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ニットポロの王様。JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)のISISをレビュー!サイズ比較もあるよ!

「男なら夏は黙ってポロシャツ」というのが私の信条で、その筆頭はラコステのL1212になるのですが、より上品に装うのでニットポロという選択も良いですね。

 

ここ最近はニットポロを扱うブランドも随分増えたように感じますが、やはりこのジャンルで代名詞的な存在なのはJOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)ISISを差し置いて他なりません。

 

最上級のシーアイランドコットンによるニット生地と普遍的でクラシカルなデザインは唯一無二。まさにニットポロの王様です。

 

今回は2年振りにこの名作ニットポロを買い足したので、改めてご紹介していこうと思います。

 

なお、試行錯誤の結果前回からサイズを変えています。今でもどちらが正解なのか分かっていませんが、それぞれのサイズ比較も載せていますので、同じようにお悩みの方はぜひご参照ください。

 

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ジョンスメドレーについて

1798年イングランドにて創業。当初は紡績と生地製造を手掛ける現在でいうところのファブリックメーカーでしたが、19世紀に入ると自社工場で一貫して製品を完成させる総合ニットメーカーへと転身を遂げました。

特にハイゲージニットの分野では最高峰とされており(そもそもハイゲージニットという概念を生み出したのがジョンスメドレーなのだとか)、エクストラファインメリノウールやシーアイランドコットンなど厳選された素材を緻密に編み上げた超ハイゲージの美しいニット生地は別格です。

 

また、デザインバリエーションの豊富さも人気の秘訣で、一般的な長袖ニットだけではなく、半袖モックネックや襟付きのカーディガンなどややニッチな分野までしっかりと網羅されています。ここで取り上げるニットポロも襟型やシルエット違いで3~4種類(あるいはそれ以上)がラインナップされているので、きっとイメージする物が見つかるはず。

余談ですが、王室御用達の証であるロイヤルワラントの獲得や映画「007」シリーズのジェームス・ボンドの愛用品であるといった英国産の名品を語る上でよく挙げられる逸話は、当然の如くジョンスメドレーにも該当するお話です。

ジョンスメドレーのISISをレビュー

概要

先程も触れたジョンスメドレーのニットポロには複数のモデルが揃っていますが、その中でも本品「ISIS(アイシス)」1930年代の登場以来ほとんど姿を変えていないクラシックモデルで、ブランドのアイコン的な存在です。

 

全モデルの中で最もゆったりとした「EASY FIT」が採用され、襟先が長く伸びた優雅な襟型が特徴的。素材には「幻の綿」とも呼ばれる希少なシーアイランドコットンを使い、編み目が消えてしまう程に緻密な30ゲージニットに仕上げています。

カラーバリエーションの充実具合も魅力的なISIS。例年同等の全18色が用意されていますが、今年はジンジャー(深めの濃いオレンジ)にしようと決めていました。が、しかしどうもジンジャーは人気のカラーなようで、今季モデルが発売されて間もない4月半ばにはオンラインを含むどのショップでもマイサイズは売り切れてしまいました。

残念だけど今年は見送ろうと思っていた折りに、あるお店で見かけたのが今回手に取ることになるベージュムスクでした。ベージュというよりはグレー混じりのブラウンに近い色味で、今季の新色みたいです。ネットで見かけた際はそこまでピンときませんでしたが、実物だとまた印象が違い、ワードローブ内のアイテムとの組み合わせも容易にイメージできたので購入に至りました。私が得意な色味ですが、ポロシャツだと初めてかもしれません。

 

ディテール

スーピマコットンやギザコットンなど現存する全ての超長綿の先祖とされるシーアイランドコットンは限定的な気象条件下で西インド諸島のみでしか収穫されない希少種で、全綿花の生産量に対して数十万分の一しか採取されないそうです。その希少さゆえにかつては英国王室が門外不出にしたともいわれており、現代でも取り扱うことのできるブランドは限られています。

 

もちろんシーアイランドコットンはただ珍しいから凄いぞというわけではないですよ。シルクのような上品な光沢とカシミヤのようなしっとりと滑らかな手触りが特徴的で、一般的にイメージするコットンとは全くの別物と言っても過言ではありません。

 

そして、そのシーアイランドコットンを30ゲージという超ハイゲージで編み上げているわけなので、より美しい光沢が強く出て、柔らかく上品なドレープを生む極上のニット生地に仕上がるのです。

 

