トラッドマンに憧れて

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愛用の時計に惚れ直す!BAMBI(バンビ)のクロコダイルベルトをレビュー!

購入から丸5年が経過、初めてのオーバーホールも済ませたフレデリックコンスタントのムーンフェイズ。もちろん愛着はあるのですが、どうも最近手に取る頻度が下がってきています。

 

決して飽きたわけではありません。そしてその理由も分かっていました。そう、ベルトです。ネイビーという微妙に合わせにくい色味、元からチープな質感、さらに5年の月日がもたらす経年劣化。これじゃ魅力も半減です。

 

だいぶ前から交換を検討しながら、いつでもできると思いついつい後回しになってしまいましたが、ようやく重い腰を上げ百貨店の時計売り場に行ってきました。新しく選んだのは、汎用時計ベルトメーカーとして広く知られるBAMBI(バンビ)のクロコダイルベルトです。いやー、やっぱり印象変わりますね。まさに惚れ直したって感じ。

 

まぁ、他の人にはそんなに伝わらないと思いますが、生まれ変わった姿をご覧ください。

 

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まずは交換前の様子から

今回ベルトを交換するフレデリックコンスタントのムーンフェイズ。ローマンインデックスにブレゲ針とギョーシエ彫、さらにムーンフェイズポインターデイトまで搭載した胃もたれしそうなぐらいクラシック要素満載な一本。ここまでディテールが増えると装飾過多になりそうですが、整然と配置され絶妙なバランスを保っています。文字盤工房をルーツに持つだけあって、フレデリックコンスタントは価格帯の割に文字盤の完成度が高いブランドだと思います。

 

そんなハイクオリティな文字盤に比べてケースとベルトの仕上がりは二段ぐらいレベルが落ちるというのが私のフレデリックコンスタント評。特にベーシックラインに相当するクラシックシリーズだとその傾向が顕著に現れます。まぁ、ここに関しては価格相応って感じですね。

 

ケースに関してはどうしようもないのですが、ベルトなら社外品と交換してグレードアップさせることは可能です。オリジナルのベルトは型押しカーフ。かさついた表面は経年劣化かと思いきや最初からこんな感じでした。クリームを塗りこみ栄養補給を試みたこともありましたが目立った効果はなし。色はネイビーで、さらに白色のステッチが施されたことでカジュアルな印象を受けます。購入当時はそこまで気が回っていませんでしたが、クラシカルな時計本体とベルトが合っているかと言われれば微妙ですね。それとネイビーベルトだと黒や茶の革靴ともバランスが悪い。

 

というこで、交換するベルトの素材は高級感のある鰐革(クロコダイル・アリゲーター)で、時計のキャラクターに合わせてシックに寄せるためにカラーはブラックに決めました。

 

BAMBI(バンビ)のクロコダイルベルトを装着

BAMBI(バンビ)は国内最大手の腕時計ベルトメーカー。イタリアのモレラート社と並び交換用ベルトとして多くの時計売り場で扱われています。中古店で高級腕時計を買う場合、純正でなければ大抵バンビかモレラートのベルトが取り付けられているので、皆さんもどこかでお世話になっているかもしれませんね。

価格も比較的リーズナブルなことで知られるバンビはカーフやリザードだと5,000円程度で売っていますが、クロコダイルは約5倍の27,000円とそこそこの値段でした。時計のベルトを単体購入すること自体初めてだったので、相場がいまいち分からないのですが、最高級のカミューユフォルネの鰐革が5万円ぐらいだったので、そこら辺と比べるとまだ現実的な価格だと思います。しかしカーフとクロコダイルでここまで価格差があるものなんですね。ある程度の価格帯(40~50万円ぐらい)以上じゃないと型押しカーフで代用されるのも納得。

 

さて、予定通り選んだブラックのクロコダイルベルトを実際に取り付けてもらった直後の様子がこちら。やっぱりシックな黒がよく合いますね。一切癖が付いておらず、真っすぐピンとした状態を見ると新品で購入した当時のような感覚になってきます。まるで新しい時計を手に入れたような気分。よくよく考えると製品全体を眺めた時、面積の半分以上はベルトになるわけなので、ここを取り換えると印象は全然変わってきますよね。

 

腕時計用ベルトで使用される鰐革は大きくクロコダイルとアリゲーターの2種類に分かれます。部位や年齢の違いではなくそもそも異なる生物の皮ということ。こちらのベルトはクロコダイル製です。

 

両者の違いとしてはクロコダイルは凹凸が激しく表情があり、アリゲーターの方が比較的に表面が滑らかで光沢感があるとされています。また、クロコダイルには穿孔(せんこう)と呼ばれる小さな窪みが見られます。ただ、実のところそこまで違うわけでもないので、そこにこだわりはありませんでした。

