
読者の皆様はご承知の通り、当ブログではメンズファッションを専門に扱っています。ただ、もしファッション以外のテーマでブログを書くなら何を選ぶのか。それならば間違いなく音楽についてでしょう。
最近は控えていますが、以前はファッション以外のことについてもブログ上で取り上げることもあり、その中で私の音楽趣味についても少しだけ触れたことがあったと記憶しています。特に10代後半~20代前半にかけてはUKロックに傾倒して、多くの時間とお金を費やしてきました。今でこそ当時程ではありませんが、ファッションに次ぐ関心事の1つとして、音楽は生活の中でも重要な位置付けであることには変わりません。オーディオ機器に関しても人並み以上にはこだわりを持っています。
なので今回ご紹介するイヤホンに関しても全くの門外漢というわけではありません。この度、アメリカに拠点を置くオープンイヤー型に特化したブランド「Shokz(ショックス)」さんより新製品「OpenDots ONE」を提供いただきましたのでレビューをお届けします。
このようなブログをしていると企業の方からお声がけをいただくこともあるものの、お断りするケースが多いのですが、私自身経験したことのなかったオープンイヤー型のイヤホンに純粋に興味があったので、お話に乗らせていただきました。
とはいえ正直に言うと音質や使い勝手の面では懐疑的だったのですが、その懸念も払拭して完全に予想を上回ってきました。まさに新感覚です。「没入しすぎないけど音楽をちゃんと聴きたい」「街中でイヤホンを付けたいけどファッションの邪魔にはなって欲しくない」という方には特におすすめ。大好きな音楽がさらに身近になるはずです。では、どうぞご覧ください。
【製品の詳細はこちらから】
Shokzについて

2011年にニューヨークにてAfterShokz(アフターショックス)として創業。後に本社をテキサス州オースティンへと移転して、ブランド名をShokz(ショックス)に変更しました。世界的にも珍しいオープンイヤー型のイヤホンやオーディオに特化したブランドで、4700件を超える特許を取得しており、この分野における世界的リーディングカンパニーとして知られています。ここ日本においてもビックカメラやヨドバシカメラ、ヤマダ電機などの大手家電販売店でも取り扱われて着実に認知度を高めており、国内での骨伝導ヘッドホン販売台数シェア81.2%(2020年実績)を記録しました。
従来のイヤホンやヘッドホンでは如何にして周囲の音を遮断して、音楽に集中させるかということに注力されてきました。ある程度の価格帯以上であればサウンドキャンセリング機能は標準装備ですね。一方でShokzは全く異なる視点でのアプローチがなされ、敢えて周囲の音を取り込むことで、人とのコミュニケーションや交通の往来への意識などから閉ざされることなく、音楽を楽しむ場面を広げることを目指しています。そのため耳(鼓膜)を塞ぐ必要のないオープンイヤー型なのです。
街を見渡せば多くの人がイヤホンやヘッドホンで耳を塞いで移動していますが、正直あれって結構危ないですよね。それに音漏れだって気になります。なので、いつからか私は外で音楽を聞くことはなくなりました。専ら自宅で大型のヘッドホンを使い音楽鑑賞をするだけです。ただ、ここ最近は子供が生まれたことにより、自室で過ごしていても何かあればすぐに駆けつける必要があるので、その機会すら大幅に減っています。まさに私と同じ境遇にいる方にはオープンイヤー型のイヤホンはピッタリですね。
ShokzのOpenDots ONEをレビュー
概要

Shokz初となるイヤーカフ式が採用された本品「OpenDots ONE」。耳の穴を塞がないオープンイヤー型のイヤホンでは、耳の付け根に引っかけて固定する方法が主流でしたが、場合によっては長時間の着用によってストレスを感じる部分もありました。特に眼鏡を掛けている方はそのように感じやすいかもしれません。
一方でイヤーカフ式はイヤリングのように柔らかい耳たぶに挟んでいるので、装着時の違和感はほとんどなく、そして意外にも安定感が高くて驚かされました。多少の運動ではズレたり外れてしまう心配もなさそうです。素材や形状はもちろんですがShokz史上最軽量となるわずか6.5gの本体重量も快適な着け心地に寄与しています。
イヤーカフ式のイヤホン自体は既にいくつかのブランドで取り扱われていますが、音質が軽かったり、音漏れがしやすいなどのデメリットをよく見聞きします。なので「イヤーカフ型には興味はあるけど・・・」と敬遠してきた方も多いのかもしれません。その点このOpenDots ONEはShokzがこれまで様々なオープンイヤー型イヤホンで培った独自技術(※1)を駆使して、従来のイヤーカフ式の課題を見事にクリアされています。このデザインはなんとなく見た目がお洒落というだけではないのです。
本品はクラウドファンディングプラットフォーム「GreenFunding」にて先行予約販売が開始されており、記事を執筆中の4月22日現在で1億8000万円を超える支援を集めています。先行販売分は残りも少なくなってきていますが、定価の27,880円よりも割安で購入することができますので、興味のある方はこの機会ご検討してみてはいかがでしょうか。
(カラーは私が選んだブラックの他、ライトベージュに使いグレーの2色展開)
【クラウドファンディングはこちらから】
(※1)独自技術に関して、Shokz Japanのご担当者様より情報を頂いているので、追記しておきます。
音質に関して、Shokzは音響表現を強化するための「Bassphere™テクノロジー」や、低音表現を強化する「OpenBass™ 2.0テクノロジー」を採用しています。また、音漏れを防ぐ技術としては「DirectPitch™テクノロジー」を使用しており、これらはいずれもShokz独自の特許技術です。
私のような素人には、文面だけでは何のことやらという感じもしますが、オープンイヤー型イヤホンのトップランナーが満を持してイヤーカフ式に参入してきたってことはひしひしと伝わってきますね。
外観

