年を明けた頃から気分はすでに春モード。
以前ご紹介したコットンジャケットを買い替えるべく店舗やネットで物色していたところ、やっぱり目についてしまいました、秋冬のセール品が。
バーニーズニューヨークで手に入れたのは、ラルディーニのテーラードジャケットです。
秋冬モノのセール品ですが、3月の寒い時期ならまだまだ使えると自分に言い訳をして我がワードローブに迎え入れました。
まぁ、ここ福岡は2月末から20℃超えを連発して期待に反して登板機会に恵まれない状況ですが・・・。週間天気予報を眺め気温が低い日と休日が被る事を心待ちに過ごしております。
さて、皆さんご存じラルディーニです。
ボリオリ・タリアトーレと並んでセレクトショップでよく目にする、ジャケットスタイル好きの方にはお馴染みのイタリアブランドですね。
ただ、ラルディーニのジャケットは定価で10万円を超えてくるので、私のようなしがないサラリーマンでは簡単には手が出ません。
今回のジャケットも定価で約13万円ですが、30%OFFでジャストサイズが残っていたので、購入に踏み切りました。
ラルディーニってどんなブランド?
1978年にイタリアにて、家族経営の仕立屋としてルイジ・ラルディーニ氏によって創業。ブランドとして大きく成功した現在もルイジ氏と彼の兄と妹が経営の中枢を担っています。
当初は他ブランドから委託を受けて製造を行うOEM企業でした。その高いテーラリング技術を買われプラダやグッチといったハイブランドの製品も委託されていました。
1993年は彼らのファミリーネームを冠したオリジナルブランド「LARDINI」を立ち上げています。いわゆるファクトリーブランドですね。
現在でも全ての製品をイタリアの自社工場で400名の手作業により生産されています。
多くのイタリアブランド同様ですが、ラルディーニのジャケットのテーラリングはパッドや芯地を極力省いたアンコン仕立てです。
※アンコン=アンコンストラクテッド=非構築的
アンコン仕立てと聞けばどうしてもカジュアルな印象が強くなりがちなところ、モデルにもよりますがラルディーニのアンコンジャケットは一定の構築感をキープしており、軽やかな着心地とかっちりした見た目を絶妙なバランスで両立させているところに魅力を感じます。
積極的に新しい素材を取り入れる一方で、デザイン面においては他のイタリアブランドからすると比較的に「クラシックな正統派」な趣があります。
比べられがちなタリアトーレは極端にウェストのシェイプが効いたシルエットが特徴ですが、ラルディーニのそれはイタリアブランド然りとしながらもシェイプは控えめ。
良い意味でやり過ぎず、癖がない王道のクラシコスイタリアタイルが魅力なのではないでしょうか。
まぁ、その分ブートニエールばっかり目立ってしまうのですが(笑)
ラルディーニのジャケットのモデル
ラルディーニのジャケットは大きく2つのモデルに分かれます。
今回購入したジャケットの型番は「JS0526AQ」となります。
いまから出てくる型番は赤文字の数字を示します。
500番台
極めて薄い肩パッドが使われているため、肩まわりから胸にかけて一定の構築感がキープされているラルディーニのスタンダードモデル。職場にもよりますがビジネス使いでも問題ないでしょう。
900番台
肩パッドを廃してより軽くカジュアルに仕上げたモデル。一般的なアンコンジャケットと言えばこちらのモデルの方がイメージは近いような気がします。
他にも600番台や800番台のジャケットもあるようですが、セレクトショップでよく見かけるジャケットは500番台か900番台が圧倒的に多いです。
最近は伸縮性に優れたジャージー素材を使用したモデルや折り畳み持ち運べるパッカブル仕様のモノも出ているようですが、個人的には王道の500番台をおススメします。
「せっかく高い金を出すなら正統派を!!」という貧乏根性が本音なのでしょうがw
テーラードジャケットのディテール
素材
秋冬モノのジャケットとしては珍しいリネン混合の生地です。
見た目の上ではウール100%の生地と大きくは変わりませんが、リネンが混合され表面のハリ感がプラスされているためか、グレンチェックの柄がはっきりしているように感じますが、どうでしょうか?
