トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

話題のフラッシュセールサイト GILT(ギルト)を利用してみた。

フラッシュセールという言葉をご存知でしょうか?

 

ネット上で短時間に限定して、あらかじめ決められた少数量を大幅値下げで販売するマーケティング手法で、近年日本でも定着しつつあります。

 

そして今回は、フラッシュセールを代表する専門サイトGILT(ギルト)を初めて利用してみたので、その特徴や使い勝手をレビューしていきたいと思います。

 

ギルト: メンズ ストア (gilt.jp)

 

 

ギルトとは?

NY発!フラッシュセールのパイオニア

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2007年、アメリカ・ニューヨークにて2人の女性が立ち上げたフラッシュセール専門サイトGILT(ギルト)。今では世界中に同様の手法を使うウェブサイトは多数存在しますが、ギルトはそれらのパイオニア的存在です。

 

私がギルトの存在を知ったのは2年程前でしたが、日本上陸は2009年と意外と早く、一般的な認知は低くとも、ファッションマニアの方々からは以前から指示を得ているようです。

 

現在では数あるフラッシュセールサイトの中でもギルトの特徴はハイブランドを含むインポートブランドが充実しているということ。なかなか手を出しにくい憧れのブランドが50%OFFはもちろん、70~80%OFFなんてこともざら。

 

一方でビームスやシップスなどのお馴染みのセレクトショップや、リングヂャケットやマニュアルアルファベットといった人気の国内ブランドも登場するなど実に幅広いバリエーションが揃っています。

 

さらにはファッションにとどまらず、国内の飲食店・ホテル・エステサロンなどを対象とした「GILT CITY」、海外旅行を取り扱う「GILT TRAVEL」を展開しています。もちろんのこと、こちらも特別な価格で提供されているようなので、興味のある方は是非。

 

なぜそんなに安くなるの?信頼出来るの?

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さて、有名インポートブランドを中心に大幅割引を実現するギルトですが、ウェブサイトの画面から漂う怪しい雰囲気(!?)も相まって、ちょっと騙されているのではと身構えてしまいそうですね。実際に私も最初は疑ってかかりましたよ。

 

でも大丈夫。その価格設定を実現するにはちゃんとした仕組みがあります。

 

当然の話ですが、ブランド側からしたら売れ残りの在庫を抱えることはマイナス要素でしかありません。半額どころか、なんなら処分費用がかかるくらいなら、タダでも誰かに引き取って欲しいというのが本音でしょう。

 

でも、そんなことをやってしまえば誰も正価で買わなくなり、ブランドの価値も損なわれてしまいますね。そういうところに影響を及ばない程度の割引が、各ブランドやショップが毎シーズン行っているセールの価格というわけなのです。

 

もっと安くして在庫を処分したいけど、ブランド価値は維持したいので、割引するにも限度がある。

 

その点に着目して、いち早くビジネスに繋げたのがギルトでした。

 

ブランド側からしたら、不特定多数の人に自身の商品が安価で販売されているという事実を知られることが、その価値の低減に繋がると考えます。

 

そこでギルトが行う販売形態は完全会員制で会員でなければ商品を見ることも出来ず、また各ブランドの出店期間も7日間程と短期間限定とすることで、あえて多くの人にはセールの様子が目に入らないようにしているのです。言うなれば「特定少数」に向けた商売ということです。

 

特定少数しか相手にしていないので、ブランド価値が損なわれるリスクも低減して、会員に向けて今までにない価格で商品を提供出来る。大まかに説明するとこのような仕組みになっています。

 

よく考えたもので、このコンセプトを始めて聞いた時は私も関心させられました。

 

サステナブルの観点からも、ファショッンブランドの大量廃棄は大きな問題になっていますが、ギルトのような販売形態は問題解消のための1つの手段となり得るのかもしれませんね。

 

ところで、馴染みのないオンラインショップを利用する際には、偽物が届くのではという心配もあるかもしれませんが、上記の通りブランド側にもギルトを利用するメリットがあるので安心していただいて大丈夫かと思いますよ。実際に私も今回利用してみて信頼度は増しています。

 

ギルトのデメリット

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ギルトは会員制で会員でなければ商品を見ることも出来ないと説明しましたが、実は会員になるために費用などは発生しません。特に煩わしい操作もないので会員になるだけなら誰でもすぐに出来ます。

 

無料で会員登録出来て、大幅割引のセール商品を手にする機会があるとすれば、良いことばかりのように見えますが、ギルトのここがイマイマチだなと感じることも幾つかあります。

 

ギルトのメリットは当然、他にはない割引額で商品を購入出来るということになるので、ここではギルトのデメリットについて触れておきましょう。

 

①定番品、人気商品はあまり登場しない

今では一般的になってきたアウトレットショップを考えてもらえば分かりやすいのですが、ギルトに流れてくる商品はあくまでも売れ残りです。基本的に型落ちした商品や、そもそも人気がなく在庫を抱えた商品が並びます。そのため、ブランドを代表するアイテムが登場することは稀です。

 

②商品についての説明がない

一般的なオンラインショップのページには内容の質に差はあれど、商品についての説明文が入ると思いますが、ギルトの商品ページにはブランドの説明のみで、商品自体への言及はありません。そのためユーザーは画像と素材情報のみで判断する必要がありす。

