トラッドマンに憧れて

自分なりのトラッドスタイルを模索する30代のリアルな服・靴・時計etc…について

ちょうどいい本格デニム。HAND ROOM(ハンドルーム)のスリムフィットジーンズをレビュー!

私のワードローブにはリーバイスの501A.P.Cのプチニュースタンダードなど数本のデニムが既に揃っているのですが、新たにもう1本追加しようと画策していました。

 

欲しいのは「ちょうどいいデニム」。細すぎずにすっきりとしたシルエット(裾幅18cm前後)で、気の利いたストレッチ性能は求めてないけど、気合を入れてまで穿きたくもない。色落ち加工や凝ったステッチデザインもいらないけど、細部にまでこだわりが詰まっていて、ヴィンテージでもラグジュアリーでもない身近な存在のデニム。できれば国産、そして価格は3万円以下で・・・。

 

「ちょうどいい」とか言いながら何かと条件も多いので、色々と物色しつつ比較検討を重ねてきました。その中で購入を決めたのは日本のベーシックカジュアルブランド HAND ROOM(ハンドルーム)のスリムフィットジーンズです。

 

一般的な知名度はそこまで高くないブランドですが、私の思う「ちょうどいい」を体現したような、まさに私のスタンダードとなり得る一本となっています。まぁ、とりあえずご覧ください。

 

【関連記事】

tradman-dc.com

tradman-dc.com

tradman-dc.com

 

 

ハンドルームについて

TABLOID NEWS(タブロイド ニュース)の元デザイナーである岡田 安彦氏を中心に2016年からスタートしたブランド。

「CRAFTMAN’S  HANDMADE  for  EXCLUSIVE  DAILY  WEAR」というコンセプトを掲げるハンドルームのラインナップはシャツとTシャツ、そしてデニムを中心に添えた極めてシンプルかつベーシックなアイテムで構成されています。語弊があるかもしませんが、そこそこ値は張るけどクオリティも最上級なユニクロといった感じのイメージでしょうか。まさに「究極のデイリーウェア」という表現がしっくりきますね。

 

デザインとパターンを手掛けるのは岡田氏自身。そしてブランド名からも察する通り、熟練の職人による手仕事を大切にしていて、最高の縫製技術を誇る厳選された日本各地の工場の協力のもと上質な日常着が作られています。

 

handroom.jp

 

デニム以外だとボタンダウンのオックスフォードシャツが特に定評があるみたいですね。

 

ハンドルームのスリムフィットジーンズをレビュー

概要

タブロイドニュース時代同様にハンドルームの看板アイテムはやはりデニムパンツです。現在スリム・レギュラー・ワイドの3パターンで展開していますが、今回購入したのは最も細いスリムフィット

 

とはいえ決して細すぎるわけではなく、裾幅でいえば18cm程度と私がイメージする「ちょうどいい」の範疇に収まり、Tシャツ1枚みたいなラフな装いからジャケパンスタイルにまで合う非常に汎用性の高いシルエットとなっています。リーバイスだと511に近い感じ。

 

生地はコットン100%でストレッチなんて一切入っていませんが、生地の硬さが残る新品時点でも十分に穿き心地は良いですね。きっとパターンが優れているからなのでしょう。

 

また、ワンウォッシュで仕上げているので、洗濯するタイミングであったり、生地の縮み具合であったりをそこまで気にする必要がありません。普通に穿いて深く考えずに洗ってしまいましょう。ここ最近はリジッドに凝っていましたが、今の気分で言えばデニムとの付き合い方はこれぐらいがちょうどいい。

 

ただ、なんとなく良い感じなだけじゃないのがこのデニム。生地の質感やよく見ないと分からないようなディテールにこだわりが張り巡らされています。

 

ディテール

13.5オンスとほぼ通年で使えるそうなこれまたちょうどいい厚みのセルビッジデニム。スーピマコットンと米綿を混綿し、長さの異なる原綿がランダムに出るように仕上げたハンドルーム別注の糸を使用した生地は味わい深いムラ感があります。青みの強いインディゴブルー、ザラっとした手触り、魅力的な色落ちを予感させる表面の毛羽立ち等々、量販品とは異なる本格派であることが感じ取れます

 

前開きはジッパータイプ。ここ最近はボタンフライばかり穿いてましたが、実用品として考えるなら結局ジッパーが便利です。

 

前開きの端をよく見てみると、こんなところに赤耳が。裏側にもちゃんとセルビッジデニムを使っているという証ですね。ウエスト周りの力強いチェーンステッチもそうですが、外からは見えない箇所まで抜かりなし。

 

アンティーク加工を施したフロントボタンや真鍮製のリベットなどの細かいパーツも本格仕様。

 

主張の少ないシンプルなバックスタイル。ヨーク幅は狭めですっきりとした印象を受けます。

 

ヒップポケットにはデニムマニア垂涎、現代では珍しい隠しリベットを採用。さらに閂で補強するなどポケットの耐久性はこれ以上なく強そうですね。まぁ、私はポケットに物を入れる習慣はないので、実際のところ恩恵を受けることはありませんが、こういうディテールが嬉しいのは服好きの性。

 

ブランドロゴが刻印されたパッチは鹿革製。もっちりとした質感のヌメ革がどのような経年変化をするのか楽しみですね。

 

ここまでくればもはや当然ですが、側面には赤耳が確認され、裾はチェーンステッチでの仕上げとなっています。

 

サイズ感とシルエット

ハンドルームのデニムはS・M・L表記になっていて、身長173cm 体重65Kg 標準体型の私が購入したのはMサイズ。ウエストに気持ち余裕がありますが、ベルトを締めずともそこまで気にならない程度です。

 

シルエットはオーソドックスなスリムジーンズ。渡り幅が約28cmと適度にゆとりがある一方で裾にかけては軽くテーパードがかかっています。あくまでも自然な感じ。股上もやや深めなのでシャツをタックインさせても困ることはないでしょう。

 

タイトすぎず緩すぎないヒップ周り。シンプルなパッチポケット、幅狭めなヨークと相まってすっきりと端正な後ろ姿です。私の脚の形にパターンがよく合っているのか、実際に穿くと思っていた以上にシルエットがきれいに出ています。

 

コーディネート

シャツ:BROOKS BROTHERS(ブルックスブラザーズ)

パンツ:HAND ROOM(ハンドルーム)

シューズ:JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)

 

私が考えるメンズカジュアルの基本。まぁ、間違いないでしょう。特に言うことないです。

 

ジャケット:RING JACKET(リングヂャケット)

ニット:JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)

パンツ:HAND ROOM(ハンドルーム)

シューズ:CROKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)

 

もちろんジャケットスタイルとも好相性。渡り幅がしっかりとあり、ジャケットとジーンズの連続性が保たれているので、ドレスパンツを合わせるように自然な感じで馴染んでいるかと思います。

 

まとめ

ワードローブの中でもスタンダードな存在になってくれそうな私にとって「ちょうどいい」デニムを紹介しました。

 

501もプチニューも好きだけど、汎用性でいえばこれぐらい普通のスリムシルエットが使いやすい。それでいて細かいところまで趣向が凝らされているわけなので、所有欲も満たされ愛着も沸きます。

 

経年変化もデニムの魅力ですが、そこにこだわりすぎることなくちょうどいい距離感で接しながら、時間をかけて自分だけの一本に育ってくれれば良いですね。

 

今回は以上です。