007の最新作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開が始まりましたね。
記録的大ヒットとなった「ボヘミアン・ラプソディ」でフレディ・マーキュリー役を見事に演じたラミ・マレックの出演や、ビリー・アイリッシュの主題歌が話題になっていますが、なんといっても今作最大のトピックは現ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグ最後の出演作であるということでしょう。
ダニエル・クレイグが6代目ジェームズ・ボンドに決まった際には賛否両論(どちらかといえば否が多かったとか…)あったそうですが、世代的にも私の中では「ジェームズ・ボンド=ダニエル・クレイグ」であることは揺るぎなく、歴代最長の15年間を務めたとはいえ、やはり降板には寂しさを覚えます。
最新作、もちろん見てきましたよ。前評判に違わぬ傑作ですね。ただ今回は映画の内容には触れず、ジェームズ・ボンドというキャラクターをファッション目線で語っていきたいと思います。
参照:The Official James Bond 007 Website | No Time To Die JP
「007」とジェームズ・ボンド
名前は聞いたことはあっても、内容まではよく知らないよという人のために、簡単にご紹介します。
イギリスの作家イアン・フレミングの小説を原作にしたスパイ映画。名優ショーン・コネリーが主演を務めた1962年公開の第一作以来、公開中の最新作が実に25作目となる長寿シリーズです。主人公のジェームズ・ボンドを演じる俳優は数作ごとに入れ替わり、現在のダニエル・クレイグで6代目となります。
作中での主人公ジェームズ・ボンドは、実在するイギリスの秘密情報機関「MI6」の中にある架空の特殊部署に所属す諜報員で、任務遂行中は自分の一存で容疑者を殺めても不問にされるという「殺しのライセンス」が与えられており、「007」のコードネームを持ちます。読み方は「ダブル・オー・セブン」。
基本的にはハードボイルドな世界観のスパイアクションですが、車・美女・秘密道具と男の子が好きなものが満載なのも人気の秘訣でしょう。
ファッションアイコンとしてのジェームズ・ボンド
世の中男性にジェームズ・ボンドという男が支持さる理由は、派手なアクションやクールでシニカルな言動だけではなく、劇中での華麗な衣装の着こなしにもあるのではないでしょうか。
参照:ダニエル・クレイグが最新作「007」の撮影現場で見せた、最高のクラシックスタイル
ジェームズ・ボンドといえば、やはりスーツスタイルです。歴代のボンド役が185cmを超える高身長であったのに対し、ダニエル・クレイグは178cmと比較的に小柄ではありますが、均整のとれた身体に沿った細身のスーツを纏うその姿は最高にカッコいい。ただただ憧れます。
参照:映画『007/カジノ・ロワイヤル』より
毎作のようにタキシードを着てるイメージもあるジェームズ・ボンド。自分の結婚式で、最近では珍しいと言われた黒のタキシードを選んだのは、少なかりとも彼の影響があったような気がします。タキシードはやっぱり黒ですよ。
参照:フロントロウ -海外セレブ&海外カルチャー情報を発信 (front-row.jp)
こちらの画像は最新作の日本版ポスターから。劇中冒頭でもこのシーンがあります。キャメルのスーツにブーツはスエードでしょうか。ブラウン系中心のコーデの中でブルーのシャツがよく映えてます。とても真似は出来ませんが、やっぱりカッコいいですね。
最後にダニエル・クレイグのプライベートショットから。こちらは私服だそうですが、まるで映画のワンシーンを切り取ったかのようですね。スタイリッシュなスーツを着こなすボンド役の反動か、普段はアメカジを中心としたラフなスタイルを好むそうです。
ジェームズ・ボンドにまつわるモノ達
新作が公開される度に、ファッションアイコンであるジェームズ・ボンドが身につけるアイテムは話題となっています。その中から特にボンドと馴染み深いモノを幾つかご紹介します。
トム・フォードのスーツ
参照:洗練されたスパイのイメージを広めた『007』シリーズ。【スーツ姿に見惚れる映画】 | Vogue Japan
最新作を含む4作連続で劇中でボンドが身に纏うスーツは、アメリカのラグジュアリーブランド「Tom Ford(トム・フォード)」から提供されています。トム・フォードといえばモード寄りのブランドですが、ボンドがイギリス人であるという設定を踏まえ、チェンジポケットなどのイギリス的な要素も取り入れたスーツとなっていますね。タフなアクションシーンでスーツが破れてしまうことを想定して、前作では同じグレーのスーツが85着も用意されたという逸話が残っています。
また、サングラスもトム・フォードだそうです。
オメガのシーマスター
参照:Seamaster Diver 300M 007 エディション - 210.92.42.20.01.001 | OMEGA JP® (omegawatches.jp)
「ジェームズ・ボンドにまつわるモノといえば?」とい問いに真っ先に出てきそうなのは、やはりコレでしょう。かつてのボンドウォッチはイギリスに出自を持つロレックスのサブマリーナでしたが、ここ20年以上はその役目をオメガのシーマスターが担います。本来ならNGとされるスーツとダイバーズウォッチの組み合わせが一定の市民権を得たのも007の功績かもしれませんね。
作品ごとに007コラボモデルが発表され、画像は最新作の特別記念モデルです。
ちなみにボンドウォッチの代表格である「シーマスター ダイバー300m」を私も所有しています。
クロケット&ジョーンズのダービーシューズ
参照:ノリッジ Norwich クロケット&ジョーンズ(Crockett&Jones)通販取扱店 (crockettjones-store.com)
劇中のボンドは様々な靴を履きますが、特に多いのはイギリスの名門「Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)」の革靴です。アクションシーンではダービーシューズ(外羽根靴)をよく履いており、少なくとも前作ではこのNorwich(ノリッジ)というモデルを使用しています。
デンツのレザーグローブ
参照:DENTS(デンツ)007ジェームスボンドスペクターモデルグローブ (DENTS/手袋) 24531541【BUYMA】
レザーグローブを着けているシーンも多くありますが、使用されるのはイギリスの老舗「Dents(デンツ)」のもの。画像は前作で実際にボンドが身に付けたモデルです。
アストンマーテインのクーぺ
参照:『007』の最新ボンドカー、アストンマーティン DB10…オークションに出品 | レスポンス(Response.jp)
最後にモノというか車なのですが、通称 「ボンドカー」と呼ばれる改造車が毎回登場します。ヘッドライトから機関銃、両サイドから翼が出て飛行するなど、往年のスパイアクションらしい(!?)ギミックが満載のボンドカーですが、ベースとなるのはイギリスの高級車・アストンマーティンのクーペが中心です。
アストンマーティンはスーパーカーの分類になるので、庶民にはまず縁のない車ですが、もし何かの間違いで私が富豪になったら、フェラーリやランボルギーニではなく、アストンマーティンがいい。スーパーカーとしての力強さに、イギリスらしい気品を感じる見た目は唯一無二ですね。
まとめ
ダニエル・クレイグの降板は残念ですが、彼の演じるジェームズ・ボンドは私の理想像の一つとして、永遠に不滅です。
色々と噂はありますが、次のボンド役は誰がなるんでしょうね。
多分誰がなっても最初は非難されることになるでしょう。こんなに素晴らしいボンドの後なら仕方ないことです。そんなダニエル・クレイグも当初は否定的な意見が集中したそうですが、見事に新しいボンド像を作り上げました。
次期ジェームズ・ボンドにも過去にとらわれ過ぎることのない、新しいボンドを期待したいですね。
今回は以上です。