写真では色味が伝わりづらいですが、ベージュ地にダークブラウンのグレンチェックがです。手触りは明らかにウール単体と比べてシャリっとしたリネン独特の風合いを感じ取れます。春になっても軽やかに着れそうです。
リネン素材の宿命か、着用していると腕や肩の可動部周辺にはそれなりにシワが付きます。ジャケットのシワを味わいと取れる器量は私にはまだ備わっていませんが、着用後にスチーマーを使わずとも簡単なブラッシングでシワを取れるので、ケアにそこまで気を使う必要はなさそうです。
ラペル
ラペル幅はスタンダードな8.5㎝、コージラインの位置も一般的な高さでしょう。
襟裏にはいわゆる「ヒゲ」はありません。
このように襟の表地を裏側に折り返した部分が「ヒゲ」と呼ばれるディテールですが、ラルディーニでは一部のモデルを除きヒゲなしがスタンダードのようです。
ヒゲの有無は仕立ての良さを判断する材料の一つと言われますが、個人的にはそこまで気になりません。
ボタン
フロントは3つボタンの段返り仕様。素材は本水牛です。
肩パッド
背抜き仕様になっているので、裏から肩パッドを覗き込む事ができます。
1~2mm程度とかなり薄いです。
この極薄パッドが絶妙な構築感を支えてくれているんですねー。
ベント
ベントはサイドベンツです。
完全に個人的な趣味ですが、ジャケットはサイドベンツ一択です。
手持ちのジャケット・スーツは全てサイドベンツです。
ブート二エールはどうするのか問題!?
ラルディーニ=花形のブートニエールと連想される方は多いでしょう。
ラコステのワニさん並みにアイコニックなこのブートニエール。
皆さんどうしてますか?
結論から申し上げると、私はブートニエールは基本的には外します。
興味ないでしょうが、そこに至るまでの心理を隠さずに言うと・・・
①せっかくの高いジャケットなので、周りの人にラルディーニと分かって欲しい。
②でも、わざわざ付けて見せびらかす行為がダサいのでは?簡単に外ずせるのに…
③そもそもコーディネート全体の邪魔になるよね。
という事でしばらくは引き出しにしまう事になりそうです。
③は私の技量不足なので、ブートニエールの色味を上手く取り入れる事ができたら、また挑戦してみたいですね。
このジャケットを着て初めて外出した時は①の感情が上回りブートニエールを付けていきました。
立ち寄ったセレクトショップの店員さんから「ラルディーニですねー」と声を掛けられたので、そのアイコンとしての役割はあるのでしょう。
ちなみにヤフオクやメルカリでブートニエール単品が3000~4000円で売りに出されています。
色合わせのバリエーションのために買うなら分かりますが、違うブランドのジャケットに付けたりするんですかね・・・?
ブートニエールを否定するつもりは全くありません。
こんな事を気にする時点で私の器の小ささが伺いしれますねw
サイズ感
173cm/65kgの私は46サイズを選びました。
普段は前を閉める事はあまりしませんが、ウエスト回りが分かりやすいようにボタンを留めています。
私は身長に対してやや肩幅が広めですが、肩回りに窮屈さは感じません。
スペック上では肩幅42cmなので、私にはややきつめのはずですが、アームホールにある程度ゆとりがある分可動域を確保できているようです。
イタリアブランドはアームホールは攻めている印象だったので、少し意外でした。
袖丈は調整していませんがジャストです。
ジャケットの着丈は人によって好みが別れるところと思いますが、私としてはお尻がちょうど隠れる長さが好きです。
その意味ではこの着丈はほぼ理想的です。
背中に変なシワも入っていないので、サイズ感は間違っていないと思います。
コーディネート
ジャケット:ラルディーニ
シャツ:鎌倉シャツ
チノパン:シップス
ベルト:ユニクロ
靴:IL MOCASSINO
時計:オメガ
春のジャケパンスタイルです。
どうですか?シャツとパンツを明るめにしたら全然いけそうじゃないですかね?
ブラウンのワントーンでまとめています。
大好きなブラウンは春でも取り入れたいですね!
ジャケット:ラルディーニ
ニット:ユニクロ
スラックス:インコテックス
靴:リーガル
時計:オメガ
鞄:SLOW
ちょっと季節外れになりますが、私のジャケットスタイルの大本命はタートルネックとの組み合わせです。
3月に入ってもちょうどこの記事を書いている今日のように、最高気温で15℃を下回る日は薄手のタートルネックを合わせても良いですね。
ジャケット:ラルディーニ
ニットポロ:ブルックスブラザーズ
デニムパンツ:A.P.C
靴:リーガル
時計:フレデリックコンスタント
最後はブートニエールを付けたコーデ。
ニットポロとデニムのネイビーをブートニエールで拾ったつもりです。
これならブートニエールも結構しっくりきませんか?
まとめ
前回に続きAWのセール品のお話でスミマセン。
購入したのは1月末だったので、いまさら記事にするか少し悩みました。
ただ、ジャケットのAW/SSの区分ってそこまで気にする必要はない気がします。
さすがにツイードやフランネル、総裏仕立てのジャケットはちょっと厳しいですが、
それ以外はインナーとパンツを春仕様に変えれば、まだまだ使えますよ。
とは言え春夏ジャケットも欲しいんですよねー。
でも年明け早々の大物購入で、予算的にちょっと厳しです(笑)
今回は以上です。ありがとうございました。