5月も終盤を迎え、そろそろ夏の装い意識する頃ではないでしょうか。
トラッドを軸にしたスタイルを志向する私にとって、この夏が鬼門。
クラシカルなジャケットやコートを羽織れば、わりと簡単に「それっぽく」なるものなのですが、最高気温がゆうに30℃を超える日本の夏だとアウターなんて着ていられませんよね。
かといって、快適性に全振りでTシャツ短パンというわけにもいかないので、毎年のように頭を悩まされます。まさに永遠の課題。
夏のトラッドスタイルは未だ模索中ではありますが、現時点で私が考えるおすすめのアイテムや着こなしについて述べてみます。
なお、2年前にも同じテーマの記事を書いていますが、完全リライトのアップデート版となりますので、よろしければご覧ください。
トップス
鹿の子ポロシャツ
参照:ラコステ L.12.12 ポロシャツ (無地・半袖) L1212AL - ラコステ(LACOSTE)公式オンラインショップ
サマートラッドの基本中の基本。大袈裟に言えばトップスはこれだけでも良い。実際に3年ぐらい前の私はほぼそんな感じでした。
何が良いのか具体的にいくつか挙げると、まずはTシャツと違い襟付きで幾分か上品に見えること、それでいてシャツよりは明らかにスポーティなアイテムなのでカジュアルな装いにも合わせやすいこと、さらにポロシャツの定番素材である鹿の子生地は吸水性と速乾性に優れ、気兼ねなく洗濯機で洗えるということ。
まさにこれ以上なく夏のトラッドスタイルにぴったりなトップスですね。
また、ポロシャツといえば半袖をイメージされるところですが、長袖をざっくりと腕捲りした着こなしもおすすめ。
ニットポロシャツ
参照:メンズ 30G 半袖 ニット ポロシャツ【EASY FIT】|メンズ・レディースニットのJOHN SMEDLEY/ジョンスメドレー 公式オンラインショップ
先に触れた通りポロシャツの基本は鹿の子生地になるのですが、よりエレガントに装いたいのであれば、美しい光沢とドレープ感が特徴的なハイゲージニットのポロシャツという選択肢もありですね。
リネンシャツ
ポロシャツだけじゃなくてシャツだって押さえておきたいところ。それならやっぱりリネンですね。汗ばむ季節にもサラッと快適な肌触りで、シャリ感のある風合いは見た目の上でも涼しげ。まさに夏を代表する素材。
シャツを選ぶ際の注意点としては必ず長袖を選ぶということ。平均的日本体型だと半袖シャツはどうしても子供っぽくなってしまうので、避けておいた方がベターでしょう。
オープンカラーシャツ
参照:アイリッシュリネン ソリッド ショートスリーブキャンプシャツ Regular Fit (ネイビー)|Brooks Brothers Japan(ブルックス ブラザーズ ジャパン)
半袖シャツを選ぶのならオープンカラーシャツがおすすめ。アロハシャツ的な柄物よりも、まずは無地でダークトーンの生地を選べば着こなしもそこまで難しくないはず。
なぜ半袖シャツはNGで、オープンカラーシャツならOKとなるのかは過去記事で解説していますので、気になる方はそちらをご覧ください。
【関連記事】
コットンニット
参照:ユニセックス 30G 半袖モックネックニット|メンズ・レディースニットのJOHN SMEDLEY/ジョンスメドレー 公式オンラインショップ
秋冬のイメージが強いニットウェアですが、薄手でコットン素材のものであれば、夏でも着用は可能。大枠でいえば、先に挙げたニットポロもここに含まれますね。
クルーネックにしろモックネックにしろ、同じデザインでもカットソーと比較するとクラス感は明らかに上。ワンパターンになりがちな夏の着こなしに変化を付け、周囲との差別化という意味でも重宝することでしょう。
ただ、ウールやカシミヤよりは適しているというだけであって、コットンニットが必ずしも灼熱の日射しが降り注ぐ真夏に苦にならないというわけではないので、気温ないし着用場面はある程度考慮する必要があります。
パンツ
サマーウールのスラックス
参照:BEAMS F(ビームスF)GTA / HERRICK トロピカルウール サイドアジャスター 2プリーツ スラックス(パンツ スラックス)通販|BEAMS
