トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

【シャツの腕まくり】マスターロールをきれいに仕上げるたった1つのポイントとは?

日中の気温は35℃を超える猛暑日が続き、いよいよ夏本番。そうなるとジャケットはおろか長袖のシャツもまともに着てられません。

ただ、当ブログでも何度か言及している通り、ドレスシャツの半袖は妙にダサくなるのでおすすめはしません。シャツ1枚で過ごすであれば長袖シャツを腕まくりする着こなしが良いでしょう。

しかし、ひとえに腕まくりと言っても意外と奥が深い。「適当にまくり上げました」ぐらいが一番かっこいいけど、本当に適当にやっちゃうと見栄えも悪く、すぐに袖が落ちてきちゃいます。かといって工夫を凝らしすぎるのも何か違う。その塩梅が難しいんです。

当の私もなかなかしっくりこずに試行錯誤を繰り返していましたが、昨年ぐらいからようやくある方法に落ち着きました。

 

いわゆるマスターロールになるのですが、たった1つだけ工夫しているポイントがあります。いや、全く工夫と呼べるものでもないので、期待しないで欲しいのですが、個人的には確かな効果を感じたのでご紹介しますね。

 

【関連記事】

tradman-dc.com

 

 

そもそもマスターロールとは?

参照:BEAMS(ビームス)公式サイト

参考画像のようなカフス先が少し見えるように折り返した腕まくりの方法で、別名ミラノロールとも呼ばれます。オーソドックスな2回折りよりもニュアンスが生まれるため特にお洒落な方に好まれている印象です。

 

一般的な手順としては以下の通り。

  1. 袖口のボタンを全て外す。
  2. カフスの2倍程の幅をまくり上げる。
  3. まくり上げた端をもう一度折り返す。その際にカフスの先端は少し見えるように。 
  4. 全体の形を整えて完成。

 

文字に起こすと簡単そうで、実際にそれっぽくするだけなら難しくはないのですが、どうしても途中でロールが崩れてしまいやすいんですよね。そして崩れが気になり出すと外出中も気が気でない。同じような悩みを持たれている方は多いのではないでしょうか。

 

私はこうやってます

ここでは私が実際に普段やっているシャツの腕まくりの手順をご覧いただきましょう。本当に特別なことは何もしていませんが、腕まくりがしっくりこない方の参考になるかもしれませんよ。

 

①ボタンを外す

たった1つのポイントはいきなり訪れます。マスターロールの手順を指南するネット記事には決まって「袖のボタンを全て外す」と書かれていますが、私はガントレットボタン(剣ボロに付いている肘よりのボタン)は外しません。その理由はまくり上げた生地に「引っかかり」を作るためです。

 

そもそもロールアップが崩れてしまう原因の1つは生地の折り返した部分が徐々に緩んでしまうからです。デニムなんかと違い柔らかいシャツ生地は形状を留めておく力は決して強くありません。特にマスターロールの場合、シンプルな2回折りと比べると安定性に欠けるのでなおさら緩みやすくなります。

 

袖のボタンを全て外すことを推奨されているの袖を大きくまくり上げやすいからだと思いますが、逆にあえてガントレットボタンは留めたまま障害物として残すことで折り返しにくい分、一度折り返してしまえば崩れにくいだろうという発想です。


②大きくまくり上げる

ここからは一般的な手順とほぼ同じ。カフスの約2倍の幅を一気にまくり上げます。この際に留まったままのガントレットボタンごと折り返してください

 

③もう一度折り返す

さらにもう一度折り返します。折り返す幅の目安は概ね一回目の半分程度で、カフスの先端が少し見えているように調節。

 

また、留めたままのガントレットボタンはここでは完全に巻き込まれてしまいました。ご覧の通りボタンの箇所だけ複雑にねじ込まれているので、結果として先程述べた「引っかかり」となるのです。また、折り目のきれいな2回折りとは違い、ところどころ生地がよじれているので、図らずも「適当にまくり上げました」感が少し出ているかと思います。

 

このロールアップで大体七分袖になります。

 

④軽く袖を上げる

そのままでも悪くないのですが、私は先端が肘の位置になるぐらい軽く上に持ってきます。この際に上腕の辺りに生地が溜まってクシャっとなる感じが好きなんですよね。

 

ところで単に袖を持ち上げてもすぐにずり落ちそうと思われるかもしれませんが、これが意外と落ちないんです。

 

その理由はまたしてもガントレットボタンにあります。シャツは袖口に向かうにつれ幅が細くなっていくものですが、ガントレットボタンを留めたままにしているため、どんなに袖をまくり上げても先端はボタン位置の幅より太くはなりません。上画像で示すと一般的なロールアップだと先端の幅は赤枠付近になりますが、私の仕方では青枠のガントレットボタン位置となります。どちらが細いかは一目瞭然ですね。

 

そして私の場合は普段着ているシャツのガントレットボタン位置の幅と肘周りが同じぐらいなので、ちょうどいい感じに収まるというわけなのです。

 

まとめ

「たった1つのポイント」なんてもったいぶっておいて、ガントレットボタンを外さないだけという拍子抜けの落ちですみません。言われなくても普段からそうしてるという方も多いかもしれませんね。

 

ネットで見かける情報だと袖のボタンを全て外すことありきで語られがちなので、こんな方法もあるよとお伝えしておきたかったのです。

 

 

ただ、体型(腕の太さ)やシャツのシルエット(袖幅)によってはボタンを留めたままだと袖口が細くなりすぎて、まともにまくり上げられないというケースも考えられるのでご留意ください。

 

それにしてもガントレットボタンなんてニッチな言葉を一生分使ったかもなぁ。

 

今回は以上です。