 

不規則に入る斑紋はまさに天然の鰐革ならでは。それっぽく似せた型押しとは全く異なる魅力があります。そしてそのリアルクロコの風合いを味わいたくて、よくある光沢加工ではなくマット素材の革を選びました。あとやっぱり硬いですね。馴染むまで少し時間がかかりそう。

 

尾錠の通し穴は純正品より1つ多い7穴式。ただ、私の細腕では一番奥まで絞らないとフィット感が得られません。せっかくの国産ブランドなので、穴の配置を華奢な日本人向けに考慮していただければありがたいのですが、そこはあくまでも世界基準でした。

 

ベルトにはもちろん尾錠も付いてきますが、純正Dバックルを取り付けてもらいました。やっぱり慣れるとこれが楽なんですよね。

 

横から見ると分かりやすいのですが、ベルトの表面が立体的に膨らんでいます。これは中に詰め物が入っているからだそうです。何も入っていないフラットなタイプも用意されていましたが、時計本体がそれなりに厚みがあるのでこちらの方がバランスが良いだろうという判断です。これが10mm以下の時計なら薄手のベルトの方が合うでしょう。

 

裏面はラバー貼りタイプにしました。このラバーも経年により剥がれてしまいますが、直に革面と触れるよりも寿命が長くなります。「22」という数字はラグ幅を表しています。

 

ここの幅が22mmという意味ですね。交換用のベルトはこの数字を基準に選びます。

 

ただ、気を付けていただきたいのは反対側(バックル側)にもサイズがあるということ。純正の尾錠やDバックルを使う場合、ラグの幅だけではなく、ここのサイズが合うのか確認する必要があります。この時計の場合「ラグ幅22mm/バックル幅16mm」になるのですが、対応いただいたスタッフの方曰く少し珍しい組み合わせらしく、選択肢が少なかったという裏事情もありました。

ビフォーアフター

肝心なビフォーのリストショットを撮り忘れてしまったので、2年前のレビュー記事から引用します。私にとっては見慣れた様子ですが、今となっては全体的に安っぽく見えますね・・・。

 

こちらが現在の姿。写真の撮り方の違いもありますが、だいぶ端正な男前になりました。

 

オーダーベルトも気になるぞ

先にも触れましたが、私は平均よりも手首が細い方なので、一番奥の穴で留めないとジャストフィットしません。その結果バックルの位置は中央からずれ、剣先は側面まで伸びて正直かっこよくはないですね。レディースサイズを選ぶというのも一つの手ですが、時計のサイズ感的にほぼ用意がないそうです。

 

もはや理想を追い求めるならオーダーするしかなさそうです。サイズ問題はもちろんのことカラーや素材だって思い通りにできます。この時計の場合ブラックと決めていたので困りませんでしたが、これがもしブラウンだと濃淡の幅が広く理想の色味が既成品で見つからない可能性だってあります。

 

実は今回フレデリックコンスタントの他にもう1本の時計を持ち込んでブラウンのレザーストラップに交換するつもりでしたが、よい物がなく断念しています。そこでカミーユフォルネであればオーダーを承っていると説明されたので、サンプルを見せてもらいながら色々と話を聞いてきました。まぁ、流石のバリエーションですね。カーフ、リザードアリゲーターはもちろんのこと、オーストリッチ(ダチョウ)やシャークなど少し珍しい素材もあり、色味も微妙なトーン違いで細かく用意されていました。ベルトの長さも5mm単位で調整が可能だそうです。

 

世界最高峰のカミーユフォルネなので価格の方はそれなりですが、既製品プラス1万円程度であれば、まぁ頑張ればなくもないかなといった感じでしょうか。今回は予算オーバーかつ納期が3ヶ月かかるとうことで二の足が踏んで見送りましたが、真剣にオーダーを検討しています。

 

そもそもカミーユフォルネじゃなければもっとコストを抑えれそうですが、私の地元だと時計のオーダーベルトをやってるとこが見当たらないんですよねー。

 

まとめ

たかが時計のベルト交換で記事を1本書けるのかと疑問でしたが、余裕で書けちゃいましたね(笑)。それぐらい奥が深いということでしょうか。たかがベルトされどベルトです。

 

お手元の時計で少し雰囲気を変えたいなという方、ベルト交換は絶大な効果を生むので本当におすすめですよ。私なんか新しい時計を手に入れたぐらいの気分になってます。そう考えればコスパ的にも満足度高いのかも。

 

今回は以上です。