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キルティングジャケット4大ブランド!それぞれの特徴を比較してみよう!

昨年マッキントッシュキルティングジャケット「ウェーバリー」のレビュー記事を書いたタイミングで同時に用意していましたが、時期を逃してしまったため1年越しに公開します。

 

ちょうど1年前の今頃に色々と調べて比較検討した結果、私はマッキントッシュを選ぶことになったのですが、結構迷ったんですよ。

 

候補に挙がったのはラベンハムマッキントッシュトラディショナルウェザーウェア、そしてバブアーです。キルティングジャケット4大ブランド」なんて括りがあるのかは知りませんが、いずれも英国発の4つのブランドを並べて検討する方は多いはず。

 

今回の記事では4大ブランドを様々な視点で比較を行い、それぞれが持つ特徴を浮かび上がらせていきます。私のようにキルティングジャケット選びで頭を悩ませている方の参考になれば幸いです。どうぞご覧ください。

 

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キルティングジャケット4大ブランドを比較

比較項目はブランド概要とブランド内でのキルティングジャケットの立ち位置、キルティングジャケットの代表的なモデルや価格帯、入手性。それらを踏まえて4大ブランド内での優位性・欠点をご覧いただくことにします。

 

興味のない方からしたら全部同じように見えるかもしれませんが、比べるとちゃんと違いは見えてきますよ。

 

LAVENHAM(ラベンハム)

参照:Lavenham Jackets

 

■概要

1969年、サフォーク州のラベンハムという小さな村で創業。エリザベス女王の女官であった創業者であるミセス・エリオットがキルティング加工をした生地を使い女王が乗られる馬用のブランケットを作ることを思いついたことがブランド誕生のきっかけとなりました。

 

キルティングの馬用ブランケットは愛馬家の間で瞬く間に評判となり、次第に同じ素材を使った人間用のジャケットが欲しいといった声が集まり、1972年に初めてとなるキルティングジャケットを発売しました。今となっては多くのブランドで扱われるキルティングジャケットの発祥はラベンハムであるとされています。

 

ラベンハムのキルティングジャケットは乗馬用に留まらず、日常的なファッションアイテムへと昇華され、現在でもキルティングジャケットの第一人者として広く認知されています。

 

キルティングジャケット

「ラベンハム=キルティングジャケット」といっても差し支えない程で、キルティングジャケットだけでも十数種類のバリエーションが揃っています。また、アウター以外にもTシャツや小物類も扱っているものの、ほとんどの場合どこかでキルティングが使われています。ブランドの成り立ちからしてラベンハムとキルティングは切り離して語ることはできません。

 

■代表モデル

参照:Lavenham Jackets

 

ラベンハムのキルティングジャケットには定番と呼ばれる人気モデルがいくつかあるので、どれか1つをピックアップするのも悩ましいのですが、やはり最も知名度が高いのはこちらの「RAYDON(レイドン)」となるのでしょうか。ダイヤモンドキルトにコーデュロイの襟、スナップ式のフロントボタンなどラベンハムらしいディテールを備えたミドル丈アウターです。

 

■価格帯

モデル数が多いので価格帯を示すのも難しいですが、上記のレイドンを含むポリエステル生地のショート・ミドル丈アウターに限定すると概ね5~6万円程度となっています。ウール生地やロング丈となるとさらに価格を上がってくるので決して手頃なブランドとは言いえませんね。

 

■入手性

ラベンハムのキルティングジャケットを手に入れるのに最も確実なのは直営店となりますが、現時点では関東・関西に4店舗(+アウトレット1店)のみとなっています。次点として英国ブランドをメインにセレクトするブリティッシュメイドがラベンハムの正規販売店として名前が挙がるところですが、公式の取り扱いブランド一覧から名前が消えているので、既に契約が終了しているのかもしれません。(そもそもブリティッシュメイドも都市部中心の店舗展開。)

 

また、多くの服好きがお世話になる大手セレクトショップで扱われることも少なく、置いていたとしてもバリエーションは限られており、キルティングジャケットの選択肢が豊富なラベンハムの利点が活きていない状況が見受けられます。

 

このように定番の割には意外と入手性が低いという印象があります。特に地方の場合はなかなか実物を手にする機会は少ないかもしれません。

 

■優位性/欠点

  • キルティングジャケットの元祖にして代表格的なブランド。
  • デザインや素材のバリエーションが豊富。
  • 価格帯はやや高め。
  • 知名度の割には実店舗の入手性は低い。

 

MACKINTOSH(マッキントッシュ

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参照:マッキントッシュ 公式オンラインストア | MACKINTOSH

 

■概要

「雨の国」とも表現されるイギリスは、年間降水量はそこまで多くはないものの、1年を通してどんよりとした曇り空が広がり、小雨や霧に見舞われることが頻繁にあるそうです。そのため、わざわざ傘を差さずとも雨水を凌げるレインコートがイギリスで好まれてきたとうい背景があります。そして、そのレインコートの歴史は1823年にスコットランドの化学者であるチャールズ・マッキントッシュが2枚の生地を溶かしたゴムで溶接して防水性を高めたマッキントッシュクロスを発明したことに始まりました。  

