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美しき手巻き時計。オメガのDe Ville(デ・ヴィル)をレビュー!

今まで取り立ててピックアップする機会はありませんでしたが、このブログやインスタに載せるコーデ写真に高確率で登場していた愛用の腕時計をご紹介します。

 

オメガといえばシーマスターとスピードマスターの2大スポーツウォッチがあまりにも有名ですが、ドレスラインにも名作は存在します。

 

この記事ではオメガの中でも見過ごされがちなDe Ville(デ・ヴィル)の歴史や特徴を解説すると共に私が所有する90年代製手巻きモデルの魅力をお伝えしていきますので、どうぞご覧ください。

 

 

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De Ville(デ・ヴィル)の歴史と特徴

参照:デ・ヴィル コレクション ウォッチ | OMEGA JP®

 

初登場は1960年。シーマスターの派生モデルとして誕生したため当初は「シーマスター デ・ヴィル」という名称でしたが、1967年以降はデ・ヴィルとして独立したシリーズ展開がなされています。(余談ですが、かのスピードマスターももともとはシーマスターの派生モデルだったという歴史があります。) 

 

モデル名となる「De Ville」はフランス語で「都会・街」を意味する言葉で、パリの洒落た街並みに馴染むような洗練された時計イメージしているのでしょうか。ということで語感が似ている英語の「Devil(悪魔)」とは全くの無関係です。 

 

60年以上の歴史を持つデ・ヴィルはこれまでに様々なモデルが登場してきましたが、その基本は一貫してシンプルなデザインであること。シーマスターやスピードマスターと違い過去にはスクエア型や楕円型のモデルも存在するなど一見するとデザインに統一性はなさそうですが、薄型のケースで2針または2針+スモールセコンドが好まれるようにドレスウォッチ然とした控えめな佇まいはデ・ヴィルシリーズに共通する特徴です。一目でそれと分かる時計が多いオメガの中では異色な存在かもしれませんね。 

 

美麗で華奢なモデルが多いことからデ・ヴィルは特に女性からの支持が集まっていますが、もちろんメンズラインも充実しています。ドレスウォッチなので貴金属を使用したモデルが多く、どうしてもそれらは高額になってしまいますが、ステンレスモデルであればまだ比較的に手に取りやすい価格です。高級時計入門としてスポーツウォッチ以外で検討するのであれば有力な候補の1つとなるかと。

 

参照:Constellation 39 mm, スティール - イエローゴールド スティール - イエローゴールド - 131.20.39.20.02.002 | OMEGA JP®

 

ちなみにオメガにはコンステレーションというもう1つのドレスモデルが存在するのですが、デ・ヴィルと比較するとベゼルやラグ周りに装飾性があり、象徴的な星形のロゴがあしらわれた文字盤にはより華やかな印象を受けます。同ブランドの中でのキャラ分けはしっかりとできているようですね。

 

オメガのデ・ヴィル プレステージをレビュー

概要

 

デ・ヴィルコレクションの中でも一際ドレッシーな時計が揃うプレステージライン。本品はそのプレステージラインが誕生した当初にラインナップされたモデルの18Kイエローゴールドとステンレスのコンビ仕様となります。90年代半ばに製造された個体だそうです。

 

直径34mmで厚さはわずか7mmという現代ではなかなかお目にかからない小ぶりな薄型ケースには手巻きムーブメント(Cal.651)を搭載。普段は直径40mm前後で厚みが10mm~15mmの時計に見慣れていることもあり、初めて実物を見た時には違和感を覚えたものの、実際に腕に巻くと手首の細い私にはこのサイズ感が実にちょうどよく「これこそ探し求めていたジャストサイズなんだ」と感銘を受けたものです。それ以来80~90年代の薄型手巻き時計を中心に物色するようになりました。

 

この時計は4年程前に地元の時計店で購入しましたが、現在でも中古市場で状態の良い個体が多く、年式の割りには比較的に手に入りやすいモデルかと思います。

 

参考までにですが本品と同じコンビモデルは15万円前後、ステンレスモデルは10万円以下、ゴールドモデル(金無垢)は20~25万円程度が現在の中古相場となっているみたいです。

 

ディテール

控えめなバーインデックス、鋭利な菱形のドフィーヌ針、そしてクラシカルなスモールセコンドを備えた文字盤のデザインはパテックフィリップのカラトラバを彷彿させます。まぁ、確実に影響は受けてますよね。必要最低限なシンプルな装飾でエレガンスを演出する私の大好きなデザインコードです。 

 

小ぶりなリユーズは18Kイエローゴールド製でブランドロゴが刻印されています。       

 

横から眺めると7mm厚ケースの薄さが際立ちますね。一部の超高級ブランドだとこれに近い厚みで自動巻を搭載することもありますが、そのような例外を除けばこの薄さを実現するには手巻きかクォーツじゃないと難しいかと思います。(とはいえ手巻きでも10mmを切るのは簡単ではないみたいですが・・・)  

 

裏蓋はステンレス製。最近だとこういう時計でも裏スケになるんでしょうね。    

 

 

ベルトはモレラート社製のカーフバンドに交換されているものの、尾錠は18Kイエローゴールドの純正品が残っていました。純正品へのこだわりはありませんが、尾錠の素材だけが違うとちょっと残念な感じになるので前オーナーがちゃんと管理してくれて良かった。   

 

サイズ感

実際に巻くとこんな感じ。私の手首周りは約15.7cm(日本人成人男性の平均が約17cm)と華奢でコンプレックスの1つでもあるのですが、34mm径のケースはそんな細腕でもバランス良く見えます。 

 

またこの薄さなので、ドレスシャツにも干渉することなくきれいに収まるのも気持ちいいですね。

 

ちなみにこの時計めちゃくちゃ軽いです。たったの36gしかないので、腕時計を付けてる感覚がほぼありません。同じくオメガで私が所有しているシーマスター ダイバー300Mは180gあるので、それと比べるとちょうど1/5しかないんですね。そりや軽く感じるわな。

 

まとめ

このブロブも直に3周年を迎えますが、愛用の時計を紹介し忘れていました。  危ない危ない。

 

金時計なのでさすがに仕事へは着けて行きませんが、プライベートでは最も出番が多い気がします。細腕にも合う絶妙なサイズ感はさることながら、クラシック趣味の強い私の装いにも凄く合うんですよね。金無垢じゃなくてステンレスコンビというのもちょうどいいんでしょう。

 

そろそろ生産から30年が経とうとする個体で、私の年齢とも結構近いのですが、これからも大切に使い一緒に年を重ねていきたいと思います。

 

今回は以上です。