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首元を華やかに!PIACENZA(ピアチェンツァ)のシルクカシミヤマフラーをレビュー!

昨年最後のレビュー記事に続き巻物になるのですが、質実剛健なイメージのあるジョンストンズに対して、今回ご紹介するPIACENZA(ピアチェンツァシルクカシミヤマフラーはイタリアらしい華と艶を感じさせる1本となっています。ある意味対照的なマフラーですね。

 

かなり強めの光沢感であったり、一見派手そうなダブルフェィス仕様であったりと普段の私なら避けそうな要素を持ちながら、ちょっと挑戦してみようと思えるのも小物ならではでないでしょうか。

 

重くなりがちな冬の装いで首元から華やかに彩るマフラーの魅力をご覧ください。

 

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ピアチェンツァについて

ピアチェンツァは世界三大織物産地のイタリア・ビエラに拠点を構える老舗テキスタイルメーカーです。創業は1733年ですが、家業としては少なくとも1623年から続いていることもあり、世界最古のミル(織物工房)と呼ばれることもあります。

 

特にビキューナやカシミヤ、キャメルなど高級獣毛の取り扱いに長けていることで知られ、イタリアに初めてカシミヤを持ち込んだのはピアチェンツァだったといわれています。

基本的には生地を提供するテキスタイルメーカーなので、一般消費者がその名を目にする機会はあまりないのですが、唯一自社製品としてはマフラー(ストール)が有名で、ジョンストンズやジョシュアエリスなどと並びここ日本でも定番ブランドの1つとしての地位を確立することに成功しています。

 

ピアチェンツァのシルクカシミヤマフラーをレビュー

概要

ブランドの代名詞であるカシミヤに、極上のシルクをブレンドしたダブルフェイスのマフラーはピアチェンツァの定番アイテムですね。構成比率はシルク51% カシミヤ49%となります。

 

一般的なカシミヤ100%のマフラーと違い、多量のシルクが混紡されているわけなので、とにかく光沢が凄まじい。遠目で見ても存在感がありますね。一方でしっとりとした手触りや優しい風合い、そして確かな保温性はカシミヤならではでしょう。「繊維の宝石(カシミヤ)」「繊維の女王(シルク)」が良い塩梅で互いの個性を引き出すとこんなにも素敵な生地が生まれるのかと思い知らされます。

 

ピアチェンツァのシルクカシミヤマフラーシリーズの無地はダブルフェイス仕様が基本(チェックは共地)で、そのパターンは実に膨大で全体で何種類あるのか私は把握しきれていませんが、少なくとも20種以上はあるかと思います。いずれもイタリアらしいセンスが光る巧妙な配色となっていて、私が選んだのはボルドー×ネイビーです。本当はダークブラウン×グリーンを購入するつもりでいましたが、珍しく買い物に同行していた妻の勧めもありこちらを手に取りました。妻曰く「茶色多すぎ」とのド正論。確かにボルドーなんて自分で選ぶことはほぼないんですけど、これがなかなか良い感じに手持ちのアイテムに嵌ってるんですよね。

 

サイズ感は175cm×30cmと一般的なマフラーサイズの範疇。バッグの中にもさっと収納できる取り扱いやすさは何かと便利です。

 

ディテール

眩い光沢を纏うシルクカシミヤの生地。ご覧の通り毛足が長さも特徴的で、素材の良さも相まってとろけるような極上の肌触りを味わうことができます。また、シルク混だけあって質感としてはとても柔らかいのですが、反面ハリコシは弱く巻いた時にボリュームを出しにくいという点は留意が必要です。

 

ダブルフェイスのマフラーですが、よく見るとそれぞれ質感が違い、こちらのネイビーの面は毛足がやや短めに揃えられています。意図するところは分かりませんが、巻き方によっては異なる風合いを味わうことができます。

 

フリンジの長さは約9cmで色味はブラックとなっています。

 

表面(ボルドー)の右端にはブランドタグが縫い付けられています。前回のジョンストンズの記事の際にも触れましたが、四隅を簡単に縫っているだけなので、このタグは外すことが前提と捉えるべきでしょう。というか自宅に持ち帰って気付いたのですが、既に右下が解れてました。ジョンストンズと違って結構大きさもあって目立つので、ここのタグは外しておくのがベターかもしれません。

 

ちなみにタグに描かれているのはアザミの花です。なぜアザミなのかというとピアチェンツァではカシミヤを起毛させる際に棘で覆われたアザミの実を用いる伝統的な手法を今もなお取り入れているからだそうです。現在では金属の棘を使用することが一般的ですが、ピアチェンツァが取り扱うデリケートな高級獣毛にはよりダメージが少ない昔ながらのアザミが最適であるという老舗ならではのこだわりなんですね。

 

サイズ感

身長173cmの私が首から垂らすとこんな感じ。ジョンストンズの中判と比べると一回り小さいサイズ感ですが、十分な長さはあるかと思います。

 

ベーシックなワンループで巻いてみました。ボリューム感もまずまずですね。ダブルフェイスですが、これ見よがしに両面を見せるよりもどちらかを軸にして、片面はちらりと覗かせるぐらいがよろしいかと。

 

着用イメージ

発色の良いボルドーはにネイビー系のジャケットやコートに良く映えます。チラ見する裏面も同じくネイビーなので悪目立ちしませんね。

 

基本にこのマフラーのA面はボルドーの方だと思うのですが、シックに装うならネイビーをメインに据えてみても良いですね。

 

先程も申し上げました通り、これ見よがしに両面見せをするつもりはありませんが、装い全体に何か物足りなさを覚えたらこんなアレンジもあり。普通のワンループですが巻く前にしっかりと捻じることがポイントです。

 

まとめ

ジョンストンズの中判から立て続けに購入したピアチェンツァのシルクカシミヤマフラーをご紹介しました。それぞれキャラクターが異なるので、使い分けながら冬の装いを楽しんでいます。

 

久しぶりにマフラー熱が高まっています。さすがに今季買い足すことはないかと思いますが、次の冬が訪れる前には何かもう1本狙っていきたいですね。

 

今回は以上です。