 

その防水布を使用したレインコートはイギリス中で流行して、現在に通じるブランドとしての「マッキントッシュ」は1830年に創業。バーバリー(1856年創業)、アクアスキュータム(1851年創業)と共に英国3大コートブランドの一つと数えられ、その中でも最も長い歴史を持っています。 

 

マッキントッシュは創業以来、アウター製造一筋にこだわってきましたが、2015年から方針を転換して、ニットやパンツ、小物なども展開するトータルブランドへと変貌を遂げています。

 

キルティングジャケット

マッキントッシュといえばゴム引きステンカラーコートを筆頭とした重衣料を得意とするブランドです。キルティングジャケットも定番としてラインナップされ続けてはいるものの、ブランド内のメインストリームではなく目立つ存在ではありません

 

■代表モデル

参照:ベイクルーズのファッション通販|BAYCREW’S STORE

 

近年マッキントッシュが唯一扱っているキルティングジャケット「WAVERLY(ウェーバリー)」。昨年私が購入したのはポリエステル生地でしたが、どちらかというとウール生地を使用したモデルの方が人気が高い印象です。生地の風合いはもちろん、ボタンやパイピングなど細部に渡り高級感のある仕様となています。(画像はウールモデル)

 

■価格帯

昨年時点の定価ですが、ウェーバリーのポリエステルモデルで59,400円、ウールモデルで75,900円となっています。価格帯としてはラベンハムと同じぐらいですね。ただ、マッキントッシュのコート類だと20万円前後がボリュームゾーンとなってくるので、そう考えるとステータス性の高い同ブランドの中ではだいぶ手頃に感じます。

 

■入手性

マッキントッシュの直営店は国内に6店舗と決して数が多くはありませんが、全国の百貨店に入るライセンスブランドのマッキントッシュロンドンで英国本家の商品を一部扱っているので、そこでキルティングジャケットも手に入る可能性があります。

 

また、ビームスやエディフィスといったお馴染みのセレクトショップでも毎年ウェーバリーの別注モデルが展開されているので、購入までのハードルはそこまで高くはないかと思われます。

 

■優位性/欠点

  • 4大ブランドの中では最もステータス性が高い。
  • ウール生地のモデルを得意とする。高級感があり、都会的な印象。
  • ブランド内では決して目立つ存在ではない。
  • 価格はやや高め。ただし、マッキントッシュのアウターとしては最安価の部類。

 

Traditional Weatherwear(トラディショナルウェザーウェア)

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参照:Traditional Weatherwear(トラディショナル ウェザーウェア) 公式通販オンラインストア

 

■概要

マッキントッシュ社の旧名である「トラディショナルウェザーウェア」を復活させて1974年に創業。今でこそマッキントッシュセカンドラインという立ち位置ですが、当初は区別がはっきりしていたわけではなかったそうです。その後一時期休止期間も挟みましたが、2006年に再開。翌2007年には日本進出を果たしました。

 

コートのイメージが強いマッキントッシュとは違い、価格帯だけではなく得意とするアイテムが異なります。単なるトップラインの廉価版という立場に留まらず、独自路線で幅広い層から指示を集め、人気ブランドとしての地位を確かなものとしています。

 

キルティングジャケット

マッキントッシュとは違いトラディショナルウェザーウェアにおけるキルティングジャケットはブランドを象徴するような位置付けとなります。都会的なイメージのあるマッキントッシュをデイリーユースでより身近に感じてもらうことがコンセプトにあるので、クラシカルで機能性の高いキルティングジャケットはそれを体現するのに最適なアイテムと言えるかもしれませんね。

 

■代表モデル

参照:Traditional Weatherwear(トラディショナル ウェザーウェア) 公式通販オンラインストア

 

いくつかのキルティングジャケットがある中、代表的なモデルは「WAVERLY(ウェーバリー)」となります。先に紹介したマッキントッシュと同名なので少しややこしいですね。こちらの方がややコンパクトなシルエットとなりますが、デザインやディテールは基本的には大きく変わりません。一方でトラディショナルウェザーウェアのウェーバリーにはスナップボタンタイプや短丈タイプなどのバリエーションが存在します。  

 

■価格帯

トラディショナルウェザーウェアのウェーバリーはポリエステル生地で35,200円、ウール生地でも47,300円とだいぶ手の届きやすい価格となっています。(価格は昨年時点)  

 

■入手性

トラディショナルウェザーウェアの直営店展開は現時点で10店舗と本家のマッキントッシュよりも充実しており、またキルティングジャケットはブランドのアイコンでもあるので、店舗に置いていないということはまずありません。大手や地方のセレクトショップでも取り扱われることが多く、4大ブランドの中では最も手に取りやすい環境にあると感じます。

