昨年から幾度となくバスクシャツが欲しいと書いてきましたが、少し前にようやく購入に至りました。
そこそこ悩んだ挙句手にしたのは、このカテゴリーの中で最も王道的なSAINT JAMES(セントジェームス)のウェッソン。
バスクシャツどころか襟なしのカットソータイプを着ることがほぼない私なので、セントジェームスのような本格的な物はおそらく初めて。
あまりにも定番すぎて、いまさら私なんかがブログで取り上げる必要があるのかという思いもありますが、せっかくなので紹介させてください。
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セントジェームスについて
フランス北部ノルマンディー地方にあるセントジェームス市にて1889年に創業。そのブランドネームは人名かと思いきや地名由来なんですね。
言わずもがなセントジェームスの顔はバスクシャツです。もともとスペインのバスク地方で船乗りが防寒と海上での視認性を高めるために着ていた手編みのセーターがルーツにあり、セントジェームスが手掛けていたバスクシャツ(ニット)も当初は地元の漁師達に船上のユニフォームとして親しまれてきました。あくまでも実用品です。
そんなワークウェアとして誕生したセントジェームスのバスクシャツですが、1930年代頃にヨーロッパの高級リゾートで一部のセレブ達が好んで着用するようになると、世間でも徐々にファッションアイテムとしても認知されるようになったのだとか。晩年のピカソが愛用していたことでも有名ですね。
日本では1980年代に巻き起こったフレンチカジュアルブームのタイミングで注目を集め、その後も継続して絶対的な定番品としての地位を築いています。
オーシバル、ルミノアと合わせて「バスクシャツ御三家」と呼ばれることもありますが、歴史の長さと高い知名度からその筆頭はやはりセントジェームスではないでしょうか。
「ポロシャツといばラコステ」なぐらいバスクシャツといえばな代名詞的なブランド。私はそのように認識しています。
セントジェームスのウェッソンをレビュー
概要
バスクシャツといえばなセントジェームスにはウェッソン(本品)とナヴァルの2大モデルが存在します。こちらの違いについてはネットで調べればいくらでも情報が出てくるのでここでは割愛しますが、正直に言うとデザインはナヴァルが好みで、なんならどちらも試着した上でナヴァルの方が似合っているという自覚すらあります。
それでも初めてのセントジェームスなので、がっしりとした生地感や広く開いたボートネックなど、より「らしさ」を感じるウェッソンを選んだ次第です。そうなれば色柄もとことん王道な物が良いだろうと考え、これまた最もベタなエクリュ×マリンのボーダーを購入しました。
オーバーサイズ全盛の時流を受けて最近では「ウェッソン ルーズ」なるモデルも登場しているそうですが、当然手に取ったのは昔ながらのオリジナルウェッソンです。これをジャストサイズで着るのが良いんです。
今ぐらいの時季に1枚で着るのはもちろん、ジャケットのインナーとして、さらには大きく開いたネックを活かしてBDシャツやポロシャツをインするレイヤードスタイルも定番です。洋服の趣味や性別すら問わない着こなしの汎用性の高さも魅力の1つなのでしょう。
ディテール
しっかりと目が詰まったヘビーオンスの生地。どんなに洗濯を繰り返してもヘタれるイメージが湧きませんね。新品時点ではかなりゴワついた手触りですが、着用を続けると次第に柔らかく変化するそうです。経年変化を楽しめるカットソーとは服好きのマインドをくすぐらされますね。
横に広く、縦に浅いボートネック。その名の通り船底の形が由来となります。
どこが始めたのかは知りませんが、御三家を含む多くのバスクシャツは左袖にブランドタグが取り付けられています。そのせいかボーダーシャツを着ている人を見かけると無意識に左肩辺りに視線が行ってしまいますね(笑)。
ナヴァルと違いウェッソンの場合は裾脇にスリットは入りません。
サイズ感とシルエット
身長173cm 体重65kg 標準体型の私が購入したのはT5というサイズ。なかなか馴染みのない表記ですが、メンズサイズだとT5がMサイズ相当となるようです。
この状態だと身幅に余裕があり、着丈もカットソーとしてはやや長め。本来9分丈に設定されている袖もこれだとしっかり10分丈ですね。これはこれで悪くはないかもしれませんが、あくまでもジャストサイズで着たい私にとってはやはりこのままでは大きすぎます。
ただ、お察しの通り洗濯により大きく縮みが発生する生地なので、それを踏まえてこのサイズになりました。なので逆にルーズに着たいという方は試着段階でイメージ通りでも洗濯後にサイズ感が大きく変わる可能性があるので注意が必要となります。洗い縮みについては次項をご覧ください。
私は例えTシャツであっても必ずインナーを着るようにしているのですが、ウェッソンは首元が大きく開いたボートネックなので、上画像のようにどうしてもインナーがはみ出してしまいます。
あえて白インナーを見せるなんて着こなしもありますが、個人的にはあまり好みではないので、潔くインナーなしで着ることにしました。幸い透け感皆無な生地なので安心ですね。
洗い縮みは?
左:未洗濯 右:2回洗濯
ご覧の通り結構縮みました。2回洗濯した段階で、念のため試着したT4の新品状態よりわずかに大きい程度に感じます。
具体的に各箇所の変化は以下の通り。
■身幅
未洗濯:53.5cm⇒ 1回目:51.5cm⇒ 2回目:51cm
■着丈
未洗濯:71.5cm⇒ 1回目:69.5cm⇒ 2回目:68.5cm
■袖丈
未洗濯:58.5cm⇒ 1回目:57cm⇒ 2回目:57cm
やはり着丈の縮みが顕著ですね。ただ、それでもまだタックインも可能な丈感かと思ます。袖丈はすっきりとした9分丈になりました。
これ、T4買ってたら危なかったかもな・・・。
コーディネート
※いずれも未洗濯の状態で撮影してます。
カットソー:SAINT JAMES(セントジェームス)
パンツ:LEVI'S(リーバイス)
シューズ:JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)
シンプルすぎてコーディネートも何もないのですが、多くの先人が試したであろう501との親和性の高さは流石。まさに「こういのでいいんだよ」って感じのカジュアルスタイルです。
カットソー:SAINT JAMES(セントジェームス)
パンツ:INCOTEX(インコテックス)
シューズ:CROCKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)
なんだかんだで襟があると落ち着くので気温が上がり切る前ならBDシャツをインするのが好き。中に着るのはラコポロなんかでも良さそうですね。
まとめ
遅ればせながらのセントジェームスデビュー。
特段洒落ているとか着心地が良いという類のアイテムではありませんが、長年多くの人々を魅了し続ける理由は袖を通せば分かります。名品ってそういうものですよね。言葉で伝えるブロガーとして、そのまとめは如何なものかとも思いますが(笑)。
次は全く別のカラーかソリッドに挑戦したいなと思いつつ、やっぱりナヴァルの方が良いんじゃないかなとも・・・。それは来年以降の楽しみに取っておきます。
今回は以上です。