丸みを帯びたコンパクトなケース。光沢のあるメタリックな素材とマットな質感のシリコン素材を組み合わせた高級感のある見た目で所有欲も満たされそうですね。


なお、こちらのケース自体が充電器の役割を果たしており、USB接続の他、ワイヤレス充電にも対応しています。

本体はスピーカーユニット(画像内側)とバッテリーコンパートメント(画像外側)に分かれており、こちらを耳たぶに挟みこむようにして装着します。もちろん耳の形状は人それぞれで異なりますが、あらゆる個性にフィットすることは実証済みなようです。
また、一般的なイヤホンと違いOpenDots ONEでは左右の区別がないため、ケースから本体をサッと取り出してスムーズに装着することが可能な仕様となっています。しかも単にどちらでも物理的に付けられるというだけではなく、左右のどの位置にあるのか自動検知してLRのチャンネルを正しく合わせてくれます。個人的にはこれは結構重要です。聞き慣れている曲が左右入違って聞こえてくると気持ち悪いですからね。

ブリッジの部分は超薄型のチタン合金で作られており柔軟性と耐久性を両立させ、表面はシリコンでコーティングすることにより耳に挟んだ際の吸着力とクッション性で快適な装着感を実現。小さなパーツですが本当によく考えられています。
装着感

実際に使ってみましょう。一丁前に顔出しNGでやらせていただいているので、横からで失礼します。普段は車通勤ですが、この日は電車移動だったためOpenDots ONEを装着して出かけることにしました。
デザイン性の高さが本品のセールスポイントで、Shokzの製品紹介を見てもアクセサリー使いとしての提案もされています。ただ、私としては装飾性よりもむしろコーディネートに干渉しない控えめな佇まいを評価したいですね。
ファッションの観点からすれば、この手のガジェットは良くも悪くもカジュアルに見えてしまうものですが、上画像のようにスーツやジャケットと合わせても違和感はありません。全く目立たないというわけではないものの、装いの邪魔をしないように馴染んでいます。上手く言語できませんが、わざとらしさのないデザインが良いんでしょうね。
私のような黒髪だと本体カラーもブラックを合わせてあげると特に相性が良いかと思います。

装着の仕方としてはイヤリングのように耳に挟んでいるだけなので、一見すると安定性に欠けそうですが、これが驚くほどに落ちません。さすがにランニングなど激しい運動をする場合は専用のモデルがあるのでそちらを選んだ方が無難なのでしょうが、私が使用する限り日常生活レベルでは一切の心配は不要です。
ただ、そうなると安定性と引き換えに締め付けが強くて痛みを感じそうですが、少なくとも2〜3時間程度の連続使用であれば全く問題はありませんでした。とても軽い付け心地で、音を消していたら装着していることを忘れてしまいそう。
音質
オーディオやガジェット系の専門ブロガーではないのであまり偉そうなことは語れませんが、一介の音楽好きとして音質についても述べさせていただきます。
私自身、オープンイヤー型のイヤホンが初めてだったので、スカスカな音を勝手にイメージしていたのですが、OpenDots ONEが手元に届いて最初に愛用の音楽プレイヤーに繋いだ際にまず驚かさせれました。想像していたより遥かにずっしりとしたサウンドです。特に低音はなかなか。一方で中〜高音域はやや迫力に欠けるというのも正直な感想でした。

ただ、それはデフォルトの話。Shokzのイヤホンは専用アプリを介して音質を設定することが可能で、特にOpenDots ONEではブランド初となる「Dolby Audio(ドルビーオーディオ)」が搭載されており、このモードに切り替えることで音質は劇的に変化します。詳しくは割愛しますが、ドルビーオーディオとは映画館などでも使用される臨場感を生むためのオーディオ技術で、これによりオープンイヤー型でありながらライブ感の有る立体的なサウンドを体感できます。
じゃあ、デフォルトでドルビーモードで良いじゃんとも思いましたが、オープンイヤー型の特徴である周囲の音を取り込む能力は少し落ちるようにも感じます。そこは状況に応じてということでしょうか。

また、イコライザーモードにより好みのバランスに調整することも可能です。5音域とある程度は限られているものの、先程述べたように中高音域の音が弱いと感じれば、カスタマイズすることによって改善できる場合もあります。
普段は10万円近いヘッドホンを使って音楽を聴いているので、そこと比べると全体的な音圧や高音域のクリアさには物足りなさは感じますが、さすがに値段も用途も異なるのでその比較は意味がありません。ただ、同価格帯の一般的なインナー型イヤホンと比べるのであれば同等かそれ以上の音質と評価しても良いかと思います。やはりオープンイヤー型でこのクオリティは出色なのでしょう。
まとめ
Shokzのイヤーカフ式イヤホン「OpenDots ONE」をご紹介しました。久しぶりにお受けし企業案件ではありますが、忖度なしで正直に書かせてもらいました。
音だけを追求するのであれば良い物は他にいくらでもありますが、日常生活やファッションに寄り添うという意味ではとても良い選択肢になり得るアイテムかと思います。大袈裟じゃなく音楽の可能性が広がりますね。
私は偏見が強い性格なので、今回のお話を頂けなければ、この製品を手に取ることはおそらくなかったと思います。だってオープンイヤー型で、しかもイヤーカフ式なんて未知の存在じゃないですか。
だからこそ、せめて当ブログの読者には私の実体験としてお伝えしたい。これ、マジでおすすめします。
今回は以上です。
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