  

■優位性/欠点

  • キルティングジャケットがブランドを象徴するアイテム。
  • 価格帯は比較的にリーズナブル。
  • 取り扱い店舗が多く、実物を手に取って確かめやすい。
  • 若年層からも支持を得る一方で、ステータス性はそこまで高くはない。

 

Barbour(バブアー)

参照:https://www.japan.barbour.com/

 

■概要

1894年にジョン・バブアーがイギリス北部のサウス・シールズで創業。ポリエステルやナイロンなどの化学繊維が未発達だった時代に、湾港労働者や漁師向けにオイルドクロス製の防寒着を販売したことが始まりでした。

 

オイルドクロスジャケット自体はそれ以前から存在していましたが、粗悪なものが多かったため、高品質なバブアーのオイルドクロスジャケットは評判を呼び、次第に貴族階級の人々にも愛用されるようになりました。英国ブランドの勲章でロイヤルワラントを同時に3つ(エリザベス女王・フィリップ殿下存命中)獲得した数少ない1つです。

 

現時点で55ヶ国に直営店を持つイギリスの中でも特に世界展開に成功しているブランドとなっており、日本においては2022年より伊藤忠商事が独占輸入権を取得して、独自展開も進められており、今後の動向が注目を集めています。      

 

キルティングジャケット

バブアーの象徴は間違いなくオイルドクロスジャケットで、そこから派生したノンオイルモデルも高い人気を誇りますが、実はキルティングジャケットにも定評があります。本国イギリスにおいて、キルティングジャケットと言えばラベンハムよりバブアーの方が名が通っているという話も聞くぐらいなので、決して「バブアーなのにキルティング?」というわけではないのです。そのことについてはバブアー公式でも言及されています。

 

実は英国人のスタンダード! バブアーのキルティングジャケット徹底解剖 │ Barbour(バブアー)公式サイト

  

■代表モデル

参照:https://www.japan.barbour.com/

 

ビデイルやトランスポートといったオイルドジャケットのキルティングモデルも揃う中、キルティングジャケット専用モデルの「LIDDESDALE(リデスデイル)」を代表格に挙げておきます。1994年に誕生しており、バブアーが現在展開するキルティングジャケットの中では最も長い歴史を持っています。バブアーらしいセージグリーンが特に人気なようです。他の3ブランドと比べるといい意味で野暮ったく、カントリーテイストが強く感じられます。

  

■価格帯

リズデイルで定価は37,400円。ビデイルなど定番アイテムのキルティングモデルが4万円代となっています。バブアー自体がまだ手の届く価格を堅持してくれているので、キルティングの分野でも比較的にリーズナブルな価格帯なっています。

 

■入手性

伊藤忠体制に移って以降、直営店の新規出店が続き、現在では20店舗近くまでに増えています。また、日本での圧倒的なバブアー人気を背景に全国のショップでキルティングジャケットがセレクトされている様子も多く見かけます。入手難易度は決して高くはないでしょう。

  

■優位性/欠点

  • 一般層にも知れ渡るバブアーのネームバリュー。
  • 本国イギリスではオイルドジャケットと並ぶ定番的な位置付け。
  • 価格帯は比較的にリーズナブル。
  • カントリー感の強いデザイン。スーツには少し合わせづらい。

 

まとめ

キルティングジャケット4大ブランドの特徴を比較してみました。この手の記事をどうしても長文になってしまいますね。

 

最後に各ブランドがどのような方におすすめか簡潔にまとめておきます。

 

ラベンハム

キルティングジャケットの元祖にして王道。バリエーションが圧倒的。予算に余裕があり、取り扱い店舗が近くにあるのなら、まず検討すべきはここ。

 

マッキントッシュ

洗練された都会派、高級志向。スーツやジャケットと好相性。ドレススタイルが好きな方におすすめ。

 

トラディショナルウェザーウェア

コスパ。中庸なデザインで、幅広い場面で着用可能。あらゆる側面から見て最も現実的な選択肢。

 

バブアー

野暮ったさが魅力のカントリー派。カジュアルな装いと好相性。バブアーのオイルドジャケットを愛用されている方こそ、もう1つの定番はいかがでしょうか。「英国では~」の蘊蓄も語れるかも。

 

ちなみに私の場合、最初に検討したのはやはりラベンハムでしたが、昨年は近隣で取り扱う店舗がなかったので、他3つの中でイメージと近かったマッキントッシュのウェーバリーを選んだ次第です。ウェーバリー購入直後に馴染みのセレクトショップでラベンハムの大量入荷が行われたので、若干早とちりをした感もありますが、なんだかんだで買って良かったなと満足しています。

 

10月も後半に入ると、各店でキルティングジャケットの入荷も一通り済んだ頃かと思いますので、皆さんの好みや置かれている環境に応じて納得のいく一着を手に入れていただければと思います。

 

今回は以上です。