30ゲージというゲージ数の性質上、生地自体は薄くなるので直接的な暑さは意外と感じにくいのですが、「まるでカシミヤのような」と形容されるしっとりとした質感は汗をかくと不快感があり、春夏生地で好まれるドライなタッチとは正反対な肌触りとなるので、真夏に長時間外で過ごすような場合にはあまり向いていませんね。

 

緩やかなカーブを描きながら長く伸びた襟先が印象的なイングリッシュカラー。台襟はありません。

 

ボタンはおそらくプラスチック製ですが質感はそれなり。決してチープな感じではありません。

 

袖付けは熟練の職人による手作業。緻密なリンキングは見ごたえがありますね。

 

サイズ感とシルエット

身長173cm 体重65kg 標準体型の私が選んだのはSサイズ。前回(2年前)がMサイズだったので、1つサイズを落としたことになります。

身体のラインを拾わない程度のゆとりがあって、着丈の長さも実にちょうどいい感じ。普段であればこれが最適、間違いないなとなるわけなのですが、どうも引っかかるのは果たしてこのフィッティングだと「ISIS」ならではの雰囲気が損なわれているのではないか、それならスリムモデルの「REID」と変わらないんじゃないか・・・と。

 

実際にサイズ表の上では「ISIS」のSサイズと「REID」のMサイズの各寸法は概ね同じなんですよね。襟型は違いますが。

 

そんなこんなで今でもこれが正解なのか分かっていませんが、後程サイズ比較をしながら改めて違いをみることにしましょう。

 

コーディネート

ジャケット:FIVE ONE(ファイブワン)

ニットポロ:JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)

パンツ:INCOTEX(インコテックス)

シューズ:CROKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)

 

得意のベージュ〜ブラウンのカラーパレットには当然きれいにハマります。ジャケットを羽織った際の襟の収まり具合も良い感じ。

 

ニットポロ:JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)

パンツ:GERMANO(ジェルマーノ)

シューズ:Paraboot(パラブーツ)

 

これから迎える夏本番はこんな感じでリネンパンツと合わせたいですね。グレージュとブラウンの中間のような絶妙な色味なので、同系統色のアイテムを合わせても被りにくく、思ってた通り使いやすそう。

 

どっちが正解?SサイズとMサイズを着るらべてみた

前述の通り、今回はサイズを1つ下のSサイズへと変更しています。もちろんこれはこれで正解だとは思っていますが、完全には腑に落ちていないので、過去に購入したMサイズとケース別で比較しながら整理してみることにします。

 

タックアウト

■Sサイズ

■Mサイズ

まずはオーソドックスなタックアウトから。ポロシャツまたはハイゲージニットの枠組で考えるとあくまでジャストフィットが基本だと思っているので、そうすれはSサイズがしっくりきますね。

 

一方で肘近くまで伸びた長めの袖や生地のドレープ感を活かせるゆとりのあるMサイズのフィッティングの方がこのモデルらしを感じるのも事実なんですよね。ただ、Mサイズだと着丈が長すぎて腰周りに生地が溜まりすぎるのも少し気になる。それとシルエットがゆったりとしているだけに、ある程度の太さがあるパンツじゃないとバランスが悪くなってしまう可能性が高いので、着こなしの面でもオーバー気味のMサイズは難しいと感じます。

 

タックイン

■Sサイズ

■Mサイズ

普段はポロシャツでタックインする機会はそこまでないのですが、するのであれば断然Mサイズの方が様になっているように見えます。

 

過去記事でも書いていますが、ポロシャツのタックインはジャストサイズだと一気におじさんくさくなるんでよね。やはりある程度は身幅に余裕があった方が見栄えは良い。それと着丈に長さもあるのでブラウジングもしやすくなります。これ結構大事。

 

ジャケットを羽織って

■Sサイズ

■Mサイズ

ISISの魅力はジャケットとの相性の良さにもあります。なので、当然ジャケットを羽織った際の収まり具合も重要なポイントとなります。

 

その観点だとSサイズは文句なし。裾の丈感もバッチリです。一方でMサイズはダメではないものの全体的に生地のもたつきが気になります。インナーとして考えるなら明らかにSサイズに軍配が上がります。

 

まとめ

結論、どっちが良いのか分からないですね(笑)。私の場合タックインはほぼやらないので、それならSサイズが無難かなとも思いつつ、Mサイズのあの感じも好きなんです。特に袖の丈感。

 

サイズ表をご覧いただいたら分かるのですが、このモデルはSとMで一気にサイズ感が上がるんですよね。その間があれば一番良いのですが・・・。

 

いずれにせよISISは今後も買い足していくこと確定の名作なので、真のマイサイズ探しはまだまだ続きます。

 

今回は以上です。