 

③サイズ感が分かりにくい

商品ページにはサイズ表があり、詳細に記載されていますが、モデルの着用画像は一切なく、アイテムの写真が3~5枚程掲載されているだけです。オンラインショッピングに慣れていない方にとっては、サイズ感はもちろん、着用イメージが少しつきにくいかもしれません。

 

④質感が分かりにくい

正直写真の画質や撮り方があまりよくないので、生地の質感が分かりにくいように感じます。上記の通り商品の説明文がないので、結構これが致命的です。

 

⑤発送に時間がかかる場合がある

今回私が購入した商品は、11/27に発注して12/10に届きました。ギルトはもともと海外のサイトとはいえ、日本版を利用した場合は国内拠点から発送それているはずなので、ちょっと時間がかかり過ぎているような気がします。一方ですぐに商品が届いたという声もあるので、商品によるとしか言いようがないのですが、おそらくそのブランドのセール期間が終了してから順次商品を発送しているからなのではないかと推測されます。

 

この中で①⑤は仕方がないところがありますが、②~④は利用のハードルを上げていますね。ギルトはどちらかと言えば、ある程度ファッションに精通している人か、そのブランドに対しての知識を持っている人でなければ難しいところがあるように感じます。

 

今回購入したのは・・・

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私がギルトの存在を知り会員登録をしたのは約2年前。それからもたまにはアプリを立ち上げてチェックをしていましたが、利用に至らなかったのは先程挙げたデメリットの影響。安く手に入れたからといって、イメージと違う納得がいかない商品なら全く意味がありませんからね。

 

ところが先日久しぶりに覗いたギルトには知っているアイテムが。購入を検討していた時期があり、実際に試着までしたものです。

 

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今回購入したのはマッキントッシュロンドンダンケルドML

 

マッキントッシュロンドンはあの英国・マッキントッシュの日本版ライセンスブランドですが、100年コートで有名な三洋商会が手掛けるだけに、そのクオリティーは折り紙つきです。

 

そしてダンケルドMLと言えば、マッキントッシュロンドンのメインストリートど真ん中。定番中の定番です。

 

先述した通り、ギルトには基本的に定番品は回ってこないので、疑問に思っていましたが、どうやら昨年のモデルのようです。

 

しかし、私が実際に試着したダンケルドMLも昨年のことなので、その時と同じモデルなはず。当時は金額のこともあり購入を断念しましたが、そのクオリティーとサイズ感は既に把握済みでした。割引かれているとはいえ、それなりに高価なので悩みましたが、自分の中で色々と理由を付けた上で、久々に衝動買いというものをしてしまいました。

 

定価は105,600円のところが55,000円に。そこからさらにブラックフライデーのクーポンを使い7,000円引きで、最終的には48,000円+送料(710円)となりました。

 

ちなみに、同時期に販売元の三洋商会のアウトレットサイトでも同じ商品が販売されていましたが、そちらは定価から30%OFFの74,500円でした。まぁ、普通そんなもんですよね。

 

ダンケルドMLについては、これから実際に着用してみた上で、頃合いを見てご紹介しようと思います。

 

購入から発送までの手順

最後にギルトの利用方法について。基本的には一般的なオンラインショップと変わらないので、特殊な部分を中心にご紹介します。

 

 ①セール開始

毎日21時から3~8種類のブランドのセールが開始します。基本的には1週間のみのセールで、期間終了後は在庫の有無に関わらず購入不可となります。

 

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既にセール中のブランドには残り期間が表示されています。セール期間は1週間あるとはいえ、人気アイテムは開始直後になくなるので、まさに競争です。

 

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また、セール開始前のブランドについては、今後4日分が事前にアナウンスされています。どのような商品が出品されるかは当日まで分かりませんが、気になるブランドは出遅れないように事前にチエックしておいた方が良いでしょう。また「おき入りブランド登録」をすれば本来より15分早い20時45分から先行アクセスが可能となります。

 

②商品選択

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商品ページに行くと「マイバックに入れる」というボタンがあります。そしてマイバックに入れることで、10分間商品を取り置きすることが可能です。ちなみに一度購入画面に進むことで、取り置き時間はリセットされるので、事実上永続的に取り置きは可能なようです。検証はしていませんがほどほどに。

③購入手続き

特筆することはないので割愛しますが、クレジットカードや住所の登録はこのタイミングで問題ありません。発送に関しては先述の通り、商品(ブランド)によって差がありますが、購入画面にお届け予定日が表示されていますので参照してください。商品は佐川急便さんにより予定通りに届きました。

 

まとめ

客を特定少数に限定することで、ブランドにメリットを与えるという手法は斬新ですが、用意されている商品は多岐に渡り、まさに玉石混淆。正直誰にでもおすすめ出来るとは思いません。

 

それでも、今回の私のように思わぬ掘り出し物に出くわす可能性もあるので、とりあえず登録してみて、たまに覗いてみるだけでも楽しいかもしれませんね。

 

余談ですが、つい最近まで本家マッキントッシュもギルトでセールを行っていましたが、ダンケルドはもとより人気のコート類はほとんどありませんでした。

 

今回は以上です。