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【フレデリックコンスタント】正規修理&オーバーホールの費用と納期はどうなった?ムーンフェィズはやっぱり高くなる??

少し前の話になるのですが、愛用しているフレデリックコンスタントの機械式時計が突然動かなくなってしまい、正規での修理&オーバーホールに出してきました。

 

わざわざ本国スイスにまで持ち込んで作業するわけなので、仕上がりに心配はなかったのですが、一般的に割高とされる正規ルートで、しかも複雑機構に分類されるムーンフェイズが搭載されている時計ということもあって費用面では未知数、正直不安もありました。

 

ということで、今回の記事ではフレデリックコンスタントの正規修理とオーバーホールで費用がどのくらいかかったのか、期間はどれぐらい要したのかを実録でお伝えしていこうと思います。

 

 

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購入から4年半、クラシックムーンフェイズ 逝く

2018年9月に購入したフレデリックコンスタントの「クラシックムーンフェイズ。一般的に機械式時計のオーバーホールは4年周期といわれているので、今年の早い内にそろそろオーバーホールに出そうかなと思ったいたところでした。

 

そんな年始めの1月中旬のある朝、久しぶりとなる東京出張のお供にクラシックムーンフェイズを身に付けることにしました。どうやら数日使っていなかったこともあり、時計の針は完全に止まっていたようです。いくつかの機械式時計を使い分けているものの、ワインダーは使っていないので、こういうことは日常茶飯事ですね。

 

慣れた手順で時計を合わせていきます。まずはポインターデイト。一度追い越してしまうともう一周する必要があるので、ゆっくりと慎重に。次にムーンフェイズスマホに映し出した月齢カレンダーを見ながら月の満ち欠けを合わせていきます。細かい作業なのでこちらもゆっくりと慎重に。いつも通り少しずつリユーズを回し、カチカチと月面を1コマ、2コマと進めている最中に「ピキッ」と何かが切れたような鋭い音が・・・。

 

今まで聞いたことのない音でしたが、何か不具合があったのだろうとすぐに察しがつきました。とりあえずムーンフェイズは動く、リユーズを前後に動かせば時針分針もスムーズに反応する。ただ、どうやらゼンマイを巻き上げることができないようです。リユーズを回してみても全く手応えがなく空回りしているのが感触で分かります。

 

致し方なく出張には他の時計を巻いていき、帰宅する2日後には直ってるんじゃないかと淡い期待を抱くも当然そんなことはなく、あえなく修理に出すことになりしました。

 

もともとオーバーホールだけなら正規じゃなくても別に良いかなと思っていましたが、今回は部品交換が必要になりそうなので、より確実な正規修理に出すことに。ついでにオーバーホールもお願いしました。

 

正規修理&オーバーホールの費用と納期はどうなった?

正規の窓口はどこ?

さて、正規での修理&オーバーホールに出すと決めたものの、いったいどこが窓口となるのかということですが、これは大きく2つに分かれます。

 

まずはフレデリックコンスタントの正規取り扱い店です。フレデリックコンスタントの場合、単独の店舗が国内にはないので、百貨店や地域の時計専門店がその役目を担います。

 

そしてもう1つがシチズンの直営店です。2016年からフレデリックコンスタントはシチズン傘下となっているので、シチズンの店舗でも修理を受付けてくれます。これなら窓口がだいぶ広がるのでありがたいですね。

 

並行差別について

フレデリックコンスタントは国内正規品と並行輸入品で修理やオーバーホールにかかる費用が異なる、俗に言う並行差別があります。内外価格差が大きいブランドでもあるので、ここの時計は並行輸入で買ったという方も多いかと思いますが、その場合は費用が大幅に割高になる可能性もあるので、一概に正規で修理やオーバーホールに出すべきだとは言えません。

 

私は正規取り扱いの百貨店で購入していたので、その点については気にする必要はなかったのですが、それとは別に1つ問題がありました。国内正規品であることを証明するギャランティカードが見当たらなかったのです。

 

売店に問い合わせてみると、購入から約2週間後にスイスから自宅宛てにギャランティカードが送付されているはずだとのこと。確かにそのような説明を受けた記憶はあるし、何ならちゃんと受け取っているような気もする。でも見つからないんです。如何せん4年以上前の話で、途中に転居もしていることもあって、本当に紛失してしまっている可能性が高い・・・。

 

ただ、幸いにもギャランティカードが届くまで保管しておくようにと言われていた控えの手書き伝票が手元に残っていたので、それをもって正規品として扱ってくれるとのことで、無事にサービスを受けられるようになりました。

 

見積から返却までの流れ

1月23日 引き渡し

  • 例の手書き伝票と共に時計を購入店(阪急百貨店)に持ち込む。
  • まずは国内にあるシチズンの拠点に引き渡し見積を行うとのこと。
  • 見積後にキャンセルも可能だが、その場合は3,300円が必要。

2月3日 見積提示

  • 電話にて作業内容の説明と金額の提示があり、了承する。
  • 故障の原因はやはりゼンマイ切れ。
  • オーバーホールとして分解清掃、磁気抜き、防水検査を実施予定。
  • 時計をスイスの工房に持ち込むため、期間は3ヶ月程要するとのこと。

■4月2日 完了連絡

  • 無事作業は完了し、販売店に現物が戻ってきたと連絡。
  • 見積からの追加費用はなし。

 

最初に持ち込んだ際に担当の方からは「フレデリックは時間がかかる」としきりに説明されていたので、意外と早かったなという印象です。

 

費用はこうなった

税込み 38,500円也。

 

どうでしょうか?この金額をどう取るかは人によるところですが、個人的には意外と安かったなと感じました。

 

どうやらゼンマイの交換はオーバーホールの一環として対応してくれたみたいです。また、ムーンフェイズクロノグラフよりも高いと噂では聞いていましたが、そこまで大きく価格が跳ね上がるということもないそうです。

 

もともとが20万円ぐらいの時計なので、修理費用で8万とか10万なんて提示されたら、見積の時点で断ることも考えていましたが、想定よりもだいぶ下の金額で安心しました。

 

ちなみに1年以内に同一箇所(今回の場合はゼンマイ切れ)が発生した場合は無料で修理対応いただけるとのことで、その辺のアフターサポートもしっかりとしています。

 

まとめ

ゼンマイ切れが発生するに至るには複合的な要因があるので、明確に特定することはできませんが、とりあえず言えるのはオーバーホール4年周期説は強ち間違っていないのかなとういこと。

 

今回は大事にならず済みましたが、愛用する時計を長く使うならオーバーホールを怠ってはいけませんね。いくらかお金はかかりますが、機械式時計の耐用年数からしランニングコストと考えれば、そこまで高いものではないような気がします。

 

ただ、本文中でも触れた並行差別の存在や正規修理と一般修理の価格差はブランドによって随分と異なってくるので、どのようなサービスを選ぶかはよく調べ吟味する必要があります。

 

評判が良く、価格もリーズナブルな一般修理店もあるみたいですしね。

 

今回は以上です。