、日経新聞のインタビューに登場するような一流企業の幹部など社会的地位が高い人が付けているイメージがあり、ステータス性を感じたようです。実際にはそんなステータスは全く存在しないのですが、社章などのバッジをスーツに着けることに良いイメージを持つ方は一定数存在するみたいです。一方で私は冒頭でも書いた通り、スーツにつける社章には否定的。それには3つの理由があります。
制服としてのスーツに抱く嫌悪感
学生時代を思い出してください。学ランやブレザーに校章を付けさせられてましたね。社章も校章も所属意識を高める効果があります。そういう意味で社章は「制服としてのスーツ」に拍車をかけるのです。
過去にも同じようこと書きましたが、ただ単に強制されて着ているだけの制服(もしくは作業着)としてのスーツに嫌悪感を抱いています。男を最もカッコ良く見せてくれる服は間違いなくスーツです。だからこそ、とりあえずスーツ着用を強制させて誰でも「見れる服装」で統一させようとするのは理解出来るし、それが正解とも思いますが、思考停止で横並びにスーツを着させる制服的な考えが嫌なのです。せっかくのスーツ、強制的に着せられるのではなく、ちゃんと着こなしたいものです。
身バレしたくない
私が勤める会社は食品メーカーなので、何気なく立ち寄ったコンビニで店頭に陳列されている自社商品を見かけることがあります。私服なら何も思ないところですが、社章の付いたスーツを着て、仕事の合間や通勤途中に、自社製品を置いてある店に入ると、途端に「お客様のもとに訪れた」感が出てしまいます。
まず、直径約2cmの社章なんて、まともに見えないし、そもそも誰も見ようとすらしないので完全に自意識過剰なのですが、社章を身に付けるだけで意識させらてしまいます。
私は内勤なのであまり関係ありませんが、営業職の方に対しては、移動中でも会社の代表としての意識を持たせるという意味では確かに効果はあるのかもしれませんね。まぁ、何とも思わない人もたくさんいるみたいですが。(笑)
コーディネートの妨げ
結局一番の理由はコレです。スーツスタイルの場合、全身の色数はモノトーンを除いて2色が望ましいとされています。
例えば、ネイビーのスーツにブラウンの革靴とベルトを合わせる場合、シャツはホワイトかサックスブルーで、タイドアップするならスーツと革靴から色を拾ってネイビーかブラウンのどちらか、もしくは両方を使ったネクタイを締めれば、定番コーデの完成です。
参照:https://www.imn.jp/post/amp/108057200475
この色数には時計や鞄といった小物も含まれますので、当然社章もその対象です。ところが、私の会社の社章は鮮やかな赤色。赤のネクタイはありますが、赤のスーツ、赤のシャツなんて存在しないので、厳密に色数のルールを守ろうとすれば、社章の時点で無駄に枠を一つ消費して、上記のようなネイビー×ブラウンの組み合わせすら出来ないのです。一気にコーデの幅が狭まりますね。
なので、社章の赤はカウントしないようにしていますが、脈略なく出現する赤はかなり浮いて見えるのです。シルバーで刻印されただけの社章なら悪くないんですけど、赤はちょっと厳しいなぁ…
まとめ
愚痴ばかりの内容で失礼しました。
でも、あんなに目立つところに身につけるものなら、こだわるのは当然ですよね。まぁ、こだわったところでどうにもならないのですが。(笑)
ちなみに会社での立場上、社章をつけていない社員にはキツめに注意します。なんとも変な感じです。
今回は以上です。