アウターを羽織らずに構成する所謂ワンツーコーデにおいては必然的にパンツの面積が割合として高くなるので、より全体の印象を強く左右する重要なアイテムになります。だからこそパンツにはクラシカルなスラックスを選びたいところです。
ウールパンツと聞けば暖かそう(暑そう)に感じるかもしれませんが、必ずしもそういうわけではありません。同じウールでも織り方が違えば生地の性格が全く異なってきます。
夏向きのウール生地として代表的なところだと細番手の梳毛糸をざっくりと平織して、薄手でありながらハリのあるトロピカルやいくつかの強撚糸を束にしてまとめ、ザラついた手触りが特徴的なフレスコなどが挙げられます。
いずれも通気性に優れ、肌離れも良いので、ウール素材であっても蒸し暑い日本の夏にも適しているというわけなのです。
リネンのスラックス
参照:BEAMS F(ビームスF)BEAMS F / リネン 2プリーツ サイドアジャスター スラックス(パンツ スラックス)通販|BEAMS
サマーウールよりも一層に季節感を演出するなら、リネンのスラックスなんかもおすすめ。ただ、物凄く穿きジワは残るので好き嫌いは分かれるかもしれません。
ホワイトデニム
参照:Brilla per il gusto(ブリッラ ペル イル グスト)YCHAI / ROBUSTO ホワイト デニム ジーンズ(パンツ デニムパンツ)通販|BEAMS
メンズカジュアルの王道であるデニムパンツはインディゴ系なら深いネイビーよりも程よく退色したスカイブルーが良さそう。
そしてそれよりも推したいのがホワイトデニム。なんだか気恥ずかしさもある白パンを穿きたくなるのも夏のせい。やっぱり眩しい日差しには白がよく似合います。
ただ、あまりにも真っ白でタイトなホワイトデニムだと少しヤンチャな香りが漂ってくるので、オフホワイト系の生地でややルーズなシルエットを選ぶのが吉。
シューズ
ローファー
参照:BEAMS LIGHTS(ビームス ライツ)JALAN SRIWIJAYA × BEAMS LIGHTS / 別注 カーフ コインローファー(シューズ ドレスシューズ)通販|BEAMS
カジュアルになりがちな夏こそ革靴を履きたい。「お洒落は足元から」とはよく言ったもので、どんなにラフな服装でも足元に革靴さえ合わせれば、大人っぽいテイは取り繕えます。
でも紐靴だと重苦さが否めないので、選ぶべきはローファーです。意見が分かれるところですが、素足風に履いて涼しげに足首の肌を露出させてみるのも個人的にはあり。
ホワイトバックス
参照:【別注】SANDERS MILITARY DERBY ホワイトバックス シューズ|トゥモローランド 公式通販
白の起毛革とレンガ色のソールが特徴的なホワイトバックスも夏の革靴として外せません。
いつかは欲しいと思いながらも着用期間や場面がある程度限られ、手入れも大変そうなので、どうしても優先順位が下がってしまいます。
キャンバススニーカー
参照:2750-COTU CLASSIC_White_901_スペルガ – SUPERGA OFFICIAL ONLINESHOP
普段であればレザースニーカーをおすすめするところですが、夏ならキャンバススニーカーの方がよろしいかと。
キャンバススニーカーといえばコンバースのオールスターが代名詞的な存在ですが、トラッドな装いにはスペルガの「2750」のように、よりシンプルで素朴なスニーカーを合わせたいですね。
レザーサンダル
参照:Arizona/アリゾナ ナチュラルレザー ダークブラウン | BIRKENSTOCK
日本の夏は暑い。もはや亜熱帯。革靴やスニーカーなんて履いてられない日だってあります。もう素直にサンダルを履きましょう。
とはいえビーチサンダルというわけにもいかないので、アッパーが本革製のレザーサンダルを選びたいところ。
手頃なところではビルケンシュトックあたりが定番ですが、「サンダル界のロールスロイス」ことユッタニューマンのように数万円する高級サンダルもあったり、意外と奥が深い世界だったりします。サンダルを侮るなかれ。
グルカサンダル
広義で言えばレザーサンダルに含まれますが、革靴とサンダルの中間とも表現されるグルカサンダルは、素肌を覆う面積が広くなるだけにサンダル特有のラフさが抑えられ、場合によってはカジュアルアップにも活用できます。
ジャケット
リネンのジャケット
参照:BEAMS F(ビームスF)【アウトレット】BOGLIOLI × BEAMS F / 別注 リネン ソリッド ジャケット(ジャケット テーラードジャケット)通販|BEAMS
基本的にはプライベートで真夏にジャケットを着ることはありません。いくらジャケット好きとはいえ30℃超えるともう無理。
それでもジャケットを着ていた方が良いという場面が多少なりともあるので、一着ぐらいは夏に着られるジャケットを持っていたら何かと助かります。
その候補に挙がるのは、ここでもやはりリネンです。ただ、リネンといえどもジャケットには裏地があるので、決して涼しいわけではないのですが、この素材特有の風合いは見た目の上で清涼感を与えてくれます。
自分自身の体感温度も大切ですが、夏にジャケットを取り入れる場合は他者から如何に暑苦しく見えないかの方が重要だと思います。
シアサッカーのジャケット
参照:Southwick: CAMBRIDGE コットン シアサッカー 3B ジャケット: アウター/ジャケット SHIPS 公式サイト|株式会社シップス (shipsltd.co.jp)
見た目の涼しさというこであれば、表面に凹凸感が特徴的なシアサッカーも捨てがたい。参考画像のような白地にブルーストライプのジャケットなんて、逆に夏じゃないと着づらい程に爽やか。
先程挙げたリネンジャケットについてもそうですが、生地の色柄は過剰なぐらいに季節感があった方が良いですね。具体的な色でいうと水色や明るいトーンのベージュとかです。それぐらいしないと夏のジャケットスタイルは見てられません。
コーディネート例
つらつらと思いつくアイテムを列挙してみましたが、冒頭でも書いた通り、夏のトラッドスタイルはまだまだ模索中。
私自身、何かとしっくりきていない点も多いのですが、参考までにいくつかのコーディネート例を載せておきます。
ポロシャツ:LACOSTE(ラコステ)
パンツ:IGARASHI TROUSERS(五十嵐トラウザーズ)
シューズ:Paraboot(パラブーツ)
ラコステのポロシャツにクラシカルなスラックスを合わせた私なりのサマートラッドの定番。全体の色味がモノトーンでシックになりすぎていたので、グルカサンダルでドレスダウンさせています。
シャツ:HITOYOSHI(人吉シャツ)
パンツ:INCOTEX(インコテックス)
シューズ:CROKETT&JONES(クロケット&ジョーンズ)
至ってシンプルなシャツスタイル。リネン特有のシワが程よくリラックスした雰囲気を醸し出しているかと思います。特に決めているわけではありませんが、シャツはタックインすることが多いですね。
ポロシャツ:BROOKS BROTHERS(ブルックスブラザーズ)
パンツ:INCOTEX(インコテックス)
ファティーグパンツにサンダルとかなりラフな装いですが、ポロシャツを長袖にすることで、そこはかとなく上品に纏まりました。
パンツ:YCHAI(イカイ)
夏でも意外といけそうなコットンのモックネック。インナー用途メインで購入しましたが、適度なゆとりがあるので一枚でも様になります。
ジャケット:RING JACKET(リングヂャケット)
ニットポロ:JOHN SMEDLEY(ジョンスメドレー)
パンツ:G.T.A(ジーティーアー)
シューズ:JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)
コットンリネンのジャケットを軸にしたコーデ。手持ちのアイテムで精一杯の清涼感を演出するとしたらこんな感じでしょうか。見た目の温度感って大事です。でも気温30℃としたら、当の本人は結構しんどいと思いますよ(笑)。
まとめ
うーん、やっぱり難しい。
とりあえずポロシャツ着とけば間違いないとは思うんですけど、それだけじゃ面白くないので少しずつバリエーションを増やしている途中。まだまだです。
今年はいつもより少し予算をかけて夏に使えそうなアイテムを補強しています。ブログ未紹介の物もいくつかありますので、ぼちぼち記事にしていきますね。